「"マイルズのページ"が導く、"語れる何か"になれた瞬間。」スパイダーマン スパイダーバース 平田 一さんの映画レビュー(感想・評価)
"マイルズのページ"が導く、"語れる何か"になれた瞬間。
これは想定外でした!
スパイダーマンはライミ版の「3」以降はほぼ疎遠で、「シビル・ウォー」は良かったですが、アレはあくまで脇役ですし(スゴく活躍してましたけどね)。だからこちらのアニメ版がまさかのシリーズ(?)復帰ですね。
話がとにかく巧みでした。IMAX3Dの効果はあんまり感じずですし(多分座席の位置をミスった)、正直最初はストーリーにまったくピンとこずでした(キングピンももう少しかな)。
ところが最後の“マイルズのページ”がすべての不満を飛ばしました。途端にアニメのすべての場面がフラッシュバックし出すほどです!
あんまり多くは書けませんが、これはヒーロー誕生秘話で収まる話じゃありません。要するに“語れる何か”を得られた人間のお話です!それは度々挿入されるスパイダーマン紹介パートでキッチリ説明してくれますが、あのパートが見事なんです!「スーサイド・スクワッド」や「斉木楠雄の災難」とかのグダグダ紹介パートよりも、効果的で感動的です!何しろそこには背負ったものや誇れる何かが宿ってるんです!
見たのは字幕版ですが、吹き替え版も見たいです!これほどエモーショナルな映画、あと十回は見たいなあ。何も無かったマイルズ君にひたすら感動しちゃったので!
ちなみに一押しキャラクターは恥ずかしながら殆どです!スパイダーグウェンはクールで、それでいてメチャクチャキュート。「サウスパーク」タッチみたいなペニー・パーカーはひたすら可愛い!フランク・ミラーの劇画タッチなスパイダーマン・ノアール、渋い!きっかけは「ザ・シンプソンズMOVIE」!?なスパイダーハム(名前よw)。そしてお馴染みピーター・パーカー、そして主役のマイルズ・モラレス。正直皆面白いし、皆とにかく最高でした!ペニーとノアールのフィギュアあるなら、是非とも購入したいです!