「思いがけぬ佳作」ワンダー 君は太陽 Masayaさんの映画レビュー(感想・評価)
思いがけぬ佳作
他の映画を観ようと出かけたのですが時間が合わず、この映画を観ました。予告編で観て、どうせまた難病者の悲劇を描いた作品だろうと二の足を踏んでいた映画です。
かつて、少年達のひと夏の冒険と友情を描いた「スタンドバイミー」という映画がありましたが、それに匹敵する程の感動をこの作品にも感じることが出来ました。
新しい世界へと飛び込む時の不安や、そこで味わう心の痛み、喜びは決してこの映画の主人公だけのものでなく、幼い頃には誰にでもある事でしょう? 背中を押して勇気を与えてくれた家族や友人、そんな優しさに溢れた映画です。 奇をてらったストーリーや演出に頼らず、あくまでもオーソドックスで声高になっていない所が好感を持てます。
俳優の演技もそれぞれ素晴らしく、少年の両親を演じ、良い感じに歳を重ねたジュリア・ロバーツとオーウェン・ウィルソンの好演、それにも増して弟をそっと見守る姉役のイザベラ・ヴィドヴィッチが印象深かったです。 日本人の子育てと違い、良い意味で突き放した親子関係がこの映画をいかにもアメリカ的で清々しいものにしています。
隣席で観ていた男子高校生二人組のすすり泣きが聞こえる程の号泣っぷりも微笑ましく、思いがけず良い映画に出会えた事の幸せを感じられた時間でした。
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