劇場公開日 2021年2月26日

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「迷走するラドクリフ。」ガンズ・アキンボ レントさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5迷走するラドクリフ。

2023年5月9日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

寝られる

ハリーポッターシリーズ以降何とか第二のキャリアを築こうと迷走中のラドクリフ。「スイスアーミーマン」では屁をこく死体の役、そして今回と。焦らずゆっくり作品選びした方がいい気がする。

実際に殺し合いの生配信をしているサイトにコメントを出したことから両手に拳銃を接着され、自身も殺人ゲームに無理矢理参加させられた主人公マイルズ。
そもそも、あんなサイトは現実にはあり得ないだろう。以前から本当に殺人が行われているならとっくにサイトは取り締まられて運営者は逮捕されてるはず。

本作はシュワちゃんの「バトルランナー」みたいなSF作品としてみるべきなのか、あるいはシュールな不条理劇としてみるべきなのか。その辺のリアリティラインが曖昧でどういうスタンスで見たらいいのかわからない。
ただ、どういうスタンスで見るにしても本作は致命的に面白くない。どんなに奇抜な設定でも観客が作品に没入できなければそれを楽しむことなんてできない。

主人公が無理矢理両手に銃を接着されたとしてもしょっぱなで警官に保護してもらえばよかっただけのこと。その後の展開も色々無理くりだ。
サイトの運営者に家族を殺されておかしくなったニックスがサイトでトップのアサシンとして君臨、なのに父親が殺されてあっさりマイルズと協力して運営者を倒しにいくという流れもおかしいし、マイルズはいつのまに視聴回数増やせるほどの人気者になった?そんな視聴者の心をつかむ活躍してたかな。

本作は設定から話の展開、キャラクターの描きこみ等々全てがなってないし、肝心のアクションもみるべきところがない。BGMもセンスなさすぎ、今どきMCハマーって。

両手に銃を接着させられたラドクリフ主演のアクション映画と聞いて当時劇場鑑賞は見送った。この設定では面白くなりようがないと思ったからだ。今回、無料配信にて鑑賞して正解だった。そもそもおバカ映画にさえもなってない
娯楽映画だから細かいこと言うなではなく、どんな娯楽映画でもいくばくかのリアリティがないと作品には没入できない。

監督は今のネット社会を皮肉った作品として作ったつもりだろうけど、皮肉にもなってないから。
近年まれにみる駄作だった。

レント