「君は一人じゃない」スパイダーマン スパイダーバース とえさんの映画レビュー(感想・評価)
君は一人じゃない
とっても胸熱な映画だった!
主人公のマイルスは名門私立中学校に通う中学生
しかし、地元の友達がいない学校になかなか馴染めない
そんな一人ぼっちのマイルスが、偶然、スパイダーマンの能力を持つことになってしまう
そもそも「人と違うこと」は神に与えられたギフトであり、その特別なギフトで、周りの人たちを助けることができる
と、これまでMARVEL の世界では描かれてきた
その世界観に「人と違うこと」でイジメられてしまった子たちや、性的マイノリティの人たちは助けられてきた
この映画の主人公は、学校になじめず「自分は一人ぼっちだ」と感じている少年マイルスだ
そのマイルスが、特殊な能力を得て、外の世界を知ったことで、自分には世界中に多くの仲間たちがいて、自分は決して一人ではないことを知る
そして、その仲間たちの世界で生きていこうと覚悟した時、彼に変化が訪れる
そんなマイルスが成長していく姿を観て思ったのは、
大事なのは
「能力がある、ない、才能がある、ない」
ではなく、その世界に飛び込む勇気なのではないかと
その飛び込む勇気を与えてくれるのが、自分を理解してくれる仲間たちの存在なのだ
「君ならできるよ。大丈夫」
その一言が、新たなる世界へ飛び込む勇気を与えてくれる
その新たなる世界が、もしも、自分の能力を超えることだったとしても、飛び込まないことには、次のステップに進めないのだ
そのマイルスの姿を通して、MARVEL はこれまで描いてきたように「人と違うことは、神に与えられたギフト」「君は唯一無二の存在だ」というメッセージを、世界中にいる「一人ぼっちの子供たち」に送るのだ
そうして、勇気を与えられた子供たちが、世界に羽ばたいていくことを願って
今の時代は、インターネットを通して、世界中の人たちとつながることができる
異次元のスパイダーマンが、時空の歪みを通じて出会えたように
きっと、同じ感覚を持った人たちに出会うことができる
もしかしたら、すごく近くにも、仲間がいるかもしれない…
だから、自分に与えられた運命を受け入れて、勇気を持って一歩前に踏み出そう!
と、マイルスは背中を押してくれる
そう思いながら観ていたら、後半はボロ泣きだった
疎外感とか、ひとりぼっちだと感じたことがある人に、特におススメしたい作品
君は一人じゃないよ
彼らから、ぜひ、そんなメッセージを受け取って欲しい