ロンドン、人生はじめますのレビュー・感想・評価
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おひとり様上手になる為に
ダイアン・キートンは大人キュートで
いつもながらマニッシュなファッションがとっても素敵。(*^ω^*)
立派なBBA体型に育った私なんかが真似したところで、ちんちくりんで不恰好なだけでしょうが、
アイテムを一つ取り入れるぐらいなら出来そう♪(←と思わせてくれるところが嬉しい)
笑えるシーンも沢山あって、年を取るのも悪くないと思える作品でした。
息子も独立し、ご主人に先立たれた主人公は一人暮らし。
きっと今まで主人公は、奥様のプロフェッショナルだったのでしょうから
息子の同級生のママ友達とも上手く付き合い、
お取引先とのディナーもソツなくこなし、ご主人の出世をサポートしてきた事でしょう。
彼に出会い、独自の生活スタイルを知ることによって
今までの生活や人間関係と決別する勇気と、
自分自身で選択する自由を与えられたのだと思いました。
でも、手作りハウスの生活は所詮他人のもの。
自分で選択した場所で、自分の選択した物に囲まれて、自分が選択した人と付き合う。
一歩踏み出した彼女は、家族から解放された女性に映りました。
いや。解放という言葉は良くないな。
人生のうち、誰かをサポートする時期があっても良いとは思うけど、家族を“卒業”した途端に迷子になってしまうようでは、サポートしていたつもりの依存でしかない。
実のところ、母の役割、妻の役割に支配されているのは自分自身なのかもしれない。
恋愛も人生も、いつだってやり直せる
温かい陽だまりの中にいるような、落ち着いていて、とても居心地の良い映画だった
ロンドンで暮らすエミリーは、夫が多額の借金とたくさんの請求書を遺して亡くなってから1年
そろそろ首が回らなくなってきた彼女は、家の目の前にある公園にホームレスの男性 ロナルドが住んでいることに初めて気づき、彼のことが気になり始める…
これは、高齢者のエミリーとロナルドが出会って恋に落ちる物語。
そんな彼らを観て、
幸せなことも、悲しいことも、辛いことも乗り越えて、一人の人間として独立した人同士だけに分かり合える領域っていうのがあるんだなと思った
他の人たちには、決して割って入れないようなそんな領域
それは、日本語で言えば「熟年愛」とか、「老いらくの恋」とか言うのかもしれないけど
彼らの恋は、その日本語から想像されるような 湿っぽいものではなく
もっとカラッとして、熱愛というよりも、人間同士、生涯を共にできるパートナーに出会ったような感覚だった
私はまだまだその領域には入れないけど、
彼らのその自立した人間だけに通じ合える感覚が、とても居心地良かった
そして、もしも、人生を間違えたと思ったら、たとえ何歳であってもやり直せば良いとも思える素晴らしい映画だった
人生にとって大切にしなければいけないのは何か
お金か、仕事か、家族か、それとも他にあるのか
日々の忙しさに追われ、つい自分自身のメンテナンスをすることを忘れがちだけど、たまには立ち止まって
「今の人生に嘘はないか」
と考える時間は、とても大切なことなのだと思わされたステキな映画だった
そして、何より、こうして「目標とすべき」大人の女性が主人公の、こんなステキな映画が作られるイギリスがうらやましいと思った
人生は生涯現役
若いうちは予定調和を目指して頑張るのに、歳を取ると予定調和から抜け出せと言われる。予定調和じゃない人生というのは、良くもあるし悪くもある。人生ってやつは本当に面倒くさい…。
ダイアンキートン演じるエミリーも、NYからロンドンにある高級住宅街に移住し、家族や友達に囲まれて順風な毎日を送っていたが、夫の死去がきっかけで、見えなかった問題だったり、見ないフリをして置いてきた問題と向き合うこととなる。風変わりな隣人ドナルドと出会ってしまったことで、当たり前になっていた毎日は違っていたと気づいたエミリー。社会的身分が全ての英国において、他人に左右されず、お金を持たずに生きている人というのは、さぞや風変わりに映るだろう。こんな人が居たら誰だって好奇心が掻き立てられてしまう。『風変わり』を受け入れるかどうか、というのはまた別の話だが、しかし、こういう次元の生き様で社会への風刺を表現した人が実際にいたというのは、とても斬新で面白い。
人生のターニングポイントというのは誰にも訪れる。その時によぎるのは全ての流れが『変わる』という、うっすらとした予感。でも受け入れることは勇気とパワーが要る。
自分らしく生きたいと思う一方で、常軌を逸することに恐怖を感じる…。人間らしさとはそういうことかも知れません。
エミリーは70代でした。でも年齢の偏見よりも自分の正直な気持ちを受け入れたのです。
人生、紆余曲折あった人にこそに観て欲しい映画です。そして自分探しの途中にいる人にも。きっとダイアンキートンに恋をして、頑張っているエミリーに共感することと思いま
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