アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダルのレビュー・感想・評価
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事件を知らない方が楽しめる
当時の騒ぎ様と言えば、連日ワイドショーで取り上げるフィーバーぶり。「悲劇のヒロイン」ナンシーケリガンを持ち上げ、「ダーククイーン」トーニャハーディングを叩き捲る、スポーツ界最大のスキャンダルでした。
その当時の記憶を掘り起こすのもあり、
マーゴットロビーなら観なければならない、
という使命感。
ドキュメンタリー感だけだと退屈になりがちな所、観客に語り掛ける「第4視点」を随所に配りエンタメに仕上げてある。
何気に成り行きを知っているだけに、次に起こる事は予測できるし、それよりトーニャの旦那とか観てたら事件の必然性も感じる。
だから当時の騒ぎを知らない人の方が楽しめるのではないだろうか?
ただ、先にトーニャへ脅迫があったのは驚き。
しかもその犯人も驚き。
しかしマーゴットロビーは美しい。
そしてホントにトリプルアクセル出来たか怪しいが、スケート実演の頑張りも素晴らしい。
それよりも際立つ鬼母の存在、圧倒的。
見た目のインパクトと一刀両断の発言。
あんなウエイトレス嫌。
序盤トーニャに「ママの事好き?」と聞かれた父親の応対が全て。
この話が全てだとしたら、ナンシーとトーニャって純粋にライバルだったんだろうし、トーニャは冤罪に近い。それでも生き抜く女性の強さ、お見事です。
追記で、
あのDV夫がバッキーバーンズだとは、
全く気づかなかった自分にショックでした。
この事件は子供心の遠い記憶として残っているほど衝撃的だった。トーニ...
この事件は子供心の遠い記憶として残っているほど衝撃的だった。トーニャに対し終始嫌悪感しか無かったが、観終わってみるとその気持ちが少しだけ哀しさに変わっていた。太々しさの中の直向きさが垣間見られたからかもしれない。
ギルーリーる=膝を蹴る?
伊藤みどりがアルベールビルで銀メダルを獲ったのに、それが全然アナウンスされていなかった。なぜか7位入賞を果たした佐藤優香がアナウンスされてたが・・・
映画でも語られていたように、やっぱりトーニャ・ハーディングが襲撃事件を起こしたと認識していました。元夫のジェフとボディガードのショーンによる悪だくみ。実際には指示したかどうかという点は不明のままだけど、彼女の家庭環境からすれば、暴力も度々起こしてたんだろうな~と想像してしまいます。それにしても発端となったトーニャへの脅迫状がショーンによるものだったなんて笑ってしまいました。かなりの妄想家だったんですね。
彼女の生い立ちとか、“労働者オン・アイス”などと揶揄されていたり、ちょっとだけトーニャを応援したくなってしまいます。裁判での申し立てで「私からスケートを取り上げるなんて終身刑と同じ」というシーンはかなりリアルな感じもした。まぁ、マーゴット・ロビーの演技なんですけどね。
全体的には音楽映画の印象も残ります。演技でZZトップの曲を使っていたなんて笑ってしまいましたけど、映画の中ではクリフ・リチャード、ドクター・フィール・グッド、バッド・カンパニー、ダイア・ストレイツ、マーシャル・タッカー・バンド、フォーリナー、スーパートランプ、ハート、ローラ・ブラニガン、シカゴ、フリートウッドマックなど好きな曲がいっぱい!曲を聴くだけで心地よくなってきました。
スキャンダルからスケーターとしては身を引いたトーニャ。やっぱり格闘家としてしか生きられなかったのか、全日本女子プロレスからも声がかかっていたとかで、そこまでイメージを変えてしまったのですね。最後の台詞「アメリカには愛すべき仲間と、憎むべき敵が必要」という、アメリカそのものも表現していたようでした。面白い映画だった。
運
盛られた史実
実際の事件にはまったく馴染みがなく、ワイドショーをどれだけ騒がせていたのかもよく知りませんが、映画自体は、とてもわかりやすいシナリオ構成で、すんなり頭に入ってきました。
当時の、関係者たちへのインタビューを元に事件の詳細について描かれた作品だということですが、人物それぞれが思い思いの事実を語るため、結局はだれの言葉が正しいのかと、もやもやさせられる部分もありました。が、それこそが今作の醍醐味というか、見どころのように感じました。また、話を大きくしがちな、アメリカらしい出来事だな、との印象も受けました。
歴史というものがいかに曖昧なものかを教えられた感じです。
それにしても、
やはり、ハリウッド俳優の技量やメイク技術には驚かされます。トーニャの母親と、自称ボディガードの友人役がとにかく似ていました。アカデミー賞へのノミネートもうなずける演技でした。
マーゴット・ロビー大好き!
フィギュアスケート版「ウルフ・オブ・ウォールストリート」
バイオグラフィー
予告編も見ずにポスターの見た目から、Disney製作のシンデレラストーリーなのかと観る前は思っていました。180度裏切られて、逆によかったです。シンデレラストーリーとは真逆の”Raging Bull”のようなスポーツ選手として落ちぶれていく姿を描いた作品には、劇中でもなんども裏切られました。
脚本でどこまで構成が作られていたのか、編集の力でこの構成が出来上がったのかはわかりませんが、2時間の1つのストーリーテリングとして、1人のフィギュアスケーターの反省の描き方にはとても楽しむことができました。
ジェットコースター
映画を見ていても、観る前に思った一般的なヒーローズジャーニーなんじゃないかと思っていました。それほどにアクトの数がとても多かったです。それゆえ、トーニャの感情に沿ったストーリー展開はまるでジェットコースターのようにアップダウンを何度も繰り返します。最初の1時間だけ見ると、子供用のアニメーションのようなシンプルなヒーローズジャーニーなんですが、そこから、トーニャの思い通りにことがいかず、全ての手が悪い方向へと転げ落ちていく様子はテトリスで負けが近づいてきて、どんどん目の前が塞がれていくような感覚でした。その後半に感情を動かされたのも、前半で一見逆境に負けず立ち向かっていったように見える行動が小さな種となっていたから。母からの暴力を受け続け、若くして一度は全米の頂点に輝くも、小さな頃から刻み込まれた無数の傷は癒す方法を間違ってしまったがゆえに、どんどん傷が深くなっていく一方。劇中にとーにゃがインタビューで何度も繰り返すセリフ”This is my fault, but that was not my fault”的な発言。傷のなすりつけあいは、傷ついている側は気づかないものである。
インタビュー
2.39:1のワイドスクリーンで撮影された本作ですが、劇中で何度も出てくるインタビューのシーンは、4:3にクロップされている。それは、実際に行われたインタビューなので、昔のテレビで見ているような感覚にさせる効果だけじゃなく、被写体を中心に置き、シンメトリーなフレーミングでポートレートのような構図にすることで、キャラクターたちの孤独感、言っている言葉の相違のようなものを表現している。さらに、それをストーリーテリングに杭を打つように配置することで、インタビュー当時のキャラクターの感情を少しずつ紐解いていくような謎解き要素にもなっている。インタビューを並列に2つ並べられた時には、「やられた」と思いました。この瞬間ストーリーがサッドエンドだと気付かされ、そこからはトーニャが堕落していく様を見ている、一視聴者になっていました。
アリソン・ジャネイが物凄くよかった。
印象は変わらないが真実が変わる
小学生の頃だったか、トーニャハーディング事件は
よくニュースで流れてて、
トーニャハーディング!あの自己顕示欲の強そうな
悪い人や!絶対観なきゃ!
と思っていて、いざ観てみると、
自己顕示欲の強い悪い人ではあったけど、
やはりそこには育って来た環境や周りの人たちがいて、
ただ襲撃しただけではなく、根の深い問題があった。
トーニャも凄い我の強い人だけど、
まずは母親パンチのあるキャラと言うかパンチしかない
お母さんでトーニャに同情してしまう。
しかも最後までキャラがブレず愛情を見せないのだから
恐ろしかった。
襲撃事件は用意周到かと思ってたらバカが集まった
恐ろしく陳腐な物で笑ってしまったが、
その中でもショーンのキャラは抜群だった。
デブでニートでオタクで童貞の鏡のようなキャラだった。
トーニャは確かに良い人ではないけど、
母親から受けられなかった愛情を求めれば求めるほど
我が出て失敗し、世間の悪者になったわけだけど、
その裏で1人涙し1人で戦ってたのだなと分かった時
胸を打たれた。
器用な肩書きの多い人より、スケートしか出来ないと
訴える姿も感動した。
育つ環境って大事なんだなと言う事と、
僕らが観てるニュースって表面だけで、
何も知らない部外者が声を大にして、
敵を作ってるだと思いました。
かなり微妙な人物像
トラブルメーカー
気が強かったんだね。この娘さん。
1990年代、オリンピック選手ナンシー・ケリガンがライバル選手側に襲撃された事件を、襲撃元の選手、トーニャ・ハーディング側から半生も含めて色々な面から語られる。
ありました、ありました!
この事件!!思い出しました。
ケリガン選手の顔の記憶が無いが、ハーディング選手の可愛らしい顔の記憶はあるw
足が痛いとかで演技を辞めて泣きじゃくる顔の記憶が!
審査員に泣きながら釈明して・・。
しか〜し、この映画のハーディングに可愛らしさは無かった。「あれっ?こんな性格の女性だったの?」である。(まぁ、私も若かったし、ニュースでしか観ない訳で)
とにかく気が強い。荒い。当時結婚もしてたのね。
そしてこの子にして、この母親。サイコ的展開。
そして夫ジェフ。なかなかのDV。
ブラック・ユーモアも混ぜながら、あの事件の真相へ。
笑っちゃいけない話なんだけど、アメリカ人ならではの、こういう展開になるのね!的でとことんブラック・ユーモアへと誘ってくれた。
事実かどうかは分かりませんが、開き直りなハーディングが居たからこその映画であり、事件ありきの映画だと思いました。
私は事件の発端が観れてまぁまぁ満足です。
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