劇場公開日 2020年1月3日

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「明るく楽しい、由緒正しきラブコメディ」ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5明るく楽しい、由緒正しきラブコメディ

2020年1月9日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

Long shot = 大穴。ということで、完璧過ぎる国務長官シャーリーズ・セロンと熊男ジャーナリスト、セス・ローゲンが恋に落ちるという...プリティ・ウーマンをひっくり返したみたいな?物語である。
最近大忙しのシャーリーズ・セロンですが、この映画のシャーリーズ・セロンは基本かわいい。強くてカッコいいを保ちつつ、恋する乙女感が満載です。
で、「大穴」セス・ローゲンですが、見てくれはダサいものの、一本気で頑固で頭の回転が速いジャーナリストという割とおいしい設定です。
元々家がお隣同士の幼なじみという設定があるので、ふたりが恋に落ちる過程は割とあっという間です。こう...みるみるうちに良い感じになって...あらまあ!という感じなんですよ。
物語としては、仲良くなったけど色々立場の違いって難しいよね...みたいなシンデレラストーリーあるあるです。それに政治味をスパイスとして効かせる。
国務長官のスタッフには快く思われないのはまあ当然として、俳優あがりの無能な大統領(誰がモチーフなんでしょうかね...?)やら、もう顔つきだけで悪役ですねと分かるメディア王(アンディ・サーキス悪い顔ですね...)やらがまあ色々政策に突っ込んでくるわけです。大統領の存在感のなさが光りますね。アンディ・サーキスは出番そんなにないのに顔が印象深過ぎます。あと恋のライバル(?)笑顔がなかなか凄いアレクサンダー・スカルスガルド。役者ってすごいね...。
最終的には「現実的な妥協か?理想を求めて突っ走るのか?」という永遠のあるあるネタに落とし込んで、男女共に色々思い直したりなんだりして...という予想どおりの展開です。物語としてハッとする展開とか、意外ですね...という枠組は全然ない。だからある意味、安心して観ていることができる。気分を明るくしたいときに向いている、ハッピーな映画だと思います。「現実はそうそううまくもいかないんだよな...」と世界情勢をみると思ったりもしますが、良いんです。シンデレラ・ストーリーとはそういうもの。この場合、熊男セス・ローゲンがシンデレラな訳ですが。でも彼、声すごく良いよね(そこ?)
MCUにラブコールを送るかのようにサミュエル・L・ジャクソンをチラ見せしたり「ワカンダ・フォーエバー!」とか言ってますがMCUはもはや常識の域なのでしょうか。ゲーム・オブ・スローンズもね...。
あと事前評判どおり下ネタはかなり直接的にきます。ちょっとエッチ、というよりかなりオゲレツなところまできてる。下ネタはちょっと...という方にはきついのかも。私の周囲で観ていたおじさまおばさまがたは爆笑でした。私は爆笑するほど修業を積んでいないので「微笑」くらいでした。嫌だとは全然思わなかったけど。
それにしてもこんなところでネタにされるジェニファー・アニストンは良いのだろうか...。

andhyphen