「唯一無二の作品」君の名前で僕を呼んで 実梨さんの映画レビュー(感想・評価)
唯一無二の作品
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タイトルでもある、自分の名前で相手を呼ぶことで2人がひとつになれるという愛し方の美しさが、映像と音楽と役者さんといった映画全ての美しさに引き立てられているように感じました。
愛する人が同性でないとできない愛し方なんじゃないかなぁ。
2人の微細な心の動きと駆け引きが夢の恋愛物語じゃなくてとてもリアルなのに、綺麗で汚さなんてなくて、でもやっぱりリアルだからすごく感情移入してしまいました。
最後のエリオのお父さんのセリフで自分もそうだなぁと感じ、少しでもエリオの恋のように、心から愛する人と一生を共にしたいなと思いつつ、現実ではやっぱりいつの間にか自分を抑えてエリオのお父さんや、ラストのオリヴァーのように大人になってしまうんだろうなぁっていう予感がして、間違ってはいないことだと思うし、むしろ自然なことなんだけど切ない気持ちになりました。
今は起承転結ということを知ってそうでもないが、小さい頃は映画は必ず怖いところがあるからあまり好きじゃなかったけれど、この映画は全く嫌な気持ちになるところがないし、全てが美しく見えるのでなんとなく他にない、素敵で不思議な映画でした。
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