劇場公開日 2019年3月23日

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「たべることはいのち、つながり、ぬくもり」こどもしょくどう TOMOCさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0たべることはいのち、つながり、ぬくもり

2019年5月1日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

悲しい

幸せ

「こどもしょくどう」昨日で3回目の鑑賞です。これは子供の貧困を、子供の目線で描いたものです。子供の残酷さとともに、少しずつ成長する姿をほぼ等身大で見せてくれます。何もしてくれない大人へのもどかしさと、何もできない自分への苛立ち。親から見捨てられたことで無くした笑顔。何度見ても心が締め付けられます。
最近観た「岬の兄妹」も、障害を持つ妹と失業した兄という設定で、貧困という設定は同じですが、どうにも救いようもない絶望的な状況と彼らを取り巻く環境(公的扶助とかのアドバイスもできるだろっ!と心底怒りすら覚えた)にかなりイライラさせられました。
でも「こどもしょくどう」では、子供の成長とともに少しずつ変わっていく親の様子も描かれ、こうした問題に気づき行動してくれる人が増えてくるのではないかと思い、少しホッとさせられました。是非多くの人に観てもらいたいと思う作品です。
この作品を見て、改めて思ったこと。それはお腹を空かせた人に食べさせてあげることは絶対の正義だとするアンパンとそれを創作したやなせたかしの偉大さ。イデオロギーは関係ない。生まれや育成環境も関係ない。最後の「食べることは命、食べることは温もり」「食べることは命、食べることは繋がり」という歌が心に染みる。

TOMOC
TOMOCさんのコメント
2019年5月1日

追加で一言。有楽町での公開もあとわずかになって、席はほぼ満席でした。次は吉祥寺と、単館ロードショーとなっています。このままでは人の目に触れる機会はあまりに少ない。「この世界の片隅に」の時のように、大規模系列館に取り上げてもらって、多くの人に観てもらえるようになって欲しいと心から願います。

TOMOC