ファースト・マンのレビュー・感想・評価
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あれから50年
月面着陸の時、自分は、小学校3年生。
朝5時くらいから起きて観て、その日の午前中は、学校でも授業をやらずに、クラスのテレビをずっと観ていた覚えがあります。
あれからもう50年の時が流れているんですね。そのままアポロやシャトル事業をちゃんと続けていれば、今頃、月には基地や移住もできていたのかも…。
ストーリーは、アポロ11号の船長であったニール・アームストロングのジェミニ計画からアポロ11号による人類初の月面着陸までの物語。
しかし、偉大な偉業の裏には、娘の病死、同じ宇宙飛行士を目指していた友の事故死、妻とのすれ違いなど、ニールの知られざる葛藤や苦しみがあったことを、初めて知りました。
ニール役のライアン・ゴズリンが、傷付きながらも、このミッションに参加し、あの有名な「1人の人間にとってはわずかな一歩だか、人類にとって偉大な飛躍である」の言葉が発っし、娘の遺品を月においてくるシーンは、胸が熱くなりました。
それにしても、ロケット打ち上げの時の、衝撃、鉄の軋む音、激しい振動、狭いスペースの圧迫感には、恐さしか感じないし、絶対耐えられないと思いました。
静かの海に導かれた父。静かの海に、
眠る魂。エぇっ??そんな話だったんかいな?
まぁ、クレーターの闇に消えて行くビーズの飾りには泣けたけど。この内容ならゴズリンもクレア・フォイも要らなかったんじゃないかと、軽く毒づきたくなるオッサン一人。
画は、素晴らしかったです。
ケネディは今更なんで画像は要らないから、男達は何に命を懸けていたのか、サラッと表現して欲しかった、欲言うと。
追加
生きられなかった娘の事を思えば。死んで行った仲間の事を思えば。こんなものは痛みとは言えないし恐怖とも呼べない。ニールが、自分を痛め付ける様に教育訓練に臨み、何故あれだけ冷静に振る舞えたのかの謎解きパートは好きです。
にしてもセリフ少な過ぎじゃないですか?パルプ・フィクション見た直後に、これを見たせいかもしれませんが……
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(2/11追記) エラーコードからラストへの流れの解釈
月面への着陸中の機内に、二つのエラーコード(#1201:空き容量なし、#1202:コアセット無し)が表示されますがNASAは着陸続行を指示します。AGC(アポロ・誘導コンピューター)には「優先度制御」と言うアルゴリズムが組み込まれていました。それにより、優先度の低いタスクを削除した後、システムは自動復帰し、航行に必要最小限な機能は保証されることをNASAは知っていた(いや、期待した)からです。ただし、最小限は最小限なのであるのに加え、AGCの機能はあくまでも「誘導」。正しく誘導されなければ、危険はむしろ増大します。
最終的に、ニールは目前に迫るクレーターを見て、優先度制御中のAGCを切り、手動による着陸を判断します。偶然とは言え、クレーターが着陸リスクを低減させたことになります。
ニールが娘の髪飾りを落としたクレーターは、手動着陸を決断させたクレーターと同じだとしたら。静かの海に導かれた父が、導いてくれたクレーターに、娘の魂を葬る。と言う流れ。
SciFものとしても、アーサー・C・クラーク的な感動があって良いと思うんですが、あまりにも説明が不足していて不親切過ぎると思います。#1201が深刻化する#1202。更には「優先度制御」を知らなければ、このラストの流れは判らないと思う。
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蛇足ながら追記 (2/23)
クレーターは外乱。AGCの誘導ではクレーターの外輪に激突する。「そもそもAGCの信頼性に疑問がある。確からしさの確認のために、計算値の高度とレーダー実測高度の差を表示させようとしたらエラーコードが出た」。
上記の「」の内容は重要だと思うんですが、映像から読み取るのは不可能だと思う。高度差表示コマンドは#6800番台だったか?これを打ち込むシーンと、その結果コンピューターがオーバーフローするシーンの追加が要ると思います。燃料残を強調し過ぎ!
控えめに言って最高。
「ファースト・マン」鑑賞。
この5年くらい自分のフェイバリットな映画監督は変わらなく3人で固定されているのですが、その中でも一番好きな監督であるデイミアン・チャゼルの監督最新作です(残りふたりは、イニャリトゥとヴィルヌーヴ)。
誰でも知っている人物、地球上で初めて月面に降り立った人類、アポロ11号船長ニール・アームストロングの伝記映画です。
「ラ・ラ・ランド」でもチャゼル監督と名コンビだったライアン・ゴズリングが主演。
「ガイ&マデリーン」、「ウィップラッシユ(セッション)」、「ラ・ラ・ランド」は脚本・監督作品だったので、今回は監督オンリーの作品ということで物足りなさはありますが、アームストロング船長の伝記で原作ありきなので、そこは致し方ない点だと納得しました。
先ず、観終わっての感想ですが、未知の領域に踏み込むパイオニアが抱える怖さと、達成するための精神的な強さ、揺るぎなさが本当にストレートに感じられる演出になっていました。
主人公アームストロング船長の視点からカメラが撮られていますが、ゴズリングの目線の演技、表情の演技があまりにも迫真すぎて宇宙船や広大な宇宙の描写が非常にリアルな部分も相成り、自分が本当にアポロ11号に乗り込んで月面着陸ミッションを遂行している錯覚に陥ります。
本当に、ゴズリングの表情の演技は上手い。
宇宙ミッションに携わっているシーンもそうですが、家族とのドラマシーン、父親としての妻や子どもたちに対峙する態度にも現実にありそうな父親の戸惑いや葛藤が感じられました。
(実話なのでネタバレにはならないですが)物語冒頭で娘がなくなるシーンがあるのですが、納棺時の目線、式が終わりやっと一人になったときの孤独と悲しみからの嗚咽、、本当にこの一連のシークエンスだけで、彼の演技力の高さが分かります。
物語の結末はNHKの大河ドラマと同じく、皆が知っているラストに向かって進んでいくのですが、それでもどうなってしまうんだろう?無事にミッションは遂行されるのだろうか?と思ってしまう。
それは前述の通りゴズリングの高い演技力と、主人公目線でひたすらリアルに見せていく(魅せていく)チャゼル監督の演出の妙。
やっぱり、彼はシナリオを書いていない映画だとしても、私の中で一番好きな監督なんだなぁと実感しました。
まさにA評価。
今年に映画館で観た6本の中でもイチオシ。
ただいま公開中の映画では一番のオススメです。
題材のミス
エンターテイメント性を期待したけどなあ…という感じ。
デミアンチャゼル監督の新作とのことで「軽快なテンポの良さと絵の美しさ」からなるエンターテイメント性を期待して見に行きましたが、手持ちカメラが多い+狭い宇宙船内でも外でも顔面アップが多いために構図や色の美しさは無い。ニール・アームストロング 船長が落ち着いた方だったらしいので、感情の表現が難しかったのでしょうが、酔いそうだし窮屈な感じ。
月の映像は一転して、その窮屈さからは解放されましたが、月に行くまでが長い&月の映像が短いために窮屈さが印象に残ったまま映画が終わって残念。
月面歩行の偉業について語りたかった内容とは思えず、
宇宙の美しさを撮りたかったのか、月面着陸という一歩がニールにとって犠牲の大きい一歩だったことを伝えたかったのかはわかりませんが、印象の強すぎる史実であるゆえに見方が定まらず。
ニール・アームストロング である必要あったかな?どんなテーマだったにせよ、鑑賞に対する影響が強すぎる題材だった。監督には次のチャレンジに期待しています。
映像と音がいい
主人公無しの映画
主題を見て『アームストロングが主人公だろ?』
そうお思いの人正解ですが、ちょと違う。
確かにニールアームストロングと言うフィルターを通して物語は進む。
だが、本当にニールが主人公か?
と、見進めると思う。
因みに、ニールアームストロングという人は、どんな時にも感情に乱れる事なく状況判断できる人。
なんて言っても、自分の指を芝刈り機で落としても、それを冷やして病院に持っていける人なので、常人には理解出来ない所もあるだろう。
だから、人によっては冷静平板過ぎて感情移入出来ないのは当然の成り行きか?
監督も強烈にニールだけにスポット当てて無いから
途中であれ?と言うのも当然かな?
フレディマーキュリーとは違うんですよ(笑)
そんなニールの娘への想い、死んだ仲間の想い。家族への想いは所々に散りばめられている。
不器用な男だけど、それを分かって支える妻が居て良かったと感じた。
月に降りた時の娘のブレスレットのシーンなんかは人間味出てて良かった。
最後のガラス越しの投げキスは男の緊張して孤独から解放された素直な感情。
あゝ言う時に、そっと寄り添う女って男目線で良いな。
派手さは無いが、深い映画だな。
恐らく40歳位からの人には響く映画かと?
静かな男の熱い挑戦
チャゼル監督の伝えたかったテーマ
個人評価:3.9
月面着陸の史実を描く本作。脚本はスポットライトなどを書いたジョシュ・シンガーという事でリアリズムに真実を描くと思っていた。しかし、デミアン・チャゼルが描いたテーマは全く違う。
生きている世界、死んでしまった者の黄泉の世界を、月面着陸の史実に重ねて伝えている。
地球から娘と見上げ空に映るのは、向こう側の世界である月。そして無の場所である月面から見上げた生ある地球。それが生と死の対比と感じる。
生きている者が誰も見た事がない、行った事がない月。それは黄泉の世界、死んでしまった者が行く死後の世界。足を踏み入れれば戻る事が出来ない世界。あの時代、月に行く事は死の世界に行く事と同義であり、死の世界から帰還したストロング船長を描いている。
ラストシーンで夫と対面した妻の描写。そこには感動の対面はなく、死の世界にいる夫を、生ある世界から見つめる妻。そこには一枚の仕切りがあり、こちら側の世界と隔てられている。
前人未到の偉業を成し遂げたストロング船長を、華々しいストーリーて描くのではなく、そこにあった真実は死と直結した世界であると感じる。
映画としては大ファンであるチャゼル監督に期待した内容ではなく、長いと感じてしまうストーリー。用意された脚本と製作陣との葛藤がチャゼル監督が描いたテーマから感じられる。
なんとも
数多くある宇宙への挑戦映画の中で、本作品はまさにイマイチでした
テーマは興味深いのにこの出来栄え、残念です
最近ならまだ、ケビンコスナーのドリームの方が断然良かった
ライアン・ゴズリングは今までの役所の中では良かったと思います
実在の人物を演じるのは大変だよね
本作品の感動したところはケネディ大統領の演説映像と月に足を入れた時のアームストロング船長の有名な言葉、人間には〜人類には〜、あの実録生の音声はやはり素晴らしい
つまり、半端な映画では歴史の真実はなぞれない
音楽の使い方が嫌い、無理矢理感動させようとしてるのミエミエ、IMAX鑑賞だったから余計にそう感じました
宇宙、MOONの静寂な画像の中で、大音量で音楽流されて不快MAX、アンバランスすぎ、うるさくて不快
ララランドもそうだけど、私、この監督の感性がお好きではないらしい
違う監督さんが作った同作品を観たいなぁと思ってしまいました
月面着陸の人間ドラマ
ダラスで狙撃によって暗殺されたジョン・フィッツジェラルド・ケネディは、今でも人気のある大統領で、空港や原子力航空母艦にもJFKとして名前を残している。アメリカ人は日本人以上にミーハーなところがあると見えて、若くスラッとしてハンサムな大統領がカッコいいと思っているのだろう。
しかし彼の有名な演説の一節「国が国民に何ができるかではなく、国民が国のために何ができるかを考えてほしい」という言葉から、実はそれほど頭のよくない全体主義者であり、楽観主義者であったことがわかる。もともと戦争の英雄で、政治に長けているわけではなく、マリリン・モンローと浮き名を流すだけが精一杯だったのだ。
そしてそのケネディが強力に推し進めたのがアポロ計画である。彼は演説で、登山家が山に登るのと同じように、そこに月があるから行くのだという、情緒的なことを言っている。たしかに、見たことのないものを見てみたい、行ったことのない場所に行ってみたいという気持ちは多くの人にあるから、その点は納得できるが、国民の税金の使い道を決める政治家としては、行ってみたいから行くのだという演説は、国民の理解を得るにはあまりにも子供じみていた。
大統領が国民を十分に納得させることができなかったおかげで、アポロ計画に関わる人々は、肩身の狭い思いをせざるを得なかったが、実際に従事している人々は自宅とNASAの行き来だけだから、それほど悩まされることはなかっただろう。むしろ大変だったのは家族の方である。近隣や学校との関わり合いの中で、世間の批判に曝されていたはずだ。
映画はその辺りの様子も上手に描いている。ニール・アームストロング船長の妻を演じたクレア・フォイの演技は実に見事で、いろいろな葛藤を抱えながらも夫を支え、子どもたちをちゃんと教育するヒロインの姿がとても立派に見えた。
ライアン・ゴズリングはラ・ラ・ランドとブレード・ランナー2049を観たが、ずいぶん器用な俳優である。数々の過酷な訓練や事故、同僚の死など、とにかく様々なことを乗り越えるアームストロング船長を完璧に演じきった。映像と音響も臨場感に満ちた迫力のあるもので、観客の誰もが主人公に感情移入し、まるで自分が月に行ったような気になる。映画が終わった途端に大きく息を吐く音が客席のあちこちから聞こえた。
月に行くことにどんな意味があったのかはひとまず置いておいて、不安と恐怖を克服して人類として初めて月に行ってそして帰ってきた彼らは、確かに英雄であった。月面着陸という誰もが結末を知っている歴史をもとに、繊細な人間ドラマに仕立て上げた傑作だと思う。
宇宙計画の過酷さ
映像美と音
ファーストマンtohoシネマズ 新宿にて鑑賞
デイミアンチャゼル監督の過去2作は文句なしの傑作で特にララランドのオープニングとセッションのエンドロールは個人的にめちゃくちゃ好きなシーンでした。
そしてファーストマンは映像美と音が上手く使われて月面に着陸するシーンで無音になった瞬間は感動がこみ上げてきました。主演のライアン・ゴズリングと奥さん役のクレアフォイの演技は凄く良かったです。チャゼル監督の作品は印象に残るシーンが必ずあるので凄いと思いました。チャゼル監督の作品をこれからも注目していきたいです
ただの月面着陸万歳ではない
無事に帰れる保証は100%ではない、死と隣り合わせの危険なミッション。
過酷な訓練、事故による仲間の死。
それでも月を目指すのは何故なのか。
無事を祈るしかない、ただ見守る事しか出来ない家族。
主演のライアン・ゴズリングは、冷静沈着、真面目で慎ましやかなニール・アームストロングを上手いこと演じ切った。
顔のアップのシーンが多用されていたが、少ない台詞ながら、その表情から感情がじゅうぶんに伝わってくる。
そして、アームストロングの妻、ジャネットを演じたクレア・フォイは、『蜘蛛の巣を払う女』では物足りなさを感じだが、この作品での演技はとても印象的だった。
劇中の音楽は一つひとつは良いのだが、それぞれのシーンに必ずしも合っているとは言えない。
派手さを抑えた映像がいい雰囲気を出しているだけに残念だ。
月面着陸の偉業だけが讃えられるが、多くの犠牲や悲しみの上に成り立っていることを忘れてはいけない。
そんな作品でした。
痛みに耐えてよく頑張った!感動した!
今年のファーストIMAXは…
50年前に初めて🚀🌕月に降り立った人物
🇺🇸ニール・アームストロングの実話
🎬"ファースト・マン"
前人未踏のミッションは、簡単に成し遂げられず、
様々な犠牲を払いながらも前に進まなければならず、
重圧に押し潰されず達成する姿は、尊敬に値します!
俯瞰で見せるシーンを極力減らし、まるで一緒に宇宙体験した感覚に!
寡黙な主人公を演じさせたら右に出るものなし!
のライアン・ゴズリングの演技はもちろん、
妻役のクレア・フォイが素晴らしい!
MYアカデミー賞受賞です。
これまでに実話を映像化したそれぞれの作品
🎬"ライト・スタッフ"での飛行士や家族との絆!
🎬”アポロ13”でのハラハラドキドキ!
🎬”ドリーム”での大・感・涙!
全て入ってます!
デイミアン・チャゼル監督は、まだ34歳にも関わらず、
いろんな作風が撮れる監督で次回作も楽しみです。
MY"ポスト"スピルバーグ確定!
淡々と話が進む・・・
一人の人間の愛についての映画でした!
初めは『アポロ13』のような「人物」「偉業」を称える映画かなと思っていたら全く違いました。
無事に月に着陸し、戻ってきた初めての人間
当時としてはアメリカにとっての英雄であり、人類の歴史に名前を残した「ニール・アームストロング」
英雄としての彼を一切描かずに、一人の生真面目で実直な"家族を愛する、アメリカ人男性"として大きくフォーカスされています。
この映画ではすべてが対比で構成されていました。
利己的なバズ・オルドリンと従順実直なニール・アームストロング、顔のフォーカス、部屋の様子、明るい未来と暗い現実、”黒”と”白”、戦争と平和、常に"光と影"が多く、描かれてた人の”目線”を終始追っていくという、ある意味では追体験に近い演出が散りばめられています。
他の人が書いている様に、とっても静かで、定点でのカメラワーク多いのでドキュメンタリーの様な、とてもリアルな感じがします。
最後の最後まで、本当の言葉を表にに出さないで、アポロ11号の着陸した地点の"静かな海"の深淵に彼女が沈んでいく様子はこの映画の描きたかった利己的な彼の愛だと感じています。
あくまでも個人の意見ですのでご容赦を。
僕はとても面白かったです。次はIMAXでみたいです。
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