「伏線は約束、回収は信頼」カメラを止めるな! td.mさんの映画レビュー(感想・評価)
伏線は約束、回収は信頼
ゾンビ映画の体裁をとっているが、実際に描かれているのは映画制作の裏側。
前半はワンカットで進行する低予算ゾンビ劇。演技の違和感、セリフの不自然さ、妙な間。 しかし、それらはすべて伏線として意図された配置。
後半は舞台裏のドキュメント。撮影中のトラブル、即興対応、スタッフの連携。 カメラを何度も止めようとするが、止められない。そして回収されていく伏線。
伏線の設計と回収のタイミングは精密。構成も優秀。
違和感を違和感のまま放置せず、すべて拾い上げていく点は誠実。
伏線は観客との約束であり、回収は信頼の証。
結局、約束を守るためにカメラを止めなかった、ということなんだね。
評価 ★★★★☆
コメントする
