「映画だからこそ描けるリアリティがここにある。」15時17分、パリ行き ジョイ☮ JOY86式。さんの映画レビュー(感想・評価)
映画だからこそ描けるリアリティがここにある。
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前半1時間はドキュメンタリータッチの旅映画。
良くも悪くも映画を観ている感はしなかった。
しかし後半にさしかかり、事態は一変する。
主人公達が乗った列車にテロリストが現れるのだ。
それまで1時間に渡って彼らの成長と日常を観ていただけに、突然訪れる非日常と、そこで彼らが取った利他的な行動は胸に深く突き刺さった。
怪我を追いながらもテロリストを必死で抑え込むシーンに至っては、もはや祈るような気持ちで見てしまった。
映画を観ている感覚というよりは、「現場に居合わせてしまった」ような感覚が近い。
1時間かけて彼らがテロに出くわすまでの日常を淡々と描いていたからこそ、有事における彼らの勇気ある行動が浮き彫りになる。
映画と人の可能性を見た気がした。
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