「思っていた内容と違って。胸に来た」ウォーキング・ウィズ・エネミー ナチスになりすました男 fukui42さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0思っていた内容と違って。胸に来た

2019年3月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

「ナチスになりすました男」というサブタイトルの邦題から。
潜入捜査のような話かなと思って、録画したままでした。

違いました。

ユダヤ人の労働収容所=アウシュビッツ行きから、仲間を匿ったり逃がそうと奔走する主人公の話。実話に基づくというのだから驚き。

最初は「銃では戦えない、外交条約なら戦える」と、スイスが発行する保護状を印刷し。それが免罪符となり逃がしていたものの。
保護状は7,800枚、でもユダヤ人は20万人・・・。
先が見えない中、戦争が終わってよかった~。杉原千畝さんと同じような人がいたのだな。が前半。

???。

主人公は前半途中から、ナチス親衛隊の軍服を着て「ナチスになりすまし」。
いかにもな顔をして、ユダヤ人を逃がしていくんだけど。
制服だけでは救えないと、酒場で情報収集したり危険な橋をわたっていくのがもうドキドキハラハラ。
「お前の上官は?」って、答えられないよね。

ヒトラー、アウシュビッツ、スターリン。アイヒマンによる一掃作戦。何となくしか知らない話だけど。銃一発や毒ガスで奪われる命の悲しさが十分伝わってきました。

「運命を他人に決められたくない」。主人公の言葉が印象的。
それが当たり前じゃなかった時代を、忘れてはいけないと感じました。

ゆき@おうちの中の人