「ゴジラマニアにはウレシイ!」ゴジラ キング・オブ・モンスターズ なははさんの映画レビュー(感想・評価)
ゴジラマニアにはウレシイ!
オキシデンデストロイヤーが前後の脈絡なく、いきなり出てくるのが最大の突っ込みどころ。また、メルトダウン状態に近いゴジラの近くにいるのに、主要キャストは放射能のことをあまり心配していない。
アメリカ人はSFやファンタジーでも、リアリズムを必要以上に意識するので、マグロ食いのイグアナゴジラを出現させてしまったが、本作はリアリティ不要みたいな作品も多い(キングシーザーが歌謡曲で出現とか、ロボットが突然巨大化とか)日本ゴジラに近づいた感がある。
しかし、エンディングのあと、ブルーオイスターカルトの『Godilla』のカバーが流れ、伊福部テーマが流れるなど、マニアにはうれしい展開も多々。
キングギドラに関しては、炎が実体化して出現するというオリジナル演出には勝てなかった。熊を思わせるゴジラは、また太った感があるが許せる範囲か。
しかし、前作のガガンボみたいなムートーも気に入らなかったが、なんだマンモスのできそこない怪獣は。ホントーにアメリカ人は怪獣のデザインがダメ。パシフィックリムの怪獣もいまいちだったが、新しいのは出さないほうがいいかも。
逆に言えば、ウルトラQからの円谷プロのスタッフのイマジネーションがいかに優れていたか。ダダとかブルトンとか、ネーミングにも、美術系のゲージツ人くずれの情熱がうかがえる。
…しかし、ワタシも地球のいちばんの害獣はニンゲンとここ何年か思ってるけど、マーベルの『インフィニティウォー』も似たようなテーマで、そう思ってる人が多いんだなーと実感。皆さん、プラスチックゴミはなるべく減らして、ちゃんと捨てましょうね^^
あ、マニアとしての評価は4.0です。