「What if this is the best version? ティーンエイジャーあるある」レディ・バード アキ爺さんの映画レビュー(感想・評価)
What if this is the best version? ティーンエイジャーあるある
今月は「二人の女王 メアリーとエリザベス」公開があるので、シアーシャ・ローナンの出演作を色々と観ていきたいと思います。名付けて一人で勝手に「シアーシャ・ローナン強化月間」!第一回は劇場公開の時に近くでやってなくって見逃してた「レディ・バード」です。
いやー、なんと言うかお国が違っても10代後半の子の考える事ってそんなに変わんないんだなぁっと思えた本作。何度「わっかる~」っと思った事か。そんなに大きな事件が起こるわけでもないのに、不思議とメッチャ面白い。他人にストーリー説明の難しさ満点ですが、これは色々と感じる作品ですね。
これぐらいのお年頃って自分は特別だと思いたいってのがあると思うんですよね。でも、その反面特別じゃないかもしれないっていう不安もあって。やっと彼氏が出来たと思ったら、その彼氏はゲイで他に好きな人がいるってなったら、そりゃショックでしょう。田舎を抜け出したいって思ってても、都会の大学に行けるかどうかわからない不安。親との確執というか自分のやる事に反対ばかりで本当は嫌われてるんじゃないかって思ってしまったり。親は親で子供に幸せになってほしいから毎日頑張ってるんですけど、子供目線だと親の言動や仕事ってよくわかんなかったりするんですよね。なんで毎回毎回反対するの!って感じで。もうどっちの気持ちもわかりすぎてジンジン響いてきました。
そんな繊細なティーンエイジャーをシアーシャ・ローナンがナチュラルに演じています。熱演っというより、ホントにこんな子なんじゃないかと思えるぐらい自然でした。やっぱ上手いんだろうなぁ。
自分の環境がメッチャ不満で、自分に「レディ・バード」って名前を付けてても、大学で親の元を離れる事によって受け入れられるようになった「クリスティン」という名前。ラストの母親への電話がクリスティンの成長を表してて、観た後にいい気分になれる、そんな作品でした。