「デジタルアニメの到来」スパイダーマン スパイダーバース TOKIESさんの映画レビュー(感想・評価)
デジタルアニメの到来
ピクサーアニメーションとは一線を画すデジタルタッチが何とも新鮮な一作。3D映像を眼鏡なしで観ているような違和感を感じずにはいられないが、徐々に慣れてゆく。
多次元話は今となってはメジャーだが、それを見事にスパイダーマンの多様化につなげ、人種差別を乗り越えた。
つまりアカデミーにおいては「誰も傷つけない人種差別のない世界」か「人種差別を摘発する」ポリティカルコレクトネスを強調しまくれば、当選確実なのだろう。
黒人優位をアピるか、白人優位をディスるか、有色人種差別を暴くか、性的マイノリティを描けば賞が取れる、そんな媚びを売る作品ばかりで正直ゲンナリする。
デッドプール、スーサイドスクワード、ブラックパンサー、ヴェノムなどもそうだが、ヒップホップ、黒人ラッパー多用も実に今らしい選択であり、「トレンド」を詰め込みなアメコミである。
だが、ストーリーは安定しているし、スタン・リーの愛情を随所に感じられる。クオリティは流石だ。
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