ファースト・マンのレビュー・感想・評価
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題材のミス
エンターテイメント性を期待したけどなあ…という感じ。 デミアンチャゼル監督の新作とのことで「軽快なテンポの良さと絵の美しさ」からなるエンターテイメント性を期待して見に行きましたが、手持ちカメラが多い+狭い宇宙船内でも外でも顔面アップが多いために構図や色の美しさは無い。ニール・アームストロング 船長が落ち着いた方だったらしいので、感情の表現が難しかったのでしょうが、酔いそうだし窮屈な感じ。 月の映像は一転して、その窮屈さからは解放されましたが、月に行くまでが長い&月の映像が短いために窮屈さが印象に残ったまま映画が終わって残念。 月面歩行の偉業について語りたかった内容とは思えず、 宇宙の美しさを撮りたかったのか、月面着陸という一歩がニールにとって犠牲の大きい一歩だったことを伝えたかったのかはわかりませんが、印象の強すぎる史実であるゆえに見方が定まらず。 ニール・アームストロング である必要あったかな?どんなテーマだったにせよ、鑑賞に対する影響が強すぎる題材だった。監督には次のチャレンジに期待しています。
映像と音がいい
ゴズリングの抑えた演技が作品の重みに重なる。あの一歩の犠牲は計り知れない。 あの幼い娘を失ってある意味この世に未練が無くなったように感じた、坊や二人は可哀想。 愛しい娘を月に。約束のような。 視点が内側からで、じわじわと感動した。
主人公無しの映画
主題を見て『アームストロングが主人公だろ?』
そうお思いの人正解ですが、ちょと違う。
確かにニールアームストロングと言うフィルターを通して物語は進む。
だが、本当にニールが主人公か?
と、見進めると思う。
因みに、ニールアームストロングという人は、どんな時にも感情に乱れる事なく状況判断できる人。
なんて言っても、自分の指を芝刈り機で落としても、それを冷やして病院に持っていける人なので、常人には理解出来ない所もあるだろう。
だから、人によっては冷静平板過ぎて感情移入出来ないのは当然の成り行きか?
監督も強烈にニールだけにスポット当てて無いから
途中であれ?と言うのも当然かな?
フレディマーキュリーとは違うんですよ(笑)
そんなニールの娘への想い、死んだ仲間の想い。家族への想いは所々に散りばめられている。
不器用な男だけど、それを分かって支える妻が居て良かったと感じた。
月に降りた時の娘のブレスレットのシーンなんかは人間味出てて良かった。
最後のガラス越しの投げキスは男の緊張して孤独から解放された素直な感情。
あゝ言う時に、そっと寄り添う女って男目線で良いな。
派手さは無いが、深い映画だな。
恐らく40歳位からの人には響く映画かと?
静かな男の熱い挑戦
ニールアームストロングの伝記。 うぬぬ…チャゼル監督の作品は「セッション」「ララランド」と大好きで、ラストで爆発するエモーションが魅力だと思っていたのだが…本作は消化不良。 アームストロングその人が感情を現さない静かな人ということもあってか、映画自体も静かに進む。それだけに稀に見せる感情の高ぶりや、ラストのアレなんかは思わず落涙。ただそれでも、爆発的な感情の揺さぶりを期待していたので、それとはベクトルが異なった…ということかな。 欠点が多いわけでは決してない、静かな男の静かに進む、熱い挑戦。
チャゼル監督の伝えたかったテーマ
個人評価:3.9 月面着陸の史実を描く本作。脚本はスポットライトなどを書いたジョシュ・シンガーという事でリアリズムに真実を描くと思っていた。しかし、デミアン・チャゼルが描いたテーマは全く違う。 生きている世界、死んでしまった者の黄泉の世界を、月面着陸の史実に重ねて伝えている。 地球から娘と見上げ空に映るのは、向こう側の世界である月。そして無の場所である月面から見上げた生ある地球。それが生と死の対比と感じる。 生きている者が誰も見た事がない、行った事がない月。それは黄泉の世界、死んでしまった者が行く死後の世界。足を踏み入れれば戻る事が出来ない世界。あの時代、月に行く事は死の世界に行く事と同義であり、死の世界から帰還したストロング船長を描いている。 ラストシーンで夫と対面した妻の描写。そこには感動の対面はなく、死の世界にいる夫を、生ある世界から見つめる妻。そこには一枚の仕切りがあり、こちら側の世界と隔てられている。 前人未到の偉業を成し遂げたストロング船長を、華々しいストーリーて描くのではなく、そこにあった真実は死と直結した世界であると感じる。 映画としては大ファンであるチャゼル監督に期待した内容ではなく、長いと感じてしまうストーリー。用意された脚本と製作陣との葛藤がチャゼル監督が描いたテーマから感じられる。
なんとも
数多くある宇宙への挑戦映画の中で、本作品はまさにイマイチでした テーマは興味深いのにこの出来栄え、残念です 最近ならまだ、ケビンコスナーのドリームの方が断然良かった ライアン・ゴズリングは今までの役所の中では良かったと思います 実在の人物を演じるのは大変だよね 本作品の感動したところはケネディ大統領の演説映像と月に足を入れた時のアームストロング船長の有名な言葉、人間には〜人類には〜、あの実録生の音声はやはり素晴らしい つまり、半端な映画では歴史の真実はなぞれない 音楽の使い方が嫌い、無理矢理感動させようとしてるのミエミエ、IMAX鑑賞だったから余計にそう感じました 宇宙、MOONの静寂な画像の中で、大音量で音楽流されて不快MAX、アンバランスすぎ、うるさくて不快 ララランドもそうだけど、私、この監督の感性がお好きではないらしい 違う監督さんが作った同作品を観たいなぁと思ってしまいました
月面着陸の人間ドラマ
ダラスで狙撃によって暗殺されたジョン・フィッツジェラルド・ケネディは、今でも人気のある大統領で、空港や原子力航空母艦にもJFKとして名前を残している。アメリカ人は日本人以上にミーハーなところがあると見えて、若くスラッとしてハンサムな大統領がカッコいいと思っているのだろう。 しかし彼の有名な演説の一節「国が国民に何ができるかではなく、国民が国のために何ができるかを考えてほしい」という言葉から、実はそれほど頭のよくない全体主義者であり、楽観主義者であったことがわかる。もともと戦争の英雄で、政治に長けているわけではなく、マリリン・モンローと浮き名を流すだけが精一杯だったのだ。 そしてそのケネディが強力に推し進めたのがアポロ計画である。彼は演説で、登山家が山に登るのと同じように、そこに月があるから行くのだという、情緒的なことを言っている。たしかに、見たことのないものを見てみたい、行ったことのない場所に行ってみたいという気持ちは多くの人にあるから、その点は納得できるが、国民の税金の使い道を決める政治家としては、行ってみたいから行くのだという演説は、国民の理解を得るにはあまりにも子供じみていた。 大統領が国民を十分に納得させることができなかったおかげで、アポロ計画に関わる人々は、肩身の狭い思いをせざるを得なかったが、実際に従事している人々は自宅とNASAの行き来だけだから、それほど悩まされることはなかっただろう。むしろ大変だったのは家族の方である。近隣や学校との関わり合いの中で、世間の批判に曝されていたはずだ。 映画はその辺りの様子も上手に描いている。ニール・アームストロング船長の妻を演じたクレア・フォイの演技は実に見事で、いろいろな葛藤を抱えながらも夫を支え、子どもたちをちゃんと教育するヒロインの姿がとても立派に見えた。 ライアン・ゴズリングはラ・ラ・ランドとブレード・ランナー2049を観たが、ずいぶん器用な俳優である。数々の過酷な訓練や事故、同僚の死など、とにかく様々なことを乗り越えるアームストロング船長を完璧に演じきった。映像と音響も臨場感に満ちた迫力のあるもので、観客の誰もが主人公に感情移入し、まるで自分が月に行ったような気になる。映画が終わった途端に大きく息を吐く音が客席のあちこちから聞こえた。 月に行くことにどんな意味があったのかはひとまず置いておいて、不安と恐怖を克服して人類として初めて月に行ってそして帰ってきた彼らは、確かに英雄であった。月面着陸という誰もが結末を知っている歴史をもとに、繊細な人間ドラマに仕立て上げた傑作だと思う。
宇宙計画の過酷さ
パイロットのニールはNASA主導の宇宙計画パイロットに選抜される。しかし、計画は様々な事故に見舞われ…。 苦悩がメインに描かれているため雰囲気は重々しい。船内の状況がとてもリアルに再現されているため彼らの感じたハラハラ感が伝わってくるような作品でした。
映像美と音
ファーストマンtohoシネマズ 新宿にて鑑賞
デイミアンチャゼル監督の過去2作は文句なしの傑作で特にララランドのオープニングとセッションのエンドロールは個人的にめちゃくちゃ好きなシーンでした。
そしてファーストマンは映像美と音が上手く使われて月面に着陸するシーンで無音になった瞬間は感動がこみ上げてきました。主演のライアン・ゴズリングと奥さん役のクレアフォイの演技は凄く良かったです。チャゼル監督の作品は印象に残るシーンが必ずあるので凄いと思いました。チャゼル監督の作品をこれからも注目していきたいです
ただの月面着陸万歳ではない
無事に帰れる保証は100%ではない、死と隣り合わせの危険なミッション。 過酷な訓練、事故による仲間の死。 それでも月を目指すのは何故なのか。 無事を祈るしかない、ただ見守る事しか出来ない家族。 主演のライアン・ゴズリングは、冷静沈着、真面目で慎ましやかなニール・アームストロングを上手いこと演じ切った。 顔のアップのシーンが多用されていたが、少ない台詞ながら、その表情から感情がじゅうぶんに伝わってくる。 そして、アームストロングの妻、ジャネットを演じたクレア・フォイは、『蜘蛛の巣を払う女』では物足りなさを感じだが、この作品での演技はとても印象的だった。 劇中の音楽は一つひとつは良いのだが、それぞれのシーンに必ずしも合っているとは言えない。 派手さを抑えた映像がいい雰囲気を出しているだけに残念だ。 月面着陸の偉業だけが讃えられるが、多くの犠牲や悲しみの上に成り立っていることを忘れてはいけない。 そんな作品でした。
痛みに耐えてよく頑張った!感動した!
今年のファーストIMAXは… 50年前に初めて🚀🌕月に降り立った人物 🇺🇸ニール・アームストロングの実話 🎬"ファースト・マン" 前人未踏のミッションは、簡単に成し遂げられず、 様々な犠牲を払いながらも前に進まなければならず、 重圧に押し潰されず達成する姿は、尊敬に値します! 俯瞰で見せるシーンを極力減らし、まるで一緒に宇宙体験した感覚に! 寡黙な主人公を演じさせたら右に出るものなし! のライアン・ゴズリングの演技はもちろん、 妻役のクレア・フォイが素晴らしい! MYアカデミー賞受賞です。 これまでに実話を映像化したそれぞれの作品 🎬"ライト・スタッフ"での飛行士や家族との絆! 🎬”アポロ13”でのハラハラドキドキ! 🎬”ドリーム”での大・感・涙! 全て入ってます! デイミアン・チャゼル監督は、まだ34歳にも関わらず、 いろんな作風が撮れる監督で次回作も楽しみです。 MY"ポスト"スピルバーグ確定!
淡々と話が進む・・・
「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である。」の言葉で有名なアームストロング船長の話だが、あまりにも物語が淡々と進むだけなので、何度も襲われた睡魔との闘いながらの鑑賞だった。
一人の人間の愛についての映画でした!
初めは『アポロ13』のような「人物」「偉業」を称える映画かなと思っていたら全く違いました。
無事に月に着陸し、戻ってきた初めての人間
当時としてはアメリカにとっての英雄であり、人類の歴史に名前を残した「ニール・アームストロング」
英雄としての彼を一切描かずに、一人の生真面目で実直な"家族を愛する、アメリカ人男性"として大きくフォーカスされています。
この映画ではすべてが対比で構成されていました。
利己的なバズ・オルドリンと従順実直なニール・アームストロング、顔のフォーカス、部屋の様子、明るい未来と暗い現実、”黒”と”白”、戦争と平和、常に"光と影"が多く、描かれてた人の”目線”を終始追っていくという、ある意味では追体験に近い演出が散りばめられています。
他の人が書いている様に、とっても静かで、定点でのカメラワーク多いのでドキュメンタリーの様な、とてもリアルな感じがします。
最後の最後まで、本当の言葉を表にに出さないで、アポロ11号の着陸した地点の"静かな海"の深淵に彼女が沈んでいく様子はこの映画の描きたかった利己的な彼の愛だと感じています。
あくまでも個人の意見ですのでご容赦を。
僕はとても面白かったです。次はIMAXでみたいです。
うーん、普通。
初めに予告編を見て期待し過ぎました。 宇宙空間で無音シーンがあるのですが途中で睡魔が来てしまい私の意識が飛びそうになりました。 前澤社長も同じ経験をするのかと思いながら、映画を観てるとZOZO(ゾゾっ)とします。
宇宙飛行士の緊迫感が伝わってきた
月に最初に降り立ったアームストロング船長のノンフィクションもの。なかなか重々しい雰囲気な映画でした。一見華やかな宇宙飛行士の世界の影の部分がよく描かれていたと思う。特に発射〜大気圏〜宇宙空間のコックピット内の緊張感や、どんなトラブルが起こるか分からない不安感などヒシヒシと伝わってきた。
宇宙空間を写すときに、映像そのものもだけど、全く無音になるシーンは結構鳥肌ものだった。
魂を震わす本物の作品
恐らく賛否分かれる作品であろう。 すでにレビューであるように、人類の挑戦に心打たれる人あり。 または、あまりの単調な流れの作品に退屈してしまう人あり。 様々であろう。 しかし、この作品は私にとって、魂を打ち震わす最高の内容であった。 結論は当然知らぬものがいないのに、誰だって分かりきっている答えがあるのに、でも、こんなにも心を奪われてしまうとは思わなかった。 内容は本当にシンプルだし、SF映画の様な派手さも、ひねりも、劇的な逆転劇だってありはしない。 ただ、人類の進歩のために、命をかけて夢を追い続けた人たちがいたんだ。 そのただ真剣な生き様に、ただただ心が震えてしまっていた。 私は、アクションだって好きだし、SFももちろん、宇宙映画ではスターウォーズにスタートレック、宇宙戦艦ヤマト、アルマゲドン、そうした作品だって大好きだ。 単調に流れていく映画だけを愛しているという訳ではない、いやむしろ私は内容よりも、派手さやひねり、ストーリー展開のエキサイティングさに心踊るタイプだ。 けれども今回は違った。 命をかけるとか、夢を追うとか、努力するとか、そんな言葉の重みをこの映画を観るまで分かってなかったかもしれない。 人類史に奇跡を起こしてくれた、命をかけたアメリカ人に敬意を払いたい。 人類は、明日も未来に向けて永遠の挑戦を続けてゆくのだろう。
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