「切ない」君の名前で僕を呼んで ピンクマティーニさんの映画レビュー(感想・評価)
切ない
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前半では、2人が惹かれ合う過程がいまひとつ伝わってこなかったのですが、気持ちを確かめ合ってからの後半、ぐんぐん引き込まれました。
横柄だったオリヴァーが見せる切ない表情。2人きりで旅行へ行くときの、誰の目も気にしなくていい開放感と好きな人と2人きりでいられる喜び。男同士といっても男女の恋愛と何も変わりません。
1980年代というと、それほど昔には思えませんが、まだまだ偏見が多くて、同性愛をオープンにすることはタブーだったのですね。それだけに、惹かれ合う相手と出会えたのは奇跡に近く、異性愛より何倍も貴重なことに思えます。そんな中、世間体や社会の圧力に抗えず、結婚を決めたオリヴァー。ラストのつらい現実をじっと受け止めようとしているエリオの表情に胸が締め付けられ、目が離せませんでした。
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