「サスペンスとしてもミステリーとしても中途半端」シンプル・フェイバー Madlainaさんの映画レビュー(感想・評価)
サスペンスとしてもミステリーとしても中途半端
以前、「ボヘミアン・ラプソディー」を見に行った際に予告が流れていて気になっていた作品。2ヶ月程待って待ちに待った公開!いざ、映画館へ!結果、予告が一番面白かった。涙 原作小説有りで、しかも未完結の時に映画権を獲得したとの事なので、余程ストーリーはしっかりしているだろうと期待したのが運の尽き。冒頭、SNSで主人公が発信する際は、「サーチ」を彷彿とさせて期待が持てたものの、SNSを使ったサスペンスとしては「サーチ」の足元にも及ばない。親友に成り代わって住み始めた矢先に捨てた服やら靴やらがすっかり戻り、彼女の足跡を辿るところは2時間サスペンスぽくてわくわくしたのですが、絵描きの人の醸し出す「彼女に関わるとヤバいぜ」感で煽っといた癖に、彼女に何か危害を加えるでもなく早々に生きてるネタばらしでかなーり肩透かしで終わったのが本当にもったいない。展開は早いけれど、早いだけ。大した伏線もなくその伏線を紐解いたところで何がある訳でもない。なんか“わたしのかんがえたさいきょうのみすてりー”を見せられているような気分でした。加えて、エンディングのあのコメディー感はない。子供が一番!て顔しながらそもそもその子供が浮気相手の子供を匂わせていたり親友の夫を寝取ったりして全く子供の事を考えていない癖にあのエンディングで探偵事務所まで開業して調子乗り始めたのにはないわーと思ったし、いつか何らかの形で罰を受けて欲しい。結局、サスペンスにしたいのかミステリーにしたいのかコメディーにしたいのかどれ?こういった作品はこれまでにも多く映画化されていて、みんなただでさえ目が肥えてるんだからそれなりの期待には応えて欲しかった。本当にみなさんのレヴューにある通り、2時間サスペンスアメリカ版だと思う。構成の仕方がもろドラマ。でも、だったら千百円払わずに家で片平なぎさ見てた方が良かったな。