「素晴らしい(人選ぶけど)」ミスミソウ MAKOさんの映画レビュー(感想・評価)
素晴らしい(人選ぶけど)
若手俳優達の演技、映像美、音楽。
原作知らないので映画としての評価だが、久々に良い邦画観た気がした。
イジメの範疇を遙かに越えた暴力。
観ていて辛くなるシーンだが、だからこそ一転反撃を開始するところからは、心の中で拍手喝采。
やり過ぎとも見える復讐劇だが、受けた被害が大きいほど、反撃のカタルシスも大きくなる。
そしてこの映画、暴力的なばかりでなく脚本のツイストも効いている。モチロン酷い方に!
しかし終わってみれば実は少々恥ずかしい程の青春映画だった「バトルロワイアル」と同じく、歪んだ形ながら美しい友情映画だと判る。
この映画にリアリティが無いとか、子供たちの演技が棒とかの批判はお門違い。
この映画がリアリティ満載だったら逆にどうだ?少女のリアルな殺人シーンがそんなに見たいのか?とてもじゃないが映倫の許可は降りない内容だし、そもそもリアルだけで云ったら直ぐ警察来ちゃうよ。除雪車のシーンみたいな最早ギャグ的な演出が有るからこそ、イジメ、殺人、ダメ絶対。
と、映画として割り切って観られるんじゃないか。
若手俳優の演技については此れも演出だ。大人びた言葉を遣いながら棒読みさせる事で、まるで感情が無い様な不気味さを持たせている。ナチュラルにイマイチな子も居たけどね。
映画のリアルは追求すべき作品とそうではない作品が有る。ゾンビのリアルを想像してみてください。映画にならないでしょ。
まあこの映画を冷静に楽しんで観られるのは、自分がアホみたくホラーを観まくったからで、「バトルロワイアル」どころか「ホステル」を冷静楽しめる暴力耐性が必要なので、しっかりと自分が楽しめるかどうか見極めが必要です。
だが、それでもオススメ。
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