劇場公開日 2018年5月12日

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フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法のレビュー・感想・評価

全172件中、41~60件目を表示

5.0大人が泣く時 わかるんだ

2020年1月26日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ムーニー、きみの言う通りでした。

この貧乏長屋の物語は、そのまんま落語の世界。店子と大家の泣き笑いの日々だね。

夢の国ディズニーワールドの門前町で、大人たちは生きるために闘い、子供たちもコミュニティを作って互いに支え合う。
チープな町にも虹は立つ。

やんちゃな子供たちの映画と言えばスウェーデンのラッセ・ハルストレムの十八番だけれど、今回のアメリカの「フロリダ・プロジェクト」はもっと大人寄りの哀しみのあふれるストーリーでした。

親たちの慈味あふれる眼差しの先にはち切れんばかりの子供たちのエネルギーが光ります。

親と子ががっつりタッグを組んでいるところは是枝監督に近いかも。
あと「泥の河」も久しぶりに見たくなりました。ムーニーがお風呂でゆっくりお人形を洗ってやるシーンで固まったし。

お母さん役は素人とか、信じられない演技ですね。娘を手放す覚悟をしてからの時間の過ごし方が迫真!
管理人のウィレム・デフォー、アカデミー助演ノミネートは納得です。

でもあの子たち・・
タトゥーとマリファナの匂いとテレビとジャンクフードにまみれて、子供のための絵本の一冊も無い。
一足飛びに大人になってしまうのだろうか?脱出した先も大人たちの虚構の夢の国「シンデレラ城」だった事がね・・、ラストは胸が痛くなってしまった。

一度も泣かなかったムーニー。
最後に泣いた顔はたった6歳の子供の顔だった。

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きりん

4.5打ち上げ花火、どこから見るか

2019年12月3日
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貧困層の親子の生活を、その中で生きる子どもの目線で描いた作品。ストーリーが進むにつれて、観ている側は、喧嘩をしながらも親子を見守るモーテルの支配人ボビー(デフォー)の視点になり、その親子を救えない現実に憤りを覚えることになる。貧困の中でも、毎日を冒険としてはしゃぎまくって生きる子どもたち、なんとか生活を守りたいと奮闘する若い母親をカラフルなトーンで魅力的に描いた上で、その生活を打ちのめす貧困を告発する、優れた映画でした。

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ピンボール

4.0鮮度が高い映画

2019年11月24日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

鮮度が高い映画って感じがする。
ようするに、撮る側と見る側の途中過程が少なく、撮ってすぐ届けられたような、そんな印象。

映像的には現時点でいうと、退化する方向を選んでいるとも考えられるが、技術ではないところで美しさを表現できる、それを示した。こういう作風は増えるかもしれない。これまでも撮っている人はいたんだろうけど、映画作品として配給が認めるようになる、そんなターニングポイントになりそうな作品。
映り込む背景がとても魅力的。ストーリー的に人を追っているが、画は人を追っていない。その映像も新鮮に感じた。虹や倒木にシーンははっとする美しさがある。

て、シナリオ褒めてません。普通です。さらに、詰めれてません。
ただ、抜群のキャスティングと子供にこれだけの自由度を与えて撮る演出は見事です。

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okaoka0820

5.0最後の数分の出来事だけで、涙が止まらなくなってしまった、まじか、魔法?

2019年11月21日
PCから投稿

最後の数分前までは、詐欺宣伝の詐欺映画だと確信していた。
貧乏な母娘の、生でだらだらとした生活を、とめどなくスマホで撮影して。
売春、傷害、無銭飲食、窃盗、押し売り、その他もろもろ。
貧乏なのに、綺麗な服を着て、髪もいつも綺麗にセットして、肌もつやつや。
家賃も払えないのに、たばこや麻薬は切らすことがない。
それが、それがですよ、最後の数分に、児相に子供を取られそうになり、娘と友達が、まさかの、ディズニーランド逃避行。
その、行動よりも、子供たちの演技に、泣いてしまった。
それまで退屈で嫌悪感しかなかったのに。
たったの数分で印象が逆転した。
こんなことある、ないよね、魔法かな?
感動した、数分だけで、騙された?
でも、心地よい、鑑賞でした、ありがとうございました。

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アサシンⅡ

4.0アメリカの是枝裕和

2019年11月18日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

個人評価:3.9
ある母娘を本当にリアルに描いた作品。ディズニーランドの側にある安宿のモーテルにも、フロリダのキラキラとした太陽は平等に美しく降り注ぐ。是枝裕和の様に嘘のない家族を描いた様な作品。綺麗で苦しく愛くるしい。
これからもこの監督に注目したい。

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カメ

5.0色々なコントラストがうまく表現されている皮肉映画

2019年11月16日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

泣ける

悲しい

難しい

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てち

3.5タンジェリンの監督×子供

2019年10月28日
PCから投稿

あんなにもリアルな世界を生々しくも可笑しく描いたタンジェリンの監督が、子供を使って映画を撮るとこんなにファンタジックに見せかけることが出来るのか。
ただしそれは見せかけに過ぎなくて、嫌な影がちょいちょい姿を見せて…。大人には判るけど子供には理解できないその境界線が非常にうまく作られているなと思った。

ムーニーが一人お風呂に入るシーンとかね。子供が映っているシーンであんな嫌な見せ方するってすごいよね。

問題はラストシーン。オチを求めてしまっていた自分にとって、あれはどうなんだろうと思ってしまった。ただね…鑑賞後かんがえれば考えるほどあれでよかった気もするのね。あれって結局ムーニーの将来すら観客に考えさせていると思う。ムーニーは大人になったとき、きっとこの夏のことを思い出す。本当にたくさんの嫌なこともあったけど、それを塗り替えるくらいのマジックがあそこにはあったのかもね。見れなかった世界を見るってのは、人生経験上たいせつなことだしね。

この監督の凄さはさ、あまりにも"映画風じゃなく"描いているところだと思う。意識的なのかは不明だけど、起承転結とか、伏線とかわざとらしいストーリーとかが無くて、どっかの町の小さなニュースをずっと繋いでいる感じに見えるのね。でもそれが、大事な視点というか、ちゃんと現実ってことを観客に教えてくれてるんだよね。

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JYARI

4.0観る人によって

2019年10月20日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

楽しい

受け取り方が全然違うんじゃないかなと思う。
(どの映画もそうだが)

「母親がひどい、努力すべき」と思う人は、きっと頑張ってきた人なんだと思う。
頑張って、何とかなってきた経験と知識がある人だから、母親のことを斜め上から見てイライラしてしまうんだと思う。

私はリアルだと思った。
事実として、こういう親子がきっといるんだろうと思う。母親も、子どもも目の前の現実と日々取っ組み合いしながら暮らしてるんだと思う。

こういうことを思う私も、たぶんこの親子をちょっと上から見ているのかなあ。

イライラした人も、それだけこの映画で感情移入したってことだよね。

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こつ

3.0うーん…。やっぱり当事者はそんな呑気でもないと思うんだよねえー。ん...

2019年10月5日
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鑑賞方法:映画館

うーん…。やっぱり当事者はそんな呑気でもないと思うんだよねえー。んじゃどーすりゃいいのさって感じよね。
ランドリーのおばちゃんの言葉が沁みたなあ。そう考えるしかないよなあ。

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まるぼに

3.5ちと辛い

2019年8月18日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

悲しい

怖い

難しい

冒頭からちびっ子たちの下品なイタズラ。
その子が帰る家にはグータラな母のみ。
その母は友人のお店から食料を恵んでもらい、
家賃のお金はその場凌ぎの犯罪紛い。

これはひょっとして、こんな感じがずっと続くのか?と心配していたら、ホントにその通りだった。

常々「社会的弱者」への焦点を、偽善者ぶって声高に唱える自分ではあるが、今作での「社会的弱者」は生活困窮者。しかもいつも責任転嫁して反省しない学習能力ゼロな母親。正直言って自業自得、感情移入はゼロであった。

しかしその子どもには罪は無い。
(でも空家の件はマズイよな・・・)
それはボビーにも他のみんなにも分かってるし、観客も知っている。

ムーニーの視点で描かれる今作は、そんな罪の無い?子どもの何気ない日常であるが、それを見せられるにつけ、自分の親としてのスタンスの整合性を確認してしまう。

最低な母親ならば、子は反面教師で真っ当に生きていくのかもしれないが、ここでの母親は子にとっては最高な母親なのである。だから社会で直面する現実にも、子は反省する事を拒否してしまう。考える事を放棄してしまう。これは少なからず間違っている。

はたして、自分もムーニーの母親の様になってしまってはいないだろうか?
自分は子に、考える事を放棄させてはいないだろうか?
好きな映画ばかり勧めて、そればかり観てれば良いと押し付けてはいないだろうか?

モーテルで暮らす貧困層の現実含めて、反省を掻き立てられる辛い作品でした。

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クリストフ

3.5見た目はカラフル、内容はヘビー

2019年8月10日
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主役の親子はとにかくお行儀が悪いけど、この娘にとっては最高のママ。
お行儀悪すぎて逆に新鮮で見入ってしまいました。
演技が本当に本当にみんなお上手。
映画背景を知って胸を打たれました。

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I am R.

4.5【アメリカの貧困家庭の母と娘が逞しく生きる姿にスポットライトを当てた良作。】

2019年7月27日
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鑑賞方法:映画館

悲しい

知的

幸せ

- 定住する場所がなく、ネットカフェなどを渡り歩く人々が日本にいるのは知っているが、今作品を観ると、アメリカでも同様らしい。-

◆感想

・安モーテルを居場所にする、全身にタトゥーを入れたヘイリー(ブリア・ヴィネイトという服飾デザイナー。彼女の胸のタトゥーはインパクト大)と明るく元気なムーニーというふっくらとした可愛い女の子。この母娘の人間力が素晴らしい。

・安モーテルの管理人演じるウィレム・デフォーがムーニーやその友達の安全をさりげなく気遣う姿も又、良い。

・世界的に有名な「夢の国」に隣接する安モーテル付近で遊ぶ子供たちの明るい姿と並行して、アメリカの「見えない貧困層」の生活スタイルも描き出した、ショーン・ベイカー監督の慧眼に感心する。

<フロリダの明るい陽光の中のラストシーンは忘れ難い作品である。>

<2018年7月7日 劇場にて鑑賞>

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NOBU

5.0彼女達が頭から離れない。

2019年7月22日
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子どもから大人になるにつれ、絶対的に正しいと思っていた親は、決して正しいばかりではなかったと気がつく瞬間がある。本作の母親も一般的な常識から見ると正しくない。好き勝手に遊び回る娘の躾もできているように思う。だが物語が進むにつれ、この親子を愛おしく感じてくる。それは、この母親は正しくはなくても限りなく娘を愛しており、娘もそれを分かっているからだ。この親子愛は、正しさ、善悪を超えた揺るぎないものだと確信させられる。これこそが正しい、守られるものではないかと突きつけてくる。それだけに映画が終わった後、彼女達の幸せを願わずにはいられない。しかしこの作品は、ただ願うだけでいいのかと問いを投げかけてくる。彼女達が頭から離れない。

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grantorino

3.5意外と家賃は高い!月1000ドルと言ってた。

2019年7月14日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
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kossy

4.0タイトルなし

2019年6月10日
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鑑賞方法:映画館

ラストシーンは映画史に残るラストシーンの一つだろう。

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もーさん

4.0うん、現実

2019年6月9日
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泣ける

怖い

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みきねこ

5.0「マイマイ新子」みたい。しかし、その背景にある社会は・・・

tさん
2019年6月9日
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社会派ドキュメンタリー風の映画です。子役も良いのですが、脚本がよくできていると思いました。子供の視点で日常生活を描きながら、だんだんと厳しい現実が見えてくる展開とかが上手い。

表面上はフロリダの真夏を子供が駆けずり回るだけの映画です(撮り方が上手い)。ぶっちゃけそれだけ。そこにあるのは子供の世界。雰囲気が似てる映画としては「マイマイ新子と千年の魔法」みたいな感じ?しかしその背景にある社会構造は、「マイマイ」とは全然違っている。

この映画の妙にリアルで嫌ぁな感じがするところは、悪者が登場しないところ。まぁドキュメンタリーだから当たり前か笑。現実世界でもそう。こいつさえいなければ!という悪者はいない。だからこの世界は、もはや救いようがないんだよね。

この先の話は、映画からは少々脱線しますが・・・

この手の映画のレビューに「自己責任じゃん」っていう感想を言う人がいるのですが・・・この映画に登場する、モーテル暮らしの母親や父親達に対して自己責任だ!と言って何になるのか?

とはいえ「モーテル暮らし」という条件は、非常に特殊なものなので脇に置いておこう。

そもそも、「自己責任により人は不幸になるのだ!」という論理自体に、僕は反対する。人間はこの論理に従うべきではないと思う。何故か?それは、この論理は、無条件に世界のほとんどの人間を不幸にするから。これはどういうことか。あなたは、現実世界で頻繁に、「自己責任だから仕方ない」って思う場面が多いでしょう(僕は多い)?それは何故か?「自己責任で不幸になった人」を頻繁に目の当たりにしているからだ。つまり、「自己責任により人は不幸になるのだ!」という論理に従った場合、世界のほとんどの人は不幸になってしまう。

みんな勝手に、「ああ・・・これも自己責任だな。」と思い込み、不幸になっていく。これが、先進国における、本当に深刻な「負の連鎖」だと思う。それでもあなたは、この論理に従いますか?

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t

5.0母親とは何か、考えさせられる

2019年5月14日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

楽しい

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ミルク

4.5芝居がヤバイ!

2019年4月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

素行が超絶に悪いDQN母、その純粋無垢な娘とお友達…、みな無名なのに芝居がナチュラルで上手い!

そんな中での"顔面凶器"ウイレム・ディフォーの良い人っぷりが最高!!

ラストの唐突なファンタジーには違和感が全く無いワケではないので、惜しくも満点ならず!

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ヒロ

3.5カラフルさに隠れた負の連鎖

2019年4月18日
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可愛い子ども達が、ものすごく口が悪く全く教育されていない姿にびっくりしますが、母親がもっと下品なので納得。親がクスリ漬けで汚い場所で放置されているという訳ではなく、親子で楽しそうに暮らしているし、建物がとてもカラフルなので、悲惨さが感じられいんです。でもやはりこの負の連鎖を断ち切る為にはやはり政府のお世話になった方が良いですね。ファンタジーなラストも悪くない。子役の演技力が素晴らしい。ウィレムデフォーのキャラが良かったな。

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サラ