15時17分、パリ行きのレビュー・感想・評価
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【流石というしかない。演者の起用方法も含めてこのような映画を商業ベースで制作出来るのはクリント・イーストウッド監督位ではないか?】
1.無差別テロリストに立ち向かった3人の勇敢な若者を”役者ではなく本人が演じ”
2.彼らが、何故そのような行動に出ることができたのかという事を、彼らの幼少期の様子から観客に納得させる
という事を思い付き、すぐさま映画化してしまう、クリント・イーストウッド監督の発想の豊かさとフットワークの軽さ及び作品自体のレベルに驚かされる作品。
早撮りで有名なクリントだが、制作も早いのだなと感じ入った作品。
<クリント・イーストウッド監督の ”どこにでもいる普通の若者が正しい時に正しい事をした。彼等こそが時代が求めるヒーローである” という言葉の重さと彼が発する強い想いを込めたメッセージに頭を垂れる>
<2018年3月1日 劇場にて鑑賞>
途中まで俳優かと思ってた
映画についていっさいの妥協をしない、映画愛を感じる。妥協しない、というより、尽くせるベストを尽くす、ような姿勢を監督に感じる。
黒澤明監督のような日本映画界に置ける絶対的な『ザ・監督』のような縦社会的な主導権ではなく、まさにアメリカ的なイニシアチブのかざし方で作られた作品。どこか爽やかというかスマートな雰囲気が映像に漂っている。
2人に共通するのは、映画に対する真摯な姿勢。クリント・イーストウッド監督の作品は、どれを観ても紳士的で真摯で、背筋を正される。
死んでいてもおかしくない恐ろしい事件を、体験者に演じさせ映画化するなんて、正気の沙汰じゃない。どうやって説得したのか。若い三人はまだしも、中年夫婦は気が気じゃないはず。いくら助かったとはいえ、恐ろし過ぎるシチュエーションをもう一度再現させるなんて。クリント・イーストウッド監督だからこそ、撮れた作品だと思う。
確かに、後世に残すべき、三人の勇気、乗客の勇気、恐ろしい事件。これらを映画で描く事は大変意義があると感じる。しかし「観られなければ」意味がない。
観客が入らなければ自己満足の映画で終ってしまう。興行的にも考えて“映画”としてもちゃんと(事件自体は最悪でおもしろくも何ともないが“映画”として。不謹慎な言い方かもしれないが)おもしろいように作られていて、本当にそのバランス感覚には脱帽する。
言われてみると
実話ばかりのイーストウッド。
でも実話って難しいと思う。
その話の発端と結末は周知の事実だし、
そのままの話を撮っても面白くないから。
メッセージとかテーマとかも伝わりにくい。
それでも、今回は当事者本人たちを主演に据えてまで取り組んだのは、やはりラストの勲章授与式の大統領演説を観せたいが為であろう。
あれだけでも観てよかったと思える。
何処にでもいる若者が、様々な異国で会う外国人や同胞たちと楽しく旅をして、この話の最後にはテロを阻止し、外国人と協力して被害者を助けるという、出来過ぎな実話。
彼らは本当に立派だし讃えられるべき存在ではあるが、何かのプロパガンダに利用されている様で正直かわいそう。
それは、
みんなで手を組み悪に立ち向かう、事なのか、
アメリカが世界を救う、事なのか。
様々な魅力溢れるヨーロッパ各国を中盤で見せ、
彼らの衣装?もスペインやドイツのサッカーのビッグクラブのユニフォームだったりして、
こんなにも素敵な国々をテロから救った、
と見せている様で、
自分はどーしても後者に思える。
やはり、授与式の演説をどう捉えるか、で見方が変わるでしょう。
不思議な映画だか、感情に素直に語りかけてくる物語
実際の事件に居合わせた3人を主人公に起用する斬新な試みと、実際の事件に落とし込むための映画の構成にいろいろな気持ちを思いつつも、最終的には感情に刺さる作りが秀逸。
単純にジャンル分けができない映画ですが、現実がそうであるように、実話ベースの映画の真髄なのでは??
最終的には大満足!
カデゴライズされた先入観で映画を選んだらビックリ、観終わった後にはこういう映画もあるのかーッ!って思えます。
なんだこれ
まぁね、やろうとしたことは分かる。
事件の当事者を演者として起用して、事件の様子を忠実に再現すれば…
って、リアルになると思うよね。僕も観るまではそこに期待してた。
ただ見終わっての素直な感想は「巨匠が撮った再現ムービー」。
奇跡的なストーリーではあるけれど、それはまぁ、実話ですから。
事実は小説よりもナントカって言いますしね。
ちょっと期待がでかかった分、拍子抜けの感じが否めず。
とりあえず、素人を主演レベルで起用するのはやめた方が良いんじゃないかな。
全てのことに意味がある
アムステルダム発パリ行きの電車でテロに遭遇した若者3人がテロリストを倒した実際の事件の話。
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この事件の様子は最後の20分ぐらいしか出てこなくて、映画のメインはなぜこの3人がテロリストに歯向かう勇気ある決断ができたのかを淡々と描く。
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だから3人の日常が淡々と過ぎていくだけなんだよね1時間。しかもこの3人、本人達が実演してるから演技がまぁ下手なのが英語でもわかる。再現ドラマのがまだ上手いよ。
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それを我慢して見れば最後色々伏線回収してって面白いけどね。
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実話は説得力ある!
当事者が出演していることでも話題になっていましたね。演技がどうこうとかは分からないですが、特に違和感なく見ることができました。
主人公の3人の生い立ちを追うことで、感情移入できました。なかなかうまくいってない人生だったけど、旅行先での出来事で人を助けるという目標を達成できたんだなーっと思うと感動しました。
また、自分同じの立場だったら同じように行動できるのか?行動できる人間でありたいなと思いました。
物語は淡々と進んで行く。なのに感情が動かされる。まさに、イーストウッドマジック!
2015年、アムステルダム発パリ行きの特急列車内で起こったタリス銃乱射事件をイーストウッドが描いたこの映画。印象としては、物語が淡々と進んで行くように感じられた。にもかかわらず、感動を覚えた。エンドロールを見ながら、幸せを感じるような、喜びに浸るような、なんとも心地よい感情に包まれた。応援しているスポーツ選手が活躍した時みたいに。
生い立ちから知ることで主人公3人のファンになったんだと思う。大人に理解されない子供時代を過ごしてきたのに屈折せず成長してきた人生を知ることで、いつのまにか応援していたのだ。
だから、ヨーロッパ旅行で3人が楽しそうにはしゃいでいる姿は、見ていて微笑ましい、軍人としてうだつが上がらないときは、悔しい気持ちになる。テロが起きた時には、やっつけろという気持ちとともに、気をつけてという心配がこみ上げた。
監督がテロ事件を伝えるためにこだわったのがリアリティを追求すること。本人役を本人が演じ、テロが起きた列車を貸し切り、同じ場所で撮影をしたという。その場にいたように出来事を追体験できたからより感情移入できたんだと思う。
本来なら、子供の頃の話・出会いや、ヨーロッパ旅行の話(特に女の子をナンパするところ笑)なんてなくても成立すると思う。一見無駄だと思われるシーンを盛り込みながら、淡々と物語を進めているにも関わらず、これだけ気持ちを動かされるのはイーストウッドが名将ゆえなのだ。
目頭が熱くなる派手さの無い感動実話
先ず実話で有り当事者本人達が主人公を演じている事に驚き。
演技が棒で有ってもこれはその本人達が現実に体験した物語に沿って作られた物なのだと思うと説得力が有りシックリと納得出来る、鑑賞していて違和感は無い。
大部分が彼等の生い立ちにフォーカスされており、テロリストとの戦いはほんの短時間。
ハリウッド映画によく有りそうなコテコテのアクションてんこ盛りでハラハラドキドキのサスペンス的な演出は皆無なのに大半を占めた彼等の生い立ちが有ったからこそ最後に感動で目頭が熱くなった。
ダメな奴等と世間から思われていても大事な物は何かを解っていた勇気有る人達の凄い物語でした。
本人達だから凄い
本人達だから、素人のはずなのにこんなにちゃんと映画になってるとか、最後の実際の映像への繋がる説得力とか、あらゆる意味で凄いのであって、本人と知らずに観たら多分普通の映画と思うだ気がして、そのことがまた凄い。
15時17分、パリ行きの良い点 悪い点
実際にテロを防いだ3名の若者の物語、しかも本人をキャストに起用!
3人で旅行で楽しむ姿は非常にリアルなので本人キャストは成功していると思います。凝ったストーリーはなく、ほぼドキュメンタリーです。
誰の身にも起こり得る危険を突きつけると共に、偶然という名の奇跡をえがく
他愛のない日常の選択が、ある一点で収斂して大惨事を免れたという偶然という名の奇跡。
三人の人生に時間の大半を費やしたのは、このヨーロッパ旅行が彼らにとってどんな意味を持っていたのかを描きたかったから。
彼らの普通すぎる日常を描くことで、テロのような危機が実はいつ巡り合わせてもおかしくないのだと恐怖させる効果があった。人は想定外の事象にであうと、必ず「まさか自分がこんな目に」と思うものである。
敢えてテロ事件の背景は描かず、彼らの目を通してのみ事件を描くことの臨場感。もし、私がここに居合わせたら?と自問しない人はいないだろう。
三人がいじめられっ子で問題児だったというところも大きなポイント。学校の校長には「いつか人を傷つける」とまで言われたスペンサーたち。
しかしスペンサーとアレクは人の役に立ちたいという義侠心を強烈に秘めていたし、サドラーは権力に巻かれず意見を堂々と言える強いハートの持ち主だった。
改めて人の本質を見極めることの難しさを感じたし、レッテルを貼ることで安心したがる大人たちの姿を浮き彫りにした。
それにもめげず、スペンサーが「いつか人のために」と思い続けてこなければ、この結果はなかった。
クリント・イーストウッドはよく「導かれた役割」というものを描く。
「グラン・トリノ」しかり「ハドソン川の奇跡」しかり。
パリ行きには全く乗り気でなかったにも関わらず、スペンサーらはその電車に乗った。助けた本人たちも不思議に思うこの成り行き。カトリックのスペンサーが神の導きを感じるのは至極当然のことだし、だからこそ本人たちを起用したことで、説得力が大いに増したと思う。
ほかの人間が演じたら、それこそ説教臭いアクション映画になってしまっただろう。
改めて振り返るが、この映画にヒーローは存在しない。一個人が、最大限自分のスキルを使って正しい行為ができるかを問う非常に道徳的な映画でもあり、理想の自分に近づく努力は決して無駄にならない、と背中を押してくれる映画でもある。
タイトルなし
映画情報がすっかり記憶から抜け落ちていて
観賞途中 「これ…実話なのカナ」と気になり
検索してみたら…
😲
実話なんだ!!
監督はイーストウッドだった!!
俳優じゃなくて本人達なんだ!!
へぇ~へぇ~へぇ~
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クリント・イーストウッドが
実際に起きた無差別テロ事件を
当事者を本人役に起用し再現
.
彼らのそれまで
無事安泰だった
とは言えないかもしれないけど
あの場の判断力行動力は
彼らが積み重ねてきた人生そのもの
よい作品でした
深読みしちゃう
まさか被害者役まで本人だったとは。。
ただイーストウッドということで、これ物語を素直に受け取っていいのかな、て。主人公の人はどこか狂信的に見えて危うさを感じたし。あのミリオタっぷりと平和の道具になりたいというセリフ。たまたまテロに遭遇したから結果オーライになった話というか。。この監督、その辺全部意識して撮ってる気がして。良くも悪くもアメリカ人、的なものを浮き彫りにしたというか。考え過ぎか。
映画仙人の境地に達したイーストウッドだから…
実際に起こった事件を本人たちが演じるという、再現ドキュメントに限りなく近いんだけど、イーストウッドの劇映画的演出によってギリフィクギリションとして成立している凄く変テコな映画。
3人のアメリカ青年がヨーロッパをキャッキャ言いながら旅行している様子に、「俺は一体何を観せられてるんだ…」という気持ちにさせられるんだけど、そのエピソードが全てクライマックスへの伏線になってるんだよね。
今や、映画仙人の境地に達したイーストウッドだから作れる映画なんだろうけど、好き嫌いはハッキリ分かれそうかなー。
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