ゴッド・オブ・ウォーのレビュー・感想・評価
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倉田保昭さんの演技とアクションが見事。
あくまでフェクションであり史実ではないと思いますが、実際この時代、松浦藩は倭寇と深い繋がりがあった事も確かであり、
倭寇は明の近海を荒らし回っていたそうです。
戚継光将軍も実在しかなりの切れ者だった
そうで倭寇討伐将軍でした。
其処からヒントを得た作品だと思います。
ストーリー的には中国で製作した作品であるため当然ながら中国側からの視点となってはいますが、日本側も日本語で話しさほど偏った印象はありません。
なんといっても倉田保昭さんのアクションは見事です。この映画を撮影した頃は既に71歳を過ぎているにも関わらず、中国のアクション俳優に負けないアクションで応える姿に感動しました。
小出恵介最後の映画か?!
中国側、日本側との両面から描く倭寇スペクタクル。元々は中国側であった王直という人物の養子が倭寇と共に明国領土を占領して荒し回り、略奪と暴行を繰り返していたとのこと。倭寇は海賊として中国側では描いてあり、それに便乗するかのように中国人も海賊となっていたのだ。
サモ・ハン演ずる兪将軍は倭寇に手こずっていて、やがて投獄されることに。そして戚将軍が人望を集め部隊を指揮するのだが、このサモ・ハンに棒術を教えてもらうシーンがいい。しかし、サモ・ハンの出番はそこまで。倭寇側の倉田保明と小出恵介の知力と戦う戚将軍が中盤以降メインとなる。
戚の妻(レジーナ・ワン)が女性ながら城を守るシーン、そして倭寇の浪人たちが女や金を求めて狂ったように暴れ回る描写などなど、見どころはいっぱいあるのだが、全体的にはアクションは控え目でカンフーアクションはほとんどないのが残念。浪人たちはみな日本人が演じてはいるが、ひょっとすると本当は財力を得た松浦藩が雇った中国人だったのかもしれないし、中国側だけの資料じゃ史実は見えてこない。日本側の史実としては豊臣秀吉が倭寇を禁止したとあるが、その秀吉自身が朝鮮出兵したという事実も面白い。
エンターテイメントとしては良い
史実がどうとかいう評価は置いておくとして、エンターテイメント作品としてはよくできています
また、ここぞというタイマンの場面では、キレキレのアクションを見せてくれるので退屈しません
日本側の人間は、やはり悪役として描かれていますが、忠義を尽くす家臣のキャラクターなど、さまざまなドラマが描かれており、日本側に感情移入して観ることができました。特に倉田さんの最後のアクションと演技は、大変見応えがあるとともに、涙を誘うものでした。
ゴッド・オブ・ウォー
明の時代の<倭寇>は、その構成員がほとんど支那が出自の人間です。しかもその<倭寇>が消滅したのは、豊臣秀吉が命じて対策を講じたからです。その豊臣秀吉自身を<倭寇>の蔑称で呼んでいる現代の大陸と半島は無知そのものです。
とまあ、カネにあかしただけの下品な大作与太話でも、そのていどの知識は持って見たほうがいいと思いますが、つくづく思うのは「映画産業に食い込むチャイナの戦略はえげつないな」と。
マット・デイモンも金に目がくらんで『でかい壁』に出たわけだから、倉田保昭が『暴れて手が付けられない神さん』に出るのもむべなるかな。いや、デイモンと倉田を一緒にしたらデイモンが怒るか。
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