「昨今の残念な日本映画の典型」銀魂2 掟は破るためにこそある 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
昨今の残念な日本映画の典型
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大真面目に福田雄一という才能を120%活かすにはテレビが一番良いのではないだろうか。
良かったのは前作から大幅に改善されたアクションシーンと窪田正孝や三浦春馬の実在感、ムロ&佐藤の安定感くらいである。
とにかく悪目立ちするのは冗長でダラダラした説明台詞。原作は週刊連載の漫画だったからまだ飲み込めたが、2時間以上の映画として見ればとにかくテンポが悪すぎる。表情や動き、佇まいで表現する映画の醍醐味がこれでもかと死んでいる。
ただでさえしつこめなギャグ演出と説明台詞、ボリューム過多な脚本と回想のせいでストーリーは鈍重になってしまった。
また、福田雄一監督はギャグ演出は良くてもシリアス演出が普通というのも致命的。そのギャップが面白い銀魂の良さが出しきれていない気がする。
皮肉なことに吹き出して笑ったのは冒頭のアカデミー賞のくだりやラストの『踊る〜』のパロディ。つまりは銀魂が関係ない福田監督オリジナルの演出だということ。
福田雄一監督作品でここまでイライラしたのは初めてである。家のテレビで友人数人と突っ込みながら見ればまだ楽しめたかもしれない。正直、オススメはできない。
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