劇場公開日 2018年11月23日

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「内容盛りすぎて人物相関複雑な作品。案外好き。」ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生 コバヤシマル2さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0内容盛りすぎて人物相関複雑な作品。案外好き。

2023年10月26日
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内容は、ハリーポッターを手がけるj.k.ローリング原作のハリーポッター以前の話。時は1927年ロンドン〜フランスに渡る壮大な旅の帰結。🇬🇧vs🇫🇷。魔法界と人間界。魔法世界の光と闇。男と女。兄弟関係。友達関係。親子関係。健常者と不具者。先生と生徒。学校と魔法省。魔法界と妖怪。其々の問題を複合的に取り扱いパート3に向けての伏線回。対立軸の折り合いを目指して其々が解決に向かい行動する話。
印象的な台詞は『皆さんの自由と正義と愛で共に生きていこう!』演説をするジョニーディップの場面。映画冒頭で秘密基地確保のために一家惨殺。残った幼児まで部下に殺させる姿勢は自分は手を下さないが、その様な意思を持つという人はなりが良くわかる言葉。上部だけの片滑りの言葉は、民衆を踊らせるにはちょうど良かったと言う皮肉は面白い。
印象的な場面は、人間関係の対比よりも国家同士の意識の違いが上手く映像表現されて楽しい、共和制や帝政や民主制や専制などの事あるごとに繰り返してきたフランス🇫🇷と言う国と30年戦争で戦ってきたイギリス🇬🇧との雰囲気の違いが血で争う民族の違いにも表れ面白い。
印象的な状態は、ハリーポッター外伝をここに来て実感出来ること。やっとここで登場したダンブルドア校長の若い頃が見れて楽しい。賢者の石を使ったニコラス・フラメルや死の秘宝に少しずつ近づいている実感が得られて上手い脚本の仕上がりだと感じた。今も昔もダンブルドアは自分で行動せずに人にやらせる姿勢は感心した。『気をつけろ高圧的な態度では味方も敵に回る』との言葉は校長の風格あり良かった。ホグワーツ城も当然のように出てきてあの音楽は、ハリーポッターを観てきた人は喜んだのでは無いでしょうか。
前回は恋愛と魔獣の話でしたが、しかし今回は複雑な人間模様とハリーポッター世界との融合は複雑さを楽しめる作品になりました。繋がりたいけど繋がらない人々の葛藤が描かれて観る人により見方が変化する所が面白い。世界観を膨らませる良い作品です。しかし1人の作家の範疇を超えている為人物の浅さも露呈してしまう欠点も含みながら面白いと感じました。。

コバヤシマル2