「即死っぷりがスゴい!」(r)adius ラディウス ヤマモトさんの映画レビュー(感想・評価)
即死っぷりがスゴい!
スゴいんです。主人公リアムの即死させる能力が!
デスノートですらもう少し生きてます。
あっという間に目が白濁して死亡。本当に一瞬。苦しみすら感じていないように見えます。
近づくだけで人が死ぬ能力を事故がきっかけで不本意ながら手に入れてしまった主人公リアム。
周りの人が次々と死んでいく、または死んでいるので、最初はウィルスによる感染症やバイオテロを疑いますが、どうやらそうではないらしい。
「自分の近く、おそらく半径15メートルくらい(明言はされて無かったか?)以内に入った生物は死ぬ」
ようだと。
能力を得ると共に記憶を失っています。自分の名前すら出てきません。しかし手持ちの免許証か何かの身分証明書のおかげか、自宅に帰ることはできたようです。鍵は持って無かったみたいですが・・・
ここに現れるのがジェーンという女性。事故に遭った時の同乗者だそうです。何故かこの女性だけはリアムの近くに来ても死にません。それどころか足元に来た動物も死にません。ひょっとして殺害能力は無くなったのか・・・と思ったら、ジェーンと離れると能力も復活するという・・・
この物語のつかみは良かったですね。
しかしルールをもっときちんと検証した方が良かったと思います。どうやらこのストーリーでは
「近くにジェーンが存在するとリアムのデスエリアを展開する能力が消失する」
と判断していたようですが、もしかしたら
「リアムがデスエリアを展開し、ジェーンが中和エリアを展開する。それぞれの半径は15メートル」
だった可能性もあるわけです。
もし後者だった場合、リアムとジェーンが少し離れただけでデスエリアが存在してしまっている訳で、とてもヤバかったですからね。
しかし記憶喪失と言うのは物語を作る上で便利ですよね。少しずつ二人が記憶を取り戻し、確信に迫っていくのは面白かったです。
最後、リアムが湖の上でボートに乗っていた時、魚がたくさんぷかーっと浮いてくるかと思いましたが、そうはならなかったです。元々魚がいないところだったのかな?
実はリアムが姉を含む何人もの女性を殺して湖に沈めてきたシリアルキラーであると二人が同時に気付くのもご都合主義ではあるのですが、ストーリーとしては有りだと思います。
どんでん返しですよね。主人公が実は悪人だった。いいですね。
最後に自分の頭を撃ちぬくリアム。記憶を取り戻しても雷に打たれて悪の心は消えてしまっていたようですね。いい人のまま死んでしまいました。ちょっと切ない。
宇宙から何かがきてスゴい能力を手に入れてしまった主人公たちですが、その辺は全くと言っていいほど原因や理由を明らかにせず。そこに物足りなさを感じる人もいるかと思います。
なので、ミリアが死ねば能力が解除されるかどうかも分からない訳ですが・・・
もし解除されずに最後の病院にいた人が次々と死んでいったらもっと悲しい・・・
リアムが警察に連絡するのをイマイチためらう様子が目立ってたのは、深層心理で自分が殺人鬼であったことが影響してるんですかねえ?
あと、事故が起きた後、二人が状況を思い出したのですが、雷に二人で打たれた後、リアムはふらふらと歩いて移動。ジェーンを見ていない。ジェーンはその後警察に行ったとか?で、トラックの持ち主の情報を得てリアムの家まで訪ねてくる??
ジェーンが先に落雷の衝撃から目覚めたけどリアムに気付かずふらふらと歩いて警察に行ったってこと?
ちょっと状況がよく分からない・・・
まあ些細なことですかね(笑)
という訳で、私は楽しめました。お勧めできます。