「カリフォルニアはサクラメント在住のクリスティン、自称レディ・バード...」レディ・バード よねさんの映画レビュー(感想・評価)
カリフォルニアはサクラメント在住のクリスティン、自称レディ・バード...
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カリフォルニアはサクラメント在住のクリスティン、自称レディ・バードはミッション系高校の3年生。髪をピンクに染めて聖体をポテチみたいにバリバリ食らうバチ当たりな彼女は、何にもない田舎を抜け出してニューヨークの大学に行きたいと母に打ち明けるも「ウチはお金がないからダメ」とバッサリ拒絶されて一念発起。大学進学のために自分の内申書を見栄えよくしようとあの手この手を講じるが、自分に嘘がつけない彼女は何をやってもトラブルを起こしてしまう。
学園コメディの定石からはみ出したツンデレ女子レディ・バードを演じるシアーシャ・ローナンがとにかくキュート。あらゆる反則技で窮地を切り抜けようとするたびに痛い目に遭い高校生活最後の1年間を一気に駆け抜けていく様は爽快。お互いの不可侵領域に土足で踏み込み口汚く罵り合ったかと思えば洋服屋に出かけて可愛い服を見つけてはしゃぐ母娘の心情は男性陣には理解が及びないがゆえにどうにもならない嫉妬を覚えますし、娘を案じて父が娘の部屋をノックした時に放たれる一言に世の父親は軽い絶望感に見舞われるので注意が必要。全編黄ばんだトーンの優しい映像も美しくて愛くるしい作品です。
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