「自分で決めた道を突き進む強さ」ナチュラルウーマン とえさんの映画レビュー(感想・評価)
自分で決めた道を突き進む強さ
今年のアカデミー賞外国語映画賞ノミネート作品
「ありのままの自分」で生きる主人公が清々しく、ポジティブなパワーをもらえる作品だった
歳の離れたマリーナとオルランドは、強く愛し合うカップルだった
しかし、オルランドが動脈瘤で急死してしまう
そして、その場にいたマリーナは、何もしていないのに疑われてしまう
彼女がトランスジェンダーだという理由だけで
この物語は、愛する人にお別れの言葉を言いたいのに、彼の家族から拒絶されてしまい、愛する人に一目会うために差別や偏見と戦うマリーナの物語である
マリーナは社会からの向かい風にも、どしゃ降りの雨にも屈せず、前に向かっ歩き続ける
彼女に対する差別や偏見が本当に酷い
警察も、病院も、彼の家族も、彼女を化け物扱いする
それでも、何回くじけても、毎回立ち上がる彼女の強さは爽快だった
なぜ、彼女は毎回立ち上がれるのか
その秘密は鏡にあった
くじけそうな時はいつも、鏡が彼女の前に現れる
それは、彼女が鏡に映る自分を見て、現実と向き合うためのものだった
辛いときこそ現実と向き合い、それを受け入れ、ありのままの自分でいるために鏡はあった
そんなマリーナの生き方は「自分らしさ」を見失ってしまった多くの人たちに勇気を与えるに違いない
誰だって、周りから酷いことを言われれば、立ち直れないぐらい落ち込んでしまう
それでも彼女は誰に文句を言われようとも、立ち上がり前を向く
その強さの源は、オルランドへの愛と、自分で決めた道を進む決意にある
自分の人生は自分で決めたもの
だから、周りに何を言われても突き進むだけ
そんな「ありのままの自分」を受け入れたからこそ、彼女は強く生きられるのだと思った
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