「とにかく暗い」ファースト・マン Ishikawa Peroさんの映画レビュー(感想・評価)
とにかく暗い
「ラ・ラ・ランド」のデミアン・チャゼル監督とライアン・ゴズリングが再びタッグを組んだ本作。
東西冷戦の真っ只中、ソ連に今一歩負けている宇宙開発に月に人類を立たせる事で勝ちを焦るアメリカ、莫大な宇宙開発に疑問を突きつける国民。そんな中アポロ11号の艦長になったニール・アームストロングとはいったいどんな人物だったのか?
「ラ・ラ・ランド」のような映画を期待していくと絶望の只中に落とされる。
とにかく暗い。
「ライト・スタッフ」などにある、明るく楽しいく熱くるしいまでのアメリカ魂みたいな物は一切無く、度重なる失敗で死んでいく仲間のパイロットの死が重くのしかかっていく。
そのうえ開発途中の宇宙船がとにかく怖い。
あの船に乗ることが自殺行為にしか見えない。
視界はヘルメットを着けた先に見える小窓から、見ているこっちも気持ち悪くなるぐらい揺れる。
グラグラする映像がダメな人は最初の五分で揺り落とす親切編集。
けれど、あの時の技術で宇宙に行くというのはどういう事なのかを疑似体験させてくれる稀有な映画。
内臓の強い人はより強く揺れを感じられるであろう4DXがオススメ。
コメントする