日日是好日のレビュー・感想・評価
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コロナで疲れた今だからこそ
コロナでいろいろな価値観が変わろうとしてる今の世の中にまさにぴったりでした。まるで、導かれて作られたように思えました。
今まで私たちは心に空いた穴を埋めよう、何かを手に入れて満たそうとするやり方が当たり前になっていたと思います。
この映画を観て、ひとつの物事を丁寧し感じることの豊かさを知りました。私たちは毎日窮屈な日々を過ごし、四季が移り変わりや人ただ時間を過ごすことで心を満たす術を持っておらず、必死に心を埋めようとして埋まらないを繰り返していると思います。
雨はうっとうしく雨音を楽しむなんて考えにもならず、寒さの厳しい日は春が待ち遠しくなり、寒い中でこそ感じる楽しみに気付けていないと映画で知りました。
この映画を観るまで、日日是好日の言葉さえ知りませんでした。映画でその意味を丁寧に教えてくれています。
鑑賞した人がこの思いを受け取って、毎日自分らしく幸せに過ごせていけたらいいなと思いました。
序盤は茶道の所作の教材のビデオみたいで、難しそう…となるのですが、等身大の主人公たちなので追体験が出来てどんどん引き込まれてました!
本格的な茶道のお話ですが、興味がなくてもこの映画を通じて、様々な事が見えてきました。人生について考えさせてくれる素敵な映画でした。
よかったね華ちゃん 樹木希林さんと共演できて
大森立嗣監督作品ですが、原作があります。女性目線を崩していないのですが、自宅から30分のアパートに引っ越してから、鶴見晋吾のお父さんがちょっと近くまで来たから寄っていいかと電話をかけてきたけど、今日は用事があるから、ごめんなさいと断るけれども、夜、気になって自宅に電話するシーン。お母さんが出て、今日お父さんから電話もらったんだけど。お父さんもう寝てしまったよとお母さんに言われて、電話を切ったあとに、典子が、あ"ーっと叫ぶシーンがあって、数日後にお父さんが亡くなります。あ"ーっは何を思って、あ"ーっになったかが、気になって仕方ありません。用事はドタキャンになって、それならお父さんと会えば良かったという、あ"ーっだったんでしょうか? 新しい恋も実らなかったことを間接的に表したのでしょうか。お父さんが亡くなったあとにも、回想シーンであ"ーっがあります。前後の静かなシーンと比べて、ちょっと違和感があって、、ナレーションでもいいから、説明を入れてくれれば良かったです。
鶴田真由さんも復帰していて、とても良かったです。
樹木希林さん、ありがとうございました。
華ちゃんのいろいろな表情や髪型を着物が見られて良かった。二十歳から10年ちょっとの間を演じて、全く違和感ないのがすごいですね。
樹木希林さんの一期一会の話しが重くて仕方なかったです。
日日是好日 にちにちだったんですね。日々是精進のわたし。
葉脈のなかで動く葉緑体の映像がきれいでした。
毎日一瞬一瞬を生きることの繰り返し
樹木希林さんの存在感
希林さんの存在感がすごくて、
もうこの方の新しい演技を見ることが叶わない
そんな当たり前のことが、とても寂しくて
改めて、希林さんの存在を強く意識して
鑑賞しました。
内容はとても静かに、粛々と進んでいくので、
数回寝てはまた起きて巻き戻して、、、鑑賞。
ただその中に、主人公の20年数年間が詰まって
いて、その内容は濃いのですが。
すぐに分かるものと、すぐにはわからないもの、、、
すぐには分からないものは、時間をかけて分かって
いくのだ
と言う言葉には背筋がピンとさせられる。
ついつい世の中のスピーディーさに合わせて、
よく分からないことをそのままにしたり、
分かったふりをしたり、そのまま置いてきぼりに
してしまったり。
物事も、季節の景色の移り変わりも、
もう少し丁寧に見て、考えて、触れていきたいなと
思わせてくれる映画でした。
お茶の道の奥深さ。 厳しいしきたりと長い年月でようやく理解できる、...
考えるよりも、感じる映画
茶道のPR
24年同じ習い事をするというのは、自分にはないことなので、単純にすごいと思う。上手か下手か、器用か不器用か、そんなものは越えている。それだけ続けられるって、好きだってこと。好きなことができるだけで幸せだ。
ストーリーは淡々としていて、盛り上がりもない。四季の移り変わりがゆったりと描かれる。その映像はとても瑞々しい。静かな、時の止まったような茶室の中。そこで粛々と進む、茶をたて飲むという儀式。何度か文化祭とかイベントでの茶室でいただいたことはあるが、きちんとした場での経験はないので、この映画で茶道が少しだけ理解できたかも。茶道のPRになるね。
樹木希林は本当に先生に見えた。セリフもひとつひとつ重みがある。やはりすごい俳優だったんだなぁ。
うーん…
タイトルの本当の意味が明かされ、理解されたときに、私達には感動と共にカタルシスがもたらされます
素晴らしい映画に出会えた幸せを感じました
タイトルの意味を序盤に問いかけられます
そして冒頭いきなり豪速球でフェリーニの道を提示します
本作を見終わった時、私達にはその意味が感動とカタルシスを伴って伝わっているのです
冒頭の道が訳わからないという台詞と、腰越の浜でザンパノ!ザンパノ!とふざけているシーンと、終盤の強く降りしきる雨の中、同じ浜でありがとうござまーす!と泣きはらしながら何度も叫ぶシーン
それらが父の死によって一本の線に繋がります
その時私達のそれぞれの胸中で、フェリーニの道の終盤で渚に泣き伏せるザンパノの映像が、その感動の記憶と共に再生されているのです
それが感動の梃子となって、より一層大きく心を揺り動かされるのです
フェリーニの道を補助線として援用している凄まじい演出の計算です
そしてタイトルの本当の意味が明かされ、理解されたときに、私達には感動と共にカタルシスがもたらされます
1973年生まれの女性
バブル崩壊と共に就職氷河期に一番最初にぶち当たった世代
彼女達がそのような世相のなかで苦闘して生きてきた25年
その長い苦しみに満ちた年月が、一気に晴れ渡っていく、そのカタルシスなのです
稀代の名優樹木希林
次の世代を背負うと期待を集める黒木華、
そして多部未華子
日本映画の継承でもあったと思います
多部未華子との対比によって黒木華のキャラクターを最大限に引き出した配役は本当に見事だったと思います
それで?という重大なセリフは本作のテーマの一角を成すものでした
撮影、照明、録音の優秀さ、見事な仕事ぶり
それこそが本作を成功に導いた影の功労者であったと思います
希にみる傑作です!
長く時間をかけて意味が分かっていく映画かも知れません
時間を置いてまた観たい。
レビュー
ただただ いまと向き合う
表千家で茶道を学んでいた人たちの同窓会映画、っていう趣でしょうか。
映画館に来ていた観客層が、平均的な映画ファンと比べるとかなり年齢層が高かったようで、私語も多く、「そうそう、あるある」というニュアンスの声があちこちから聞かれました。
彼女たちが、表千家の授業そのものを懐かしく思い出し、若かった頃のエピソードを賦活させられる、そういう映画です。
あいにく、私は茶道を学んだことがないものですから、周囲の人たちのような感興を感じることはできませんでしたが、この静かなリアクションに接し、新鮮なものを感じました。
それ以上には、特に何もない映画です。
観ていて感じた根本的な疑問がひとつ。
茶道をする人たちの大多数が女性であるのは、いったいなぜなんだろうという点です。
茶道は始祖も中興の祖もその他有名どころはみんな男性だったのに、映画の中で描かれていた生徒さんたちを含め、全員が女性だというのは、一体全体、なぜなんでしょうね。
なにか、どこかで「お茶業界」は根源的な過ちをしてしまったのではないかと思うのです。
その過ちがどんな点なのか、今すぐ言語化することができないのが、歯がゆいのですが……。
ステキな作品 日日是好日
こういう作品もあるのかと気付かされました。
そして心の洗濯ができた気がします。
いい作品と言うのは興行収入や、個人の好みだけではないのだ。
スタッフと俳優陣が目指したのは露骨な売れ線ではなく、和の世界を茶道を通じでとことん見せる事に拘ったんだなぁと胸に迫りました。
決して喜怒哀楽が出るわけでもなく、ストーリーの展開を予想するのでもなく、とにかく日本の美しさ「和」を一つ一つ噛みしめられました。
ホントに良かったです❗️
この作品には男性が2人。
鶴見辰吾さんと黒木華さんの弟役。
あとは全部女性でしたね。
やはり茶道の世界は女性が多いのかな?
所作が美しい人って言うのは素敵です。
羨ましくも思います。
エピソードを何年何月と見せず、二十四節気で進めていくところが雰囲気を高めます。
日本の心
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