「表と裏、光と影、地球と月」ファースト・マン Masuzohさんの映画レビュー(感想・評価)
表と裏、光と影、地球と月
劇場へも観に行きましたがアマプラで
また観る機会がありましたので思い出しながら
書いてみようと思います
アメリカ屈指の冷静男のニール・アームストロング
が月面に降り立つまでの葛藤、苦悩をつぶさに描きながら
人類未曾有の偉業を辿っていきます
宇宙船のきしみ音、月の静寂がいやがおうに
ニールの心情を表現する手法には
引き込まれるものがありました
公開当時その描き方に保守層から批判もあったそうですが
もはや古典になった周知の大偉業だからこそ別の視点から
追いかける意義もあると思います
ヒトラーが再評価されているように
結局この物語の一番辛いところは
ニール自身はアクシデントを切り抜けるごとに
冷静に対処し問題なく対応できたと思っているところへ
そう思っていないマスコミや妻が全く違った視点から
ニールを糾弾する部分
ソ連に開発を上回れ、ベトナム戦争は悪化し
他のパイロットの犠牲は増えという情勢では
それらの糾弾も無理はないのです
でもニールには関係ない
亡き娘との約束を果たしに月に向かう
決意と信念で訓練に臨んでいるのだから
他人の評価や見解で自分の行動を変えるのは
それが最善と思えばこそですが
結局人類史に残る偉業はこういう人が
成し遂げる現実から学ぶことが何かあると
思われされます
イチローも
「相手に合わせて自分を変えるのは一番恐ろしいこと」
とかつてコメントしていたのを思い出しました
ソフトや配信で観るチャンスがあれば
是非おすすめしたい作品です
この映画によって映画館で映画を観る
習慣に興味を持つことが出来た気がします