15時17分、パリ行きのレビュー・感想・評価
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これは究極のノンフィクションを求めた結果なんだろうか…? 90分程...
これは究極のノンフィクションを求めた結果なんだろうか…?
90分程度の長さでこんなに欠伸が出るとは思わなかった。
とにかく冗長
ハリーキャラハンの言葉を借りれば
「クソがスーツ着てるだけにしかみえませんけどね」
2018-25
映画作りの根底を変えるという試み
最近は実録物が多いクリント・イーストウッド監督作品。その究極の形を作ってしまったと言える本作。主役の3人をはじめとして、事件の当事者が演じているという、余計な脚色や演技指導なく作られた作品は、非常にリアリティが...っていうか、ホンモノじゃん!でもこの部分は明かさない方が、あっ!となって良かったのでは?ま、監督自身のインタビューでもオフィシャルサイトでもバラしてるから...。
事件当時の部分がやたら短く、前置きと思っていた主人公3人の過去が冗長だなー、と思っていたら、かなりの量の伏線があって、意味あるものと知り納得。事件そのものよりも、それに至る運命を描いていたのですね。さすがイーストウッド監督!と思える作品でした。
祈りから祈りへ
キリスト教系の小学校へ通う主人公が少年時代から毎晩祈り続けた「フランシスコの平和の祈り」。
そして事件後、主人公が車椅子に座って心の中で同じように祈る。全てが神のご計画の中にあって、祈りが聞き届けられた感動。
こうして映画にまでなって、世界中に伝えられる事にまでなるとは不思議。奇跡とはこのことか。
主よ、わたしをあなたの平和の道具としてください。
憎しみのある所に、愛を置かせてください。
侮辱のある所に、許しを置かせてください。
分裂のある所に、和合を置かせてください。
誤りのある所に、真実を置かせてください。
疑いのある所に、信頼を置かせてください。
絶望のある所に、希望を置かせてください。
闇のある所に、あなたの光を置かせてください。
悲しみのある所に、喜びを置かせてください。
主よ、慰められるよりも慰め、理解されるより理解し、愛されるよりも愛することを求めさせてください。
なぜならば、与えることで人は受け取り、忘れられることで人は見出し、許すことで人は許され、死ぬことで人は永遠の命に復活するからです。
思っていたよりも楽しめた
アメリカらしい映画
事件のパートが凄く短くて驚きました。 でも安定感のある作りで、観終...
小説ではなく物語
劇映画の極北
イーストウッドの映画はここ10年で色々なモノを削ぎ落としてきた。まず音楽が最小限になった。最近では照明を使わないらしい。そして本作ではプロの俳優を最小限にして主人公を本人に演じさせるという。イーストウッドの年齢でこの挑戦は凄いが彼ほどのキャリアがないとこんな企画は通らないのも事実。これをテロをテーマにしたサスペンスと思って観に行くと肩透かしを食らう。昔からイーストウッドの映画は事前のイメージと違うものが多い。観客を煙にまくひと。
本作はほぼ3つのパートに別れている。主人公たちの少年期を描く第1パート、彼らのヨーロッパ旅行を描く第2パート、そしてテロ当日の第3パート。少年期のパートはしっかり演出された劇映画になっているので、ヨーロッパ旅行の件は何だこれは?と思ってしまう。若者たちの旅行をただ延々と撮っていく。何のドラマも事件へ繋がる伏線もない。そしてパリ行きの急行に乗ると唐突に事件が起こる。イーストウッドが凄いのはこのバラバラなタッチにみえた各パートが最後で見事に収斂している点。普通の若者が遭遇したテロと彼らの奇跡的な行動を描くのに映画的な演出は要らないと納得出来る。
主役3人も良い味出してる。
このあとイーストウッドはどやって観客を煙にまくのだろう。
事件の尺が
非日常は突然に
テロそのもののシーンはかなり短い。上映時間の大半を占めるのは当事者たちの生い立ちやヨーロッパ旅行の様子。「アメリカンスナイパー」のようなヒリついた雰囲気を期待している人にはオススメできないと思う。
ただ当事者たちのバックグラウンドに時間を使っていることで日常が非日常(テロ)に変わる瞬間にハッとさせられた。
「相棒」や「インフェルノ」のようにテロをサスペンスの材料として使うのではなく、とことんリアルにこだわっていることがわかった。だからこそ「これは、誰の日常にも起きる現実。」というキャッチコピーがハマっていると感じた。
「(テロについて)知ってもらいたい」という気持ちが最大限伝わる素晴らしい映画だと思う。
映画の枠を超えた傑作
「これは真実の物語」
このような切り口から始まる映画は数多くある。このような映画は真実を物語として上手く取り込み、映画的な感動をもたらす。ノンフィクションがフィクションとして完結し『いい映画』となる。
この映画では、物語のほとんどは映画的には進まない。つまりドラマとしては何ということのない日常が映し出される。演出らしい演出もなく、よく言って上手く撮れたホームビデオだ。これだったら、他に面白い映画は無数にある。それに“これまでのような面白い映画”を期待するのであればこの映画は不向きである。
この映画の優れたところは、物語が現実と繋がる瞬間にある。この瞬間を演出するための映画と言ってもいいくらいだ(キアロスタミの映画にも同じような演出があるが、あちらはその真実さえ演出されている)。
真実が虚構の中に収まって、『いい映画』として終わるのではなく(もちろんこういう映画も大好きである)、物語が現実へと繋がり、『じゃあ、あなたはどうするんだ』というメッセージに気付く。
これまでの映画が“内に向かっていく感動”だとすると、この映画は外に向かっていく。
この映画的興奮は、他にない。
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