劇場公開日 2019年2月8日

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「前半のほうが好み」ファースト・マン 肉ネ~ムさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0前半のほうが好み

2020年9月27日
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鑑賞方法:VOD

1950年代末になるんでしょうかね、冒頭のシーンは。とにかくこのころの宇宙飛行士ってのは正気の沙汰ではつとまらん商売だなーと思うわけで。まあスカイツリーの外壁掃除も自分にすればある意味極限状態での業務だけど。でも命綱すらなく先人もほとんどおらずまったく安全も保障されていない失敗したらゴメン(家族への手厚い支援とかはあるんでしょうが)で終わるのがこの時代の宇宙飛行士ですよね。戦争で修羅場くぐった経験と胆力がないとなあ。

とにかく徹底的に宇宙飛行士目線で、安全でもなく快適でもない油くさそうな無粋なメカがガタピシいう中、Gにあらがって宙にあがっていく重圧感。
小窓の光の変化からうかがいしれる成層圏到達の孤独感。
圧巻の臨場感で私ならこんな仕事絶対いやですと思わせてくれました。

家族の不幸にもかかわらず、いやだからこそ主人公はジェミニ計画に邁進するのだが正直言って妻も小さい子もいるのにこんな危ない仕事を続けることには感情移入はできなかった。あまり多くを語らない主人公でもありモチベーションが自分にはよく汲み取れなかったが結局のところこの危険な仕事が主人公にとっては生きることと同義であるくらいのウエイトを占めていたとしか思えない。

終盤は割と順調にアポロで例の月面へ。映画館だったらもっと感慨があったのだろうか。やはり家テレビで月面を味わうのは無理があったか。しかし家テレビでも宇宙ロケットの乗り心地の悪さは十二分に伝わったのだった。

やはりこの映画の醍醐味は前半のいつ空中分解するともしれないポンコツロケットだろう。

肉ネ~ム