「よくわからなかった」名探偵コナン ゼロの執行人 thermosさんの映画レビュー(感想・評価)
よくわからなかった
友人の猛烈な勧めから視聴しました。コナンは漫画を50巻程度読んだだけで映画を見るのは初めてでしたが、全体を通してよく分からなかった、というのが感想です。
まず毛利小五郎逮捕について頭にいくらか疑問符が浮かびましたが、お話作りのきっかけとして不可欠なものでしょうので「これはそういう物なのだ」という事を前提に見進めました。
推理パートについても、ポツポツ出た証拠がオチで繋がるという、いつもの分かりやすいものでしたので触れません。
私が本作で最も違和感を感じたポイントは、主要人物以外の全人物が不自然な程知能が下げられているという点です。ここで触れる主要人物以外とは、名前のついていない民間人たちを含んだ全てです。
コナン+α以外の人物が無能に描かれる事はいつもの事ですが、本作品においては事件の規模が全く異なります。本作品では「特定のネットワークアプリを使用した機器全てを任意のタイミングで破壊できる」という超大規模テロが起きています。そのため、上記機器全てが危険物として捉えられて然るべきですが、民間人はまるで気にもせず機器の使用を続行し、多大な被害を及ぼしています。民間人視点でそもそも機器の使用が危険である・テロが起こっていると認識できなかった、という説も考えられますが、民間機器全般・人工衛星にまで関わっているシステムの不具合ですので、警察・開発元以外からの干渉・対策がゼロというのは少々無理があるように思います。加えて犯人一人の手で上記システムの全てを悪用できた、という点にもツッコまざるを得ません。
クライマックスの謎アクションやオチのゴリ押し解決などツッコミ所は満載ですが、そもそもコナンという作品自体が、成人に薬を飲ませると骨格が変わり未成年に変化するファンタジー世界ですので、そちらは割愛します。
感想は以上です。総括として、コナンの熱烈なファンでなければいささかしっくりこない作品であると感じました。