ベルリン・シンドロームのレビュー・感想・評価
全17件を表示
シュレーバーガルテン
中盤までは痛々しいシーン満載。手の甲にノミを・・・そしてドアに手を挟む。何日も監禁され、留守中にはとにかく脱出を試みるクレア。アンディが帰ってくると従順なフリをしながらも、逃げ出すチャンスを待つ監禁生活。
アンディが普通に高校教師をやっていて、周囲からは不自然さを感じさせないところが凄い。以前にも女性旅行者を監禁するも逃げたらしいことが語られていたが、犯罪者が社会生活の中に溶け込んでいるのが怖いところだ。日本でも『完全なる飼育』シリーズが量産されているけど、実際には痛ましい事件として発見されることが多い。始まりはクレアとアンドレが恋仲になっているという違いはあったけど・・・
ストックホルム・シンドロームという言葉も連想させるけど、被害者の心理が絶妙に揺れ動く描写によって加害者との関係性が浮かび上がる。まぁ、普通の生活しましょうよ・・・と犯人には言いたくなる。クレアの口ずさむ「恋のダウンタウン」とエンドロール時のBGMが見事に合っていて、外の街並みに憧れる姿も痛々しかった。
地味だけど観る価値はあります。ただもう少し短くても・・・
旅行先でちょっと感じの良い男性に声を掛けられ、拉致をされ監禁された女性の物語。
地味ながら、個人的には「あり」と思った作品です。
日本でも間々このような事件が発生して、その度に「何故逃げないのか?」等の意見を見ることがありますが、いかに現実を考えていない意見かが分かる作品です。
女性の恐怖と絶望、そしてストックホルム症候群的な監禁者との交流。クライマックス近くの林のシーンはとても緊迫感があり恐怖を感じるシーンでした。
残念なのは、やや無駄と思われるシーンが多く、間延びして感じます。1時間30分から40分程度の時間にまとめられたらより良かったように感じます。
うすくち醤油
もっと変質的で過剰な変態が出てくるのかと思ったら、やんわりしてる印象。
安易によその土地で人についていってはいけないとは思うが、それが醍醐味なのだろう。
彼女自身も知恵を搾って脱出をする工夫はなく、ラストまで流されているように感じたが、リアルにこんな事になって、拘禁された不安感から混乱し、犯人に安楽を求めて従ってしまうのも無理からぬことか?
一時のロマンス~の
私も旅行先の出会いとかロマンスとか想像して素敵な出会いないかななんて思うけど。
この映画も旅先であった男性と恋に落ち一夜を共にする。
そんなロマンスから一変…監禁される
何度も脱出を試みるけどそれも叶わず
ラストはドキドキしホッとした
静かなサスペンス
普通な人間すぎる犯人のサイコさ加減が物足りず。精神がちょっと破綻してる風な描き方だけどもう少し際立せたほうが恐怖が際立ったのでは。監禁されてはいるけれどその状況にさせたのが自業自得的なところも、なんだかね。
自業自得、ただそれだけ・・・
本作品、サスペンススリラーの要素を感じたので見に行きましたが・・・
まず、題材は良いのですが、この手の作品をシュールに撮り上げる必要はないと思うね。
本作品2時間、淡々と話が進むだけ・・・・実際の起きた事件にしろ、その事件をモチーフされて作るのなら映画なんだからもう少し脚色した方がいいかな・・・
サイコパスな男性像がゆるいかな・・・突っ込んでしまえば、主演の女性が逃げようと思うえば幾らでも逃げられたと思うけど・・・
また、この女性、事件に巻き込まれたのは、自業自得、ただそれだけ・・・
サスペンススリラーの要素として、ひとつふたつの見せ場はありましたが、ラストもハラハラドキドキも出来ず終わってしまいました・・・・
絶対陥りたくないシチュエーション
旅行先でのロマンスからの逆転監禁というシチュエーション、考えただけで身の毛がよだつ。
一度は盛り上がって惹かれた相手に理解の範疇を超えた行動を取られ苦しめられる恐怖が、クレアを通して自分に降りかかったように感じて終始嫌だな〜と思いながら観ていた。
なんだけどもう少しハラハラさせてくれないと流石に退屈かも。
空気感は好きで、派手なことはあまり起きず大人しくしてれば何もされないのがリアルなんだろうな。
いまいちスリルと恐怖が物足りない印象。
見た目で楽しい痛い描写もすぐ無くなってしまうし。
終盤の展開でやっとドキドキして楽しめたのでまだ良かった。
ただあのラストは何も衝撃でなくて残念。
ロマンスパートに無駄にドキドキしてしまったけど、よく知りもしない人間の家にはやっぱり行かない方がいいな…
面白い
序盤の主人公。異国を寄る辺なく歩き回る様子で、犯罪者から見た「絶好のカモ」感がビシビシ伝わってくるのが良かった。監禁後も熱演で素晴らしい。
ある程度パターン化したジャンル映画と見れば、今作では男の素性や生活描写が新機軸ということになるのだろう。ただ、父親との場面などはいまいち意図が掴みきれなかった。
ベルリン・シンドローム
2018年33本目の劇場鑑賞。
旅行中に出会った男に監禁された女性カメラマンが体験する恐怖を描いたサスペンススリラー。
ベルリンを旅行中のオーストラリア人カメラマン、
クレアは、
アンディと名乗る男と出会い、
彼の部屋で一晩を過ごすが、
気が付くと閉じ込められていた。
部屋から出られず、
叫び声をあげても誰にも届かない。
クレアは彼の目的や素性もわからないまま、
脱出する方法を探るが……。
いわゆる監禁ものなんですが、
監禁される方法や監禁されてからの展開が、
よくある監禁ものと異なります。
ロマンチックに求め合ったのに監禁されるという展開は意外で、
女性を騙して監禁だとか、
気絶させたり誘拐して監禁することではない点がミソです。
テリーサ・パーマーが惜しげもなくその裸体を披露し、
体当たりの熱演はファンならずとも必見です。
すまし顔
ベルリンへ旅行中に出会った色男に惚れて家について行ったら監禁されてしまったオーストラリア人カメラマン女性の話。
気付いたら出られずどうしましょう!からスリリングな感じと気持ち悪さが一気に盛り上がる展開。
しかしながらここから話は進まず大きな出来事もなく、同じ様なことがタラタラと繰り返されて飽きてくる。
ハードな描写も前半だけだし…。
面白かったけど、もう30分ぐらいカットしてテンポ良くみせて欲しかった。
恋に落ちた相手は卑劣な監禁男
地味な作品だけど、最初から最後まで緊張感があって、なかなか面白い作品だった
こういう映画を観ると、やっぱり性善説っていうのは、ないかもしれないなと思ってしまう
オーストラリアのブリズベンからドイツのベルリンへ一人旅にやってきたバッグパッカーのクレアが英語教師のアンディと出会い恋に落ちるが、なんと彼は監禁男だった…
この映画を観て、私の頭に浮かんだのは映画「ルーム」だった
「ルーム」は誘拐された女性が監禁された話なので、スタートが違うけれど
力ずくで部屋に女性を閉じ込めるという犯人の卑劣さは一緒
その中で一番恐ろしかったのは、監禁男のアンディが、一見、優男のイケメンで、女性たちが警戒心を弱めてしまうところ
言葉の通じない異国の地で、一人で旅している時に、優しく母語で話しかけてくるイケメンがいたら、きっと多くの人の心がざわつくに違いない
そんな男に付いて行く女が悪いという意見もあるかもしれないけど
それなら、女性たちはどこに行くにも、誰と会うにも警戒しなければいけないのか
異国の地に旅行へ行くというだけで、いつもよりロマンティックな気持ちになっているのに、一人旅となると、なおさら開放感と寂しさから警戒心が緩んでしまう
このアンディには、その「女性たちの脇の甘さ」を知ってて近寄る卑劣さがある
もしかして、アンディは異国の女性たちに近づく目的で英語の勉強をしていたのかな…とか考えるとますます腹が立つ
おそらくアンディはアンディなりに、母親との関係から、こんな性格になってしまったのだろうと思うが
だからと言って、情状酌量の余地はない
残念ながら「そんな優男の中にも卑劣な監禁男はいる」というのが現実なのだ
だから、女性たちはもっと強く生きるべきなのだ
これは、普通の人々の中に潜み、外からはそんな匂いもしない「狂気」について考えてしまう映画だった
もしかしたら、隣にいる人が「恐ろしい殺人鬼かもしれない」ということがあり得る世の中だから
サスペンス好き、映画「ルーム」が好きという人にオススメの作品
ホラーではないが心理的に怖い!
旅先で見知らぬ男性について行き、ストックホルム症候群状態(本作ではベルリンですが、笑) で男の言いなりになる主人公には共感できませんが、この状況はかなり怖い!女性の一人旅が珍しくない時代に、誰にでも起こりそうな事件です。
不安を掻き立てるカメラワークや音、ベルリンの旧東欧ぽいダークさが雰囲気を盛り上げます。緊張感があるストーリーが好きな人には楽しめるかもしれません!
全17件を表示