未来のミライのレビュー・感想・評価
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家族の繋がりを再確認😊
皆さんのコメントに、くんちゃんの声について書かれたものが多かったことを知っていたせいか、「あ、なるほど」と思いましたが、時間が経つうちに違和感はなくなりました。
今現在ある自分は、繋がりと先人の積み上げでできていることに改めて気づき、途中で涙がこぼれてきました。
派手さはあまりないのかもしれませんが、良いストーリーだったと思います。
くんちゃんとお父さんはダメでした。
皆さん、手厳しい内容をお書きになっていましたが、山下達郎の曲にキュンキュンしていたので、それだけでも聞けたらいいやと思い、観てきました。
5人くらいしかお客さん居なくて、ガラガラでした。
オープニングの山下達郎のミライのテーマ、ええわーと思っていたのも束の間、くんちゃんとお父さん、あかん。特にくんちゃん、なんで上白石さんにしたの?全然合ってない。
本渡さん、若いのに、赤ちゃんミライちゃんの声、完璧にこなしていたし、お母さんの麻生久美子さん、素晴らしかった。
内容的には、ワンコのゆっこが人間になった部分、要らなかったかなぁと思った。
未来の未来なんだから、もっとミライちゃんを出すべきだったかな?でも、ひいじいじの話は良かったな。
全体としては、話があっちゃこっちゃ行き過ぎたかな?という感じでしたね。
猛暑の中、わざわざ映画館に行って見るようなものでもないですね。多くの人の評価も理解出来ます。
違和感だらけ
テーマは良かったと思う。
だけど、ちょっと理解できないシーンが多すぎでした。
監督は子育てに関与しているんだろうか?
劇中の父親よろしく子供と接していない(子供のことを見ていない)んだろうなぁと感じた。
まず、母親は出産後、入院したいたんですよね?(だから、祖母は、母親が帰ってくるなり、いきなり帰宅したんだと思う)
そうなると、妹との初対面は、普通病院でなきゃおかしい。演出的にはベタだけど、産声が聞こえて初対面でしょ?
これを変な家族と思わない人はおかしいよ…。そりゃ、くんちゃんぐれるわな(笑)って感じ。なので、ここで、この映画は躓いたと思う。
次に赤ちゃんがえり?
いろんなパターンがあるから、あれはあれで良いと思うけど、授乳してイラつく母親に対して、普通は父親がお兄ちゃんに
対してフォローするよ。でも、お母さんじゃなきゃ嫌ってのがないとリアリティーがない。
そういうシーンが一向に描かれない(妻に対しての反応しかない)。これも、ちょっとなぁ…。単に、好きくない、嫌だの繰り返し…。そこまで子供は子供じゃないよ…。もっと手を変え品を変え、大人の気を引こうとするんです。知らないの?って感じ?(笑)
だから、子供を見ていないんだろうなという感想になる。
そして、雛人形の尺のシーン。これは、普通の感覚なら、くんちゃんだけが取りに行くでしょ。だって、見つかったら…。ここにも違和感。演出上、冗長との意見もあるけど…。
話は、色々尽きないけど、何故に母親の親族だけの話なの?
時間がないから?
だったら、新幹線のくだりは不要だよ…。
あの家(樫の木)は、母親の実家なの?
違うよね?
だって祖母が帰って行った場所が実家だよね?
なのに、あんな系統樹があるなんて…。ちょっと違和感。
確かに、いろんなことが積み重ならないと、今が存在しないという理屈は解るけど、だったら、そうならなかった時のパターンを体験させたら良いのに…。くんちゃんが存在しない家族を見せるとか…。
4歳には理解できないか?
勝手に未来の何らかの出来事を正すために、原因となる4歳のくんちゃんのところにミライちゃんが来る話と思ってた(ドラえもんが送り込まれるのと同じ理由)。
なので、少し拍子抜けしました。
まあ、それは良いとして、ミライちゃんがわざわざ未来からやって来て、兄弟の絆とかが強まったのかと思いきや、何あれ?
どこにでもいそうな兄妹じゃない?
どうするの?というのが、感想。
残念でした。
人を選ぶ映画
この映画は5年後10年後に観たらまた違うんだろうなって思いながら観てました。
私はとても好きです。
テーマはやっぱり「愛」なんだと思いました。
小さな愛の積み重ねで、今の自分がある。
ただアラサー独身女が一人で観に行く映画でないのは確かです。
ひとりぼっちの国に連れて行かれるのは自分だなって思いました。めちゃめちゃ怖かったです。
色々な意味で涙が止まらなかったので、レイトショーで観て正解でした。
監督の自慰と共感の押し売り
サマーウォーズと時をかける少女は好きでしたが、本作は本当に金と時間の無駄です。びっくりしました。
理由は他のネガティブ評価の人たちと大体同じです。
・なぜタイムスリップする必要があったのか(というか、そんなことしないと普通の子供は成長しないの?)
・ミライの手の痣には何の意味があったのか、痣じゃなければだめだったのか。(個人的に祖母の「将来この痣が気にならなければいいけどね~」みたいな、心配するようで哀れむ台詞がまた感情を逆なでしました。そうやって周囲が変な心配をするから本人が気にするんだよババア)。
・赤ん坊の妹をおもちゃで殴ろうしてたら、親がビンタするのが普通です。赤ん坊を殴る描写がアリで、親はあくまで口で説得しようとする(体罰を用いない)あたり、明らかにメディア対策で辟易しました。見ててイライラする。
・クンちゃんが赤ん坊の頃の育児について会話、奥さんが「ぜんぜん手伝ってくれなかったよね」「そのくせ私の顔色ばかり気にして」旦那「すみません、仕事に逃げてました」このやり取りこの作品中に必要?監督からの「子育てした夫婦って、こういう会話ってどっかしらであったよね」的な気配がして胸焼けしました。うっとおしい。俺だって子育て経験あるんだぞ、という監督の自己顕示欲がチラついてしまい、なんともイカ臭いです。
・過去にて、足を怪我したおじいちゃんが、おばあちゃんと結婚を賭けてかけっこで勝負する場面で「このときおばあちゃんがわざと負けなかったら~」「過去のちょっとしたことのつながりで現在のクンちゃんが~」的なことを言葉にして説明する場面がありましたが、最悪でした。読み上げた時点で監督として終わってます。監督なら情景や演出でそういう感覚を視ている側に自然に抱かせるのが勝負なのに、結論を言葉で説明してどうするんだよ。料理をシェフが客の口にむりやりねじ込んでるようなもんでしょ。馬鹿すぎる。そもそも、その伝えたいこと自体、だからなんなの当たり前ジャン、って内容だし(わざわざお前から説明されるようなことでもないし・・・)。そんなことを何故言葉にしてまで伝えたかったんでしょうか。観客がよっぽど馬鹿だと想定してのことでしょうか。これを伝えるために、この映画の90分も必要なのでしょうか。
・おじいちゃんの船が大破して海に投げ出された場面、おじいちゃんが手を空にかざして、やや呆けてから空に叫ぶシーンがありましたが、そこらのラノベアニメの劣化コピーを見ているようで辟易しました。そんなことしてる暇があったら、さっさと板切れにしがみつくなり、身の安全を優先しろよ。気持ち悪い。
・過去の母親が家を荒らすのが意味不明。散らかったお菓子を食べたクンちゃんの「・・・おいしい・・・」というリアクションが予定調和すぎて非常に鼻につく。
・犬が人間になる理由が不明。
・尻尾を突き刺して犬になれる理由が不明。犬になって駆け回る主人公を見て観客が何を感じればいいのか不明。
・黄色いズボンじゃなきゃ出かけたくないとガキが騒いだら、親はぶん殴って「じゃあ裸でいけ」というのに、そうしない理由が不明。
・よそのガキが自転車に乗れた話とかどうでもいいし、たまたま練習しているときに居合わせた大人が外国人だった演出も不明。
・家がお洒落(のつもり)なのも意味不明。ああいう家にすむ夫婦が世間の理想だと思っているのでしょうか。
・母親が怒ったとき鬼の顔になる演出がつまらなすぎて意味不明誰も笑ってなかった
とにかく、現代的・都会的でちょっとイケてる、でもよそと同じくらい色々大変なのよ~、みたいな、ちょっと捻れた上昇志向のある、栃木から渋谷や湘南へ移住してくるような思想を持つような人なら共感できると思いました。この監督、こんなに演出下手だったか、もしくはどっかで感性が死んじゃったんですね。もうやめたほうがいい。被害者増えるから。
それでもいいところを挙げるとすれば、時間とお金は本当に大事なものだと気づかせてくれたことでしょうか。それから、言語が日本語だったので、何をしゃべっているのか理解できました。音楽も流れていた。上映開始とともに会場の照明が落ちた。
え、未来ちゃんなんできたん??
んー。正直よくわからなかった。
言ってはいけないが、子供嫌いの私にとってはきつかった。
最初から最後まで音が大きいを越えてうるさい。
未来ちゃんが来たのも
雛人形を片付けないと~という理由だが
明らかにこじつけで、後から何かと繋がるのかな?と思えば繋がらず、
くんちゃんが過去やら未来やらにいったりきたり。犬がなんで人間になるのかもわからないし、くんちゃんがなぜ犬になる必要があったのかもわからない。
何を伝えたかったのかよくわからなかった。
人は人の中で
核家族という言葉が使われなくなったほど、核家族が標準となった現代に生きる人にとって、切実に感じる作品だと感じました。
監督が言いたいのは、「人は人の中で育つ」ということは、どんな社会になったとしても変わらないということ。そして、自分を規定するのは自分自身であり、それをより明確にするのは、家族や人とのつながりだということ。なのかな。
「自分で家出しておいて、迷子にならないで」
迷子センターのロボットがこちらを見て「次の方」など、うろ覚えですがドキリとするセリフがいくつかありました。
自然と涙が出てくる作品で、生きていくことについて考えることができました。
ちょっと難しかったかなあ
今回の未来のミライは僕的には面白いとは言えませんでした。
というより理解できなかったのかもしれません。
時を超える設定は細田守監督の映画では時をかける少女などでもありますが、今回は設定が描かれていませんでした。
なぜ未来から妹がやって来たのか、
なぜ庭に出るとすぐに場面が変わってしまうのか、
なぜ飼い犬のゆっこが喋るのか
それがわからず、気になった仕方がありませんでした。僕はワンピースのような明確な設定があるSFが好きなので、
細田監督が作り上げる独特の感覚についていけなかったというのが、正直な感想です。
でも時かけは好きだし、映像の綺麗さなどは好きなので、他にも細田監督の作品は見たいと思っています。
意味不明
単純なファンタジーと捉えたけど。
あってるのだろうか。
もしかしたら子供の成長を比喩してるのかもしれない。成長するときには不思議な力が働くよ、みたいな。
結局最後までよくわからない。
最後に
シュールなファンタジー過ぎるぞ。
家族、家系の繋がりの不思議さ、大切さ、が、テーマなのはわかるけど、シュール過ぎるかもね。
横浜で、三代以上続いている家系。
家に来た、ばあちゃんは、母親のほうのばあちゃんでいいんだよね。
そのばあちゃんの親父が、ひいじいちゃんだよね。
建築家?の、お父さんは、婿?
横浜の土地に、一軒家を、若くして立てられ、
妻も、育休のある、大企業と思われる。
お金持ちだね。子供は、部屋いっぱいにプラレール引けるほど、おもちゃいっぱい。
こんな、上流家庭の、子育てのあるある
見たって、誰が感動するのかな?
もっと苦労してる人のほうが断然多いよ!
例えば、不思議な出来事が、くんちゃんの夢だとして、
それを想像できる、なんらかのキッカケになる
物や、事、があると、よかったかな?
例えば、お母さんに相手されず、
あきらめて、家の熱帯魚夢中で眺めてる。
そっから、水の中に流されるとか。
プラレールの電車に夢中になって、集中し過ぎたて、
未来の駅行っちゃうとか。
お母さんの女子高生時代の写真、アルバムを見せられて、夢中になって見てたら、未来のミライちゃん出てくるとか。
とりあえず、自転車の練習で、子供の肩をつかんで、
走るなんて、やらないよ。
後ろの荷台っぽいところ持って、離さないでねー
と言いつつ、いつのまにか離すのは、
定番過ぎて、あえてやらない感じか?
母親も、散らかすの好きだったって、わかったけど、
あそこまでやると、怒られるじゃ済まないレベルだよね。
そういうのも含めて、
少しの違和感があちこちにあって、
集中して物語に入れなかった。
“家族”を円ではなく、線で書いた物語。
家族のピンチに男の子が頑張る話!
ではなく、お父さんお母さんにも子供だったころがあったというお話。
親たちの若い頃に主人公が立ち会うことで、“心残り”を解消していくお話でストーリーとしてはシンプル。
ただし、演出や設定に問題があるように感じた。
未来のミライちゃんだと気づくためにアザがある。
家事のできないお父さん像を描くのに皿を割らせる。
働くお母さんを描くのに出版社で働いてるなど、
元々作画の勢いだけで魅せる監督だなぁとは思っていたけど、今回は絵以外のチープさが目立ってしまっているところがある。
馬や犬が走る映像やバイクが走るシーンは地味だけど好き。
それでも、AIが自動生成したような映画ではなく、一応監督の個性が見え隠れしているので嫌いって言うほどでもない。
子どもの感情がリアル
レビューでボロクソに言われてるのを見て
逆に興味が湧き、観に行きました。
確かに結局なんなの?となることや
物語の展開、声優の違和感はん??と思うところはありました。
いままでのサマーフォーズや化け物の子に比べると物足りなさを感じるのもわかりました。笑
しかし、くんちゃんの行動や発言がとても
実際の子どものリアルに近いなぁと感じました。
下の子にヤキモチ妬いて憎くなる、お母さんじゃないと嫌、この服じゃないとイヤというこだわり、ココ!っていうときに傍にいてほしかったり言葉がほしかったりするのが上手く親に伝えられなくて「どうしてわかってくれないの?」怒って泣いてしまう…
主人公が我儘な子どもで嫌だったという意見も見ましたが、実際の子どもはこんな感じです!
本当にとてもリアルで、くんちゃんの気持ちに共感してしまいグっとくる場面もありました。
2人目が出来て、1番大切なのは1人目の子どものケアといいますし、子育て中のお母さんや経験ありの方、子どもと関わる仕事をされる方には興味深い作品なのではないでしょうか。
子どもの頃に親の気をひきたくて隠れたり篭ったりしたなぁと思い出したり、子育ての苦労を学ばさせてもらいながら楽しく拝見出来ました。
消化不良も多かったが悪くない作品だった
序盤に「同じ人間は同じ時間軸に存在出来ない」と述べているが、後半で未来のくうちゃんと現在のくうちゃんが出会っている時点でそのルールが破壊されています。
さらに何故未来や過去に行けるのかが不明です。
未来ちゃんが来た理由もよく分かりませんでした。
しかし、最後の家族の過去とひいじいちゃんの場面はとても面白かったです。
くうちゃんも最後には未来ちゃんも好きになれたようで良かった。
今回の「未来のミライ」は悪くない題材であったが疑問点が残ったのが問題でしたね。
しかし、細田守監督の溢れるアイディアには驚かされました。
それほど悪くは
このサイトでも低評価か多くて、全く期待しないで見に行ったら「結局拾い物だった」と思いました。
確かに上白石萌歌が担当した主人公の4歳男子の声には違和感があったけど、話が進むとあまり気にならなくなる。「プロメテウス」の剛力彩芽よりは、ずっとマシではないか。
キャラクター設定がおかしいとか、話の展開が唐突だとか、色々な評価はあるでしょう。でも、こういう映画もアリだと思います。
あまり悪い評価をしなかった人には、この作品の無理な設定にも「ある程度共感出来る」人たちなのでしょう。結婚して子供が出来て子育てに苦労しているか、もしくは昔苦労した人たちも共感出来そうです。
それが子供じゃなくても、障害者を子供に持った人たちには共感出来ることが多いと思います。その苦労をした人は「これくらい全く問題ないレベルの大変さ」と思えるかもしれません。障害者の親でなくても、兄弟など家族として育って人たちも共感するかもしれません。
要は見る人によって大きく評価が分かれる映画、ということだと思います。近頃の面白くないテレビドラマに比べれば、まだマシだと思いますよ。
4歳がこんなに達者⁉︎
絵はとても綺麗。
だけど話は無理があるのではという設定だった。
4歳の子がこんな言葉分からないでしょ?って思った。
くんちゃんの声も、4歳の男の子にしては無理があると思った。
細田監督の映画はメッセージ性があって好きだけど、今回は無理にメッセージを入れていて違和感があった。
もう少し4歳くらいの子を観察してから書いた方がよりよい作品になったのではないかと感じた。
残念。
というか…
未来のミライってタイトルのくせに未来のミライは全然出てこないし(最初と最後どこからともなくなんの説明もなしに突如出てくるだけ)、超常現象のルール設定がないから客は置いてけぼりにされる。
ほんとにこの映画が売れたとしたらそれはCM予告編を作った人々らに感謝すべき。あのCMがうまかったからで内容はほんとにお粗末。CMのが1分半なのに遥かに心に刺さるものがある。これから未来の妹とどんなスペクタクルな冒険が始まるんだろう!!ってワクワクさせられたのに…全然違いました。
というか、未来のミライちゃんはなんで時空を超えられたのかくらいの説明はせめて欲しかった。細田作品はおおかみこどもまでですね。奥寺さんいなくなってからほんとつまらないってゆーか、素人ですが、ストーリー作成の根本がわかってないんじゃないって思ってしまう。客が観たいとことか、客がかいてほしいところをかいてくれてない。未来のミライは、時をかける少女のタイムリープがどうしたら起こるのかの設定、サマーウォーズのOZについての説明、おおかみこどものお父さんの正体の説明、過去作品を例に取れば、これらがない映画でした。ストーリーの基本、起承転結の起が雑過ぎ。だから置いてかれる。ひな祭りのクダリに時間使ってる暇あるならしっかり説明してください。3人であの部品を取りに行く意味がどこにあるんですか。未来でミライちゃんがひな祭りを片付けないことが原因で重大な恋愛トラブルでも抱えてるのかと思ったらそうでもないし。いらないですよ。声のキャスティングも完全にミスですが、それは次回作で変えれば解決する話です。そんなことより問題なのはストーリーの方。山下達郎さんがほんとに素晴らしい良曲を作ってくれたのに本編がこれじゃほんとに残念。期待してただけに不満が止まりません。
大きいお友達はタイトルとキービジュアルで期待してはダメw
まず初めに言っておくべきは、これは主人公くんちゃんの成長の物語。未来のミライちゃんはそのなかの登場人物のひとりに過ぎないので、大きいお友達はタイトルとキービジュアルで惑わされてはいけない(笑)
作品自体は、「好きくない期(イヤイヤ期)」真っ只中のくんちゃんが、チョット成長するお話をコンパクトにまとめたファンタジー。音工がとても良く作品に集中できたし好感が持てる良作。帰り、劇場のトイレでそこを盛んに誉めてた男の子達が象徴的だったよw
いいなと思ったのは "家族"という単位のテーマや成り立ちをストレスなく扱っているところ。特に子供を持つ親には染み入るものが多いはず。なるほど…イヤイヤ期の幼児を通して描かれるこういった家族賛歌は、こんな時代だからこそ観るべき作品かもしれないと得心したり。
一部、主人公を含む声優に賛否両論が出ているのはまぁしかたないかも。男の子主人公のキャストに女性を当てるのは、この歳の男の子の中性的特性を考えれば順当なのだが、そこが昇華しきれず女の子の声に引っ張られてしまった感は確かにあるので。難しいね。僕は嫌いじゃなかったが…。
本編でくんちゃんと曾祖父ちゃんが時空超えて邂逅するくだりに胸が熱くなる僕はやはり歳のせいか夏のせいかw
「時をかける少女」はもとより「異人達の夏」や「銀河鉄道の夜」などなど、いろんな佳作へのオマージュに溢れているという印象を受けた。
うん、この夏「なんかチョット良い話に触れたいなー」と思う方は、エアコンの効いた劇場で観れば、何か良いものを持ち帰る事ができる可能性大の作品。
そういうことだったのか。
酷評が多いのにも納得はいく。
ただ、私はこの映画を評価したい。
くんちゃんの言動になんだかイライラしたり、ただ淡々と描かれていく平凡なストーリーに、正直なんなんだろうこの映画は....と思っていたが、
ふと、くんちゃんのその姿は、まさに幼き頃の自身を投影したものであると気付いた。
私が生まれた頃、そこには確かな「家族」があった。
そして、その「家族」にとって、私はくんちゃん自身に他ならなかった。
幼児は、1日1日の連続性を持たない。
ファンタジーの中で生きている。
生きている中で、常識・知識・振る舞いを身に付けた我々大人からすれば、幼児のしていることが全く分からない時も多い。
私は幼い頃、母親は神様なんだと思ってた。
何を聞いても知っているし、立派な人であると思っていた。
そんな母親をとても尊敬していた。
しかし、穿った見方をすれば、その母親でさえ幼い頃は、くんちゃん自身であったはずだ。
それは紛れもない事実である。
そして、私の祖母や祖父も同様に。
総括すると、
私にとって、
この映画のテーマは「家族愛」。
ただ、これがメインテーマではない。
本当のテーマ、それは「生命の連続性」
観ている者にノスタルジアを、
言い換えれば
懐古的な思いを巡らせることを主眼としているのではないだろうか。
そして
「全ては繋がってきた」
という非常に純度の高い、強烈なメッセージを伝えているとともに、その位置づけは、
人類の普遍性に対する、シニカルなオマージュ作品。
この映画は、観る側を
それに気付く者、
それに気付かない者
への二極化を余儀なくするのである。
本作は、純度の高いオリジナル作品、そして強烈なメッセージ性を持った作品であるがゆえ、高評価は避けられず、星5つです。
注:私は、この映画を見たことはありません。
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