「邦題をもう少し考えろ」悪霊館 ダークネス・ライジング MASERATIさんの映画レビュー(感想・評価)
邦題をもう少し考えろ
近年小規模ながら公開されたホラー作品に、「悪霊館」とタイトルのついた作品は本作含めて三作品。ジェームズ・ワン監督の「死霊館」がヒットしているからと言って、安易な邦題をつけるのはいかがなものかと思う。
目を潰された悪霊が、女性の後ろに立っているシーンなどはなかなかインパクトがあって良い。その他にも顔がドロドロに溶けたような子供が登場するなど、ビジュアル面はかなり本気度がうかがえる。
しかし、それとは裏腹に、登場人物らの行動がアホの極みであり、感情移入がどうしても出来ないのが本作の欠点だ。
本作は「5」という数字がキーとなっているが、そこまで明確な理由は特に描かれない。それを突き詰めて展開した方が良かったのではと思う気持ちもあるが、81分の本編でそこまで広げることはできないのかもしれない。しかし、この出来事に絡んだ人間は5人以上いるのである。そうすると一部の人間、特に主人公と共に屋敷にやって来た二人は特に無駄死にではないか。アイデアは独創的で好感触だが、詰めが甘い部分が多く、納得できないままラストを迎えてしまった。
登場人物らの行動や言動、主人公の家系図にまつわる物語の深化など、色々と改善が必要な作品だった。
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