劇場公開日 2018年7月13日

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「一風変わったポケモン映画」劇場版ポケットモンスター みんなの物語 サブレさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5一風変わったポケモン映画

2018年8月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

ポケモン映画と言えば、悪役・伝説のポケモン・よくわからないハイテクメカがそろい、終盤に入ろうかというところでサトシがピカチュウか伝説のポケモンの名前を叫ぶ印象がある。多分、間違っていないし、同じイメージを抱いているひとはおおいのではないだろうか。
この映画はそんな「今までのポケモン映画」から脱却し、ドラマ…人間ドラマならぬポケモンドラマを描いている。この映画では今まで以上にポケモンの存在が人間の文明にしっかりと根を張り、人間とポケモンの関係、絆が強く前面に出されている。人間はポケモンに助けてもらう。そしてポケモンも人間の助けを借りる。
ポケモンはバトルするための道具ではなく、一緒に暮らす仲間である。そんなメッセージを受け取ったような気がする。ずっとこんな映画を観たかったのかもしれない。

ただ、これといった悪役がいないので、迫力あるアクションやポケモンバトルはほぼない。もちろんよくわからないメカもない。まあ、伝説のポケモンはルギアとゼラオラが出てくる。ルギアは申し訳程度だけれど。
ところで、ルギアと言えば映画第二作「ルギア爆誕」。この映画のアクションは結構好きで、ロケット団がそりを操り大爆走するシーンは特に好きだ。躍動感もあり、ロケット団の「ラブリーチャーミーな敵役」としても最高の見せ場でもある。そして最後に「いい感じー!」で終わる。
こういうのは、ない。この映画は子供が観て「面白かった!」というよりも、ポケモンと一緒に育ってきた大人が観て「俺もポケモンが欲しくなった」という映画なのではないだろうか。少なくともルギア爆誕で心躍らせていた幼いころの俺が観たらつまらないといっただろうと思う。

誰かが頑張って、それが報われて、最後にみんなで喜び合えるなので、子供にも楽しんでほしいけれどね。

サブレ