「ひねりなさすぎで」ロング・ショット 僕と彼女のありえない恋 Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
ひねりなさすぎで
自分の地域では今週封切りの映画はコレしかない感じ
セス・ローゲンが関わったドラマの「THE BOYS」も
面白かったので観てみようと思い鑑賞
ロングショットってのは当て馬みたいな意味も
あるそうです
結果的には
思った以上にフツーの恋愛コメディでした
下ネタ多めの
シャーリーズ・セロン演じる次期大統領候補のシャーロットが
10代の頃会ったことがある
セス・ローゲン扮する失業中のジャーナリストのフレッドと
偶然出会い、イメージ戦略のカギを握るスピーチ原稿スタッフと
して招き入れ、関係を深めていくストーリー
…と妙にスケールは大きいのですが
キャラクターが観ていて思った以上につかめませんでした
まずシャーロット、見た目はキリッとしたキャリアウーマンながら
内面はかなりおちゃらけで残念系…のようなのですが
決定的にそう描写するシーンは冒頭にはありません
フレッドもうだつの上がらないジャーナリストと説明されて
いるんですが、有能なジャーナリスト像が自分にないのもありますが
ネオナチの集会に単身潜入したり(モデルはマイケルムーア?)
やってることは身体張ってちゃんとやってるジャーナリスト
にしか見えません
そしてシャーロットが妙にフレッドに興味を持っていく
肉食系女子パターンなので、なんでシャーロットがそんなに
フレッドに好意があるのか不可解で
ラブコメとして登るべき山が序盤から何もない印象でした
そのせいか何をやっても薄く、何を言っても浅くという
感じで持たない間に下ネタを放り込んでいくだけ
みたいな感じに見えました
誰かが用意した仕事上の関係を、仕事に取り組むうちに
互いの良さを知り惹かれ会っていく
途中で誤解があって破綻寸前になるけどギリギリ解けて
一気に激しくくっついて終わり
ってんならまだ判るんですが
そんなよくあるパターンを打ち破ろうとも
感じませんでした
まぁコメディにそんなとこ求めるなよと
言われりゃそれまでなんですがあまりにストーリー
全体が薄まってしまい、追い求める目標がそんなにない
展開で緊張感が感じられませんでした
だから下ネタやギャグも効いてこない感じがしました
気軽にドラッグキメちゃうとことかも
そういうことするから軽くなっちゃうんだろと呆れるばかり
ラストもTHE BOYSのスターライトのカミングアウトを
思わせるぶっちゃけスピーチシーンがありますが
あれで大統領候補から外れてフレッドと愛の逃避行
という結末ならまだしも結局大統領になれてしまいます
…だったら最初からイメージ戦略とかいらねーだろ!
まあ元々ぶっ壊れた世界観と言えばそうなんだけど
そんなに真剣に観ないでねと言われてしまう
映画だったのかもしれませんね
そうならば、この映画から信念を貫けとかってテーマを
汲み取ってくれる純真な客にセルフ顔射見せるこの映画は
誰が観ればいいんでしょうね
デートムービーにもいかがなものか
なんか色々誰に見せたいのかわかんない映画でした