「なかなかのサスペンス」ユージュアル・ネイバー M.Kotaroさんの映画レビュー(感想・評価)
なかなかのサスペンス
あまり知られていない作品だが、よくできたサスペンスだと思う。
病気で死を待つばかりの少年アンディと過保護な外科医の母親、その母親の態度についていけない父親、そこへ近所に越してきた少女が関わるようになり、物語がどう進んでいくのかと思いきや……まさかの展開だった。
母親の狂気がエスカレートするにつれ、あの『ミザリー』のような監禁物路線をたどるのかと思ったが、そうではなかった。自宅の地下にもう1人の少年が生命維持装置につながれた状態で隔離されていることが明らかになったあたりから先が読めなくなり、終盤でまさかの展開に。
地下で昏睡状態にあったその少年がいわば生贄となってアンディが生かされるのかと思いきや、アンディがこそが地下の少年を生かすための生贄だったのだ。そうなることを見越して少年を薬漬けにして車椅子生活を強いてきた母親の狂気に改めて戦慄。原題の『Harvest』の意味を考えるといっそう怖くなる。
コメントする