15時17分、パリ行きのレビュー・感想・評価
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自信が持てる機会を掴んだ。
かなりの人が書いているようなコメントを避けて、他の視点で私の感じたことを書く。
まず、アンソニーがスペンサーとアレックスのことを回顧しているという形が映画の初めの方だ。でも、この映画はストーンに焦点が当たっている。ストーンの環境は家庭にアメリカ国旗が飾ってあり、部屋のホスターをみても戦いが好きそうな様子を覗かせている。そして、高校を卒業して軍隊に入る。人を救う部隊(United States Air Force Pararescue)に配属を希望していたが、検査で深視力がないとわかり配属先は自分の希望通りにならなかった。
小学校学校生活で、すでに、教師から指摘されたように、ADDか ADHDなにか学習障害を抱えているのではないかと。このとき、先生は薬を飲むことをアドバイスに入れたが、まず、学習障害検査を受けることを勧めるべきだ。小さい頃、学習障害を持っているかわかると、薬を飲まなくても、本人、家族、先生などが気にかけるので良い方向に動くことが多い。
軍隊に入って、小さいホケットみたいのを規定通り縫うことができず、上官に指摘を受ける。こういうことはADDの人はうまくできない。私は高校の教師だが、ADDの学習者の見分け方の一つにクラスでみんなに『折り紙を』折らせる。その折り方で良くわかる。他にも、兆候がADDだと教師のレベルで判断できるが、これはあくまで教師の判断で、これに科学的な証拠がいる。それは、学校群でや病院でする学習障害検査である。これにより、医者に行き、医者からの診断があると、私たち教員は、カウンセラーからアドバイスをもらい、ADDの学習者と本格的に向かい合わなければならない。
スペンサーのADDについて、この先生と家族、スペンサーは一緒に向き合わなければならない。それができなかったから、スペンサーはどこでも、自信を失っていた。特に人を助ける部隊(United States Air Force Pararescue)に配属されなかったことが。でも、結局、咄嗟の判断力が惨事を防ぎ、多くの人々を助けた。軍で人を助ける部隊に配属されなくても、どこかに人を助けるチャンスはある。小さな人助けでも、人の生命を救う人助けでも。人助けは人助け。
でも、この事件解決にスペンサーが関与していなかったら、彼の自身はどこでついたろう。この彼の学習障害が小学校ではっきり診断されていたら、スペンサーの将来も違っていたろうが、この事件に関わっていなかったかもしれないし、人生がどう転ぶかだれにもわからない。
。
タイトルなし
列車テロを幼馴染3人が防いだ実話。それまでの生い立ちに焦点を当て、決して成功してきたばかりの人が、ヒーローになるのではなく、学校や軍でも落ちこぼれが、勇気を持つことによって人命を救う大切さを描いている。3人が本人役で出演、クリント・イーストウッドが監督というのも見終わって驚いた。
タリスとアムステルダム
アムステルダム〜パリのタリスには一度だけ乗ったことがある。98年5月のチャンピオンズリーグ決勝、アムステルダム・アレナ。レアル・マドリーvsユベントス。チケットも持っていなかったけれど、パリからアムステルダムへ向かった。
前日にアムステルダムに着き、ホテルのオヤジさんにチケットは買えるか聞いたら、とっくに完売だとそっけなかった。試合当日のスタジアム周辺で、気さくな白人の青年がチケットがあると話しかけてきた。いくらで売ると聞いたら20万円だと言う。そんなに高くて誰が買うのだと聞いたら、イタリア人は買うぞ、あれを見ろと。見るとCDに長蛇の列ができていた。残念だけど手が出ないと言って別れた。ウロウロしているとサングラスをかけた背の低いイタリア人らしきダフ屋から声をかけられた。確か4〜5万円だったが格安に感じられ思い切って買った。喜び勇んで入場ゲートを通ったところでブザーが鳴った。警察官にお前のチケットはすでに入っているのだと言われ、つまみ出された。偽造チケットをつかまされたのだった。ホテルのオヤジさんには、しょっぴかれなかっただけよかったとなぐさめられた。安くないレッスンだった。
その後のフランスW杯決勝のダフ屋相場は40万円だった。誰が買うのか聞いたらアメリカ人とアラブ人だと言う。ダフ屋もクレージーだと言っていた。
この作品で見るタリスは車両もシートも20年前と変わっていない。車窓の風景もほとんど同じ。なかったのは風力発電のプロペラくらい。インターネットはあったけれど、特急列車にWiFiなんて想像もできなかった。まだダイヤルアップの時代で、ホテルの部屋の電話にパソコンをつなぎアクセスポイントに接続するのに苦労したことを思い出す。電話代が心配で、もっぱらニフティサーブでテキストで情報を得ていた。
あのころ国際経済はグローバル化以前、通貨のユーロも導入前だった。パリもヨーロッパも旅をするのに何も不安を感じなかった。偽造チケットくらいだった。いい時代だった、と言えばいいのだろうか。
本人起用の意味
ラストのシーンのためと、各シーンのリアリティの追及から本人起用するに至ったのでしょう。違和感あるシーンはなくずっと見れましたが、豪華な再現VTRで2回はみないかなという印象でした。
後で知ったマジ?という事実
イーストウッド監督の作品は面白い。
それは近年の作品を観ればよくわかる。
なので、かなり期待して観て行きました。
ぶっちゃけ、最初はかなり退屈でした(笑)
けど、それはすべて最後の瞬間の伏線だったんだなーと思うと、やっぱさすがだな、って評価に変わりました。
何よりも、テーマとして、いわゆる「英雄」を扱う作品ではなく、本当に平凡な若者たちが、少しの勇気を振り絞って起こした行動、誰にでも起こるし、きっかけがあれば(ある程度の訓練は必要だと思うが)誰でもできる、というところがイーストウッド監督のメッセージなんだろうな、と私は受け止めました。
で、後で知った「嘘でしょ?」ってことは、この主演3人の若者、全員俳優ではなく実際の本人たちだったってこと。。
知ったときは嘘でしょ?って思いました。
演技があまりにも自然だったので。。いくら自分自身を演じるとしても、あんなに上手くできるんだ・・。
なので、オランド大統領とのシーンも演技ではなく実際のシーンだったわけだ。
改めて、イーストウッド監督、さすがです。
ほんわかゆるゆるおもひでロードムービー
・重厚なポスターとは裏腹に、ズッコケ三人組ほんわかゆるゆるおもひでロードムービー
・夢を描いてからそれを叶えるまでのゴールを描きたかったんじゃないかね
・仲間は大事だね
映画としては・・・
イーストウッドらしいといえばらしい作品。
本人3名が役者として出演するというものです。
実際に起きた事件をそのままリアルに再現したようです。
内容的には勇気ある行動に感動しました。
ただ、劇的な内容は本編のラストのみであり、その他は幼少期の3人とその列車に乗るまでのヨーロッパ旅行が約1時間ちょいを締めています。
その点が映画としてどうかなと感じました。
もしも、その電車🚃に乗っていなければ…。
True Story なので、考えさせられる。
日常使う電車でのテロ。
自分にも同様の事が起こる可能性がある。
もし、違う列車に乗っていたら、違う座席に乗っていたら。
日本でも車内の事件があるので、怖いと思う
御本人出演再現VTR
御本人たちのお芝居があまりにナチュラルで無名役者かと思ってました。
クリントは実話じゃ飽きたらずテロ事件で活躍した当時者を主演として添えてしまいました。ダメ元で交渉したら簡単に快諾されたのでは。本人らがいたら脚色しにくいからあまりトリッキーなシーンが少なく感じます。
意欲作ですね。
物足りん…
実話ものとは露知らず、タイトルからトレインジャックを連想させた作品だった。
しかし、始まりから 1時間半は友人3人のことばかりでメインの話に進まないと思っていた。
列車の話になったかと思ったら一瞬のうちに3人が解決してしまった。
トレインジャック犯との攻防や駆け引きがあるのかと思っていたので、物足りなさ感がハンパなかった。
小さい頃に言うことを聞かない子供、ヤンチャが過ぎる子供も社会の役に立つこともある……という教えの作品…かな。。。
アメリカ愛国者にとっては持って来いの作品。
実話や当時の人を使った作品って事で話題になり鑑賞しましたが、クリントもトランプ同様アメリカ第一主義者だな〜と思いました。クリントの作品は大好きでしたがこの作品は何もかも薄っぺらく感じました。当時の人を俳優として使っても逆にリアリティーも無いし、青年3人組ね生い立ちよりなぜテロリストが行動にいたったのか全く描かれてないので、フェアではないし作品自体アメリカの落ちこぼれ青年が海外でテロに立ち向かっただけの薄っぺらい作品でした。しかも途中青年達が旅行で日系人女性をナンパして一緒に観光する場面なんて全く必要なかったし一言で日系人女性がヘイコラ着いて行くシーンなんて明らかにアジア系の女性は尻軽って言いたいばかりなシーンで嫌になりました。まっこれも現実なのですが、余計に必要の無いシーンでした。
さすがクリントイーストウッド監督です。
高速鉄道でテロを防いだ3人の若者の前日譚。
クリントイーストウッド監督作品。
流石に良くまとまった作品で一見の価値はあると思います。
実際の攻防は一瞬だったわけで、どのような展開で映画を作るのかと興味がありましたが、とても味わい深い話にまとめてくれました。
「人の役に立ちたい」という強い思いとは裏腹に、周囲の無理解や自身のスキル不足で、その役回りを担えない葛藤。
そんな葛藤と成長をとても静かに描いています。
クライマックスは、おそらく実際に起こったことを忠実に描いたのでしょう。とてもリアルに感じました。
世界を善くするにはたった一つの思いだけでよい
珍しく泣いた映画。
咄嗟の行動を起こした、普通の人間たち、むしろ落第続きの人生でどちらかといえば負け組と言われる人間たちの、ヒーロー物語。
結末は知っていたから結末自体は驚きはしなかった。
しかし、結末を知っていたからこそ、先生や母親に怒られっぱなしの少年の、「私を平和の使いにしてください。この世界をよくしてください」と1人で祈る夜のシーンには涙なしには見られなかった。
どこにでもいる、誰ともとくに違わない人生を送ってきた普通の若者たちが、人を助けるために迷いを見せることもなく咄嗟に行動できた瞬間には感動する。
3人のうち2人が訓練を受けた軍人であったことは示唆的ではあるが、やはり力は善い行いにのみ使われるべきなのであり、また善い行いには力もまた必要なことも事実であろう。しかしこの映画の本質はそこではない。人間たちそれぞれの普通の人生、普通の力、普通の倫理観が、ある瞬間には人をヒーローにさせるということなのである。
「善い行い」をするためには、優れた業績や崇高な哲学などは必要なく、「この世界をよくしてください、そのために私は役に立ちたい」という、人間ならば誰でもが持っている素朴な願いだけでよいということを、ストレートに世界へ知らしめてくれるとても心を揺さぶられる映画だと思う。
「戦争はなぜ起こるのか」「なぜ人を殺す人がいるのか」と子供時代に不思議に思わなかった大人はいないであろう。
ほとんどの大人はそんな疑問や善い行いへの夢などはいつの間にか忘れてしまうものであり、しかし世界を善くするにはそれだけでよいのである。
出演依頼の交渉力
実際に起きた鉄道銃撃事件の映画化。犯人を取り押さえた若者3人、乗り合わせた乗客も当事者が演じるという驚きの映画。本人出演だから、最後の授賞式への流れも当然のことながら自然なものに。
それにしてもよく出演OKしたな〜、この映画は内容よりそこが凄い。やはり監督の名前ありきですかね。
「硫黄島からの手紙」「父親たちの星条旗」ひとつの出来事を日本側とアメリカ側から描いた2作品の時も面白いこと考えるなぁと思ったけど、この映画も当事者を出演させてしまうなんて凄い発想で、そこは面白い。
【流石というしかない。演者の起用方法も含めてこのような映画を商業ベースで制作出来るのはクリント・イーストウッド監督位ではないか?】
1.無差別テロリストに立ち向かった3人の勇敢な若者を”役者ではなく本人が演じ”
2.彼らが、何故そのような行動に出ることができたのかという事を、彼らの幼少期の様子から観客に納得させる
という事を思い付き、すぐさま映画化してしまう、クリント・イーストウッド監督の発想の豊かさとフットワークの軽さ及び作品自体のレベルに驚かされる作品。
早撮りで有名なクリントだが、制作も早いのだなと感じ入った作品。
<クリント・イーストウッド監督の ”どこにでもいる普通の若者が正しい時に正しい事をした。彼等こそが時代が求めるヒーローである” という言葉の重さと彼が発する強い想いを込めたメッセージに頭を垂れる>
<2018年3月1日 劇場にて鑑賞>
途中まで俳優かと思ってた
映画についていっさいの妥協をしない、映画愛を感じる。妥協しない、というより、尽くせるベストを尽くす、ような姿勢を監督に感じる。
黒澤明監督のような日本映画界に置ける絶対的な『ザ・監督』のような縦社会的な主導権ではなく、まさにアメリカ的なイニシアチブのかざし方で作られた作品。どこか爽やかというかスマートな雰囲気が映像に漂っている。
2人に共通するのは、映画に対する真摯な姿勢。クリント・イーストウッド監督の作品は、どれを観ても紳士的で真摯で、背筋を正される。
死んでいてもおかしくない恐ろしい事件を、体験者に演じさせ映画化するなんて、正気の沙汰じゃない。どうやって説得したのか。若い三人はまだしも、中年夫婦は気が気じゃないはず。いくら助かったとはいえ、恐ろし過ぎるシチュエーションをもう一度再現させるなんて。クリント・イーストウッド監督だからこそ、撮れた作品だと思う。
確かに、後世に残すべき、三人の勇気、乗客の勇気、恐ろしい事件。これらを映画で描く事は大変意義があると感じる。しかし「観られなければ」意味がない。
観客が入らなければ自己満足の映画で終ってしまう。興行的にも考えて“映画”としてもちゃんと(事件自体は最悪でおもしろくも何ともないが“映画”として。不謹慎な言い方かもしれないが)おもしろいように作られていて、本当にそのバランス感覚には脱帽する。
言われてみると
実話ばかりのイーストウッド。
でも実話って難しいと思う。
その話の発端と結末は周知の事実だし、
そのままの話を撮っても面白くないから。
メッセージとかテーマとかも伝わりにくい。
それでも、今回は当事者本人たちを主演に据えてまで取り組んだのは、やはりラストの勲章授与式の大統領演説を観せたいが為であろう。
あれだけでも観てよかったと思える。
何処にでもいる若者が、様々な異国で会う外国人や同胞たちと楽しく旅をして、この話の最後にはテロを阻止し、外国人と協力して被害者を助けるという、出来過ぎな実話。
彼らは本当に立派だし讃えられるべき存在ではあるが、何かのプロパガンダに利用されている様で正直かわいそう。
それは、
みんなで手を組み悪に立ち向かう、事なのか、
アメリカが世界を救う、事なのか。
様々な魅力溢れるヨーロッパ各国を中盤で見せ、
彼らの衣装?もスペインやドイツのサッカーのビッグクラブのユニフォームだったりして、
こんなにも素敵な国々をテロから救った、
と見せている様で、
自分はどーしても後者に思える。
やはり、授与式の演説をどう捉えるか、で見方が変わるでしょう。
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