「コメディエンヌ、ダイアン・キートンのかすかな可能性」ロンドン、人生はじめます MPさんの映画レビュー(感想・評価)
コメディエンヌ、ダイアン・キートンのかすかな可能性
ロンドン近郊の高級住宅地、ハムステッドの森に小屋を建て、居住権を勝ち取ったホームレスに纏わる実話は、結果的に、タイアン・キートンのコメディエンヌとしての可能性をかすかにではあるが示した、と言えるのではないだろうか?かつて、盟友のウディ・アレンやスティーヴ・マーティン、はたまた今やセミリタイア状態にあるジャック・ニコルソン等を相手に、抜群の"間"で突っ込み&突っ込まれ演技を炸裂させて来たキートンが、70歳を過ぎた今、ゆるやかに身を任せられる相手、つまりブレンダン・グリーソンを見つけられたこと。そこに一安心のアメコメ・ファンは少なくないはずだ。過去の共演者たちに比べて極端に言葉数が少ないグリーソンを前に、務めて(もしくは体力的問題で)テンションを低く抑えたキートンに、熟年女性のナチュラルな可愛さを見出して、ハムステッドの緑が余計に目に染みた。
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