「細田サイケ」未来のミライ DJ souchouさんの映画レビュー(感想・評価)
細田サイケ
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金曜ロードショーで初めて見て、相当困惑しました。
が、再度見て検討した結果、細田守監督作品では「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」と並ぶ好きな作品になりました。
…別の意味で。
まず、公開規模を完全に間違えてます。
都市圏のミニシアター単館上映が相応しいです。
全国公開するには相当前衛的な内容です。
意味不明なストーリーラインと、主人公たる「くんちゃん」はじめ個性的な登場人物は全て細田守の投影であり、つまりは「家族人となった細田守の自己開示」です。
(この解釈はとあるレビューからの受け売りですが、一番腑に落ちました)
家族人としての不安感、異物としての乳児、ケモノや少年への思慕、グイグイ来る妹etc...が巧みな演出と共に描かれます。
描かれますが、特に合理的な説明は一切されないので観客はおいてけぼりです。
…が、この各シーンこそが表題の「細田サイケ」と称せる箇所です。
ぶっちゃけそれだけの映画です。
が、先に挙げた「細田守の自己開示」という補助線があるとメタ的に楽しめます。
そんな難解かつ私小説みてぇな映画を全国公開すんな、って話ですが。
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