「あと半分、作って欲しい。」響 HIBIKI xmasrose3105さんの映画レビュー(感想・評価)
あと半分、作って欲しい。
「世の中」とか、体制で発言権を持っていたり、組織で決定権を持っていたりする人が、なぜかアホ過ぎる〜と思うことは私もよくあります。こちらが目的に合致したことを言ったりしたりしても、危険人物扱いや、ディスられたりもします。こちらが戦う気は全く無くても、悪意や嘲りを投げつけられ、それは暴力なのに、やってる側は全く気が付かない。「アホとは戦うな」という本を読んで溜飲を下げました。この本も売れている様なので、けっこう多くの人がアホの言動にわなわなする日々を送っているのだと思います。
響さんは、アホを蹴り飛ばして、鼻をへし折っていきます。「アホとは戦う」気概で、一人頑張っています。でもそれは、先にアホ側が悪意を投げつけている場合です。響自身より、響の周りの大事な人たちが傷付けられそうになった時に発動されます。正義の味方なのです。世直しなのです。
編集者のふみさんは「アホとは戦うな」と諭す。響「ちゃん」を守ろうと思っているから。でも響さんが寧ろふみさんを守るため、やっぱりアホを蹴り飛ばします。
売れない小説家たちにも喝を入れます。少し回心するアホもいます。響さんのキッツい檄も、そこは悪意はないし、小説を書く実力もあるので、相手によっては響くのかな。
と、映画はそこまでで終わってしまいます。
観たいのは、ここからの展開です!白黒のジャッジメントがクリアな響さんが、このグレーで境界線の曖昧な実際の世の中でにっちもさっちもいかない状況になった時の展開。キホンあの本棚の様に「面白い」か「つまらない」かしかないけれど、それだけでは割り切れない事態に遭遇する、もうひと展開を観たかった!
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