「映画の裏側の映画の裏側」カメラを止めるな! バラージさんの映画レビュー(感想・評価)
映画の裏側の映画の裏側
まず他の映画を観た時に予告編を観たんだがその予告編が凝っていて、というかほとんどネタバレになっていた。予告編では、低予算ホラー映画の撮影のために廃墟に来たスタッフ&俳優たちが、本当に現れたゾンビたちに襲われる……というフェイクドキュメンタリー映画を撮ろうとする撮影陣の、ホラーよりも壮絶な舞台裏を描いたコメディ映画という感じのものだった。その時点ではさほど評判になってなかったが、予告編の時点で何度もどんでん返しがあって面白い予告編ではあった。ただ、こういうテクニックというかアイデアに走った作品は僕の好みとはちょっと違うと言いますか。口コミで大ヒットしちゃったのも、あまのじゃくなのでちょっと敬遠してしまった。
それでも結局は観に行ったんだが、ほぼ予告編通りの映画だった(笑)。なので大まかなあらすじがネタバレ状態のため、どんでん返しにも全く驚きはなく、ほぼ予想通りの展開でした(ま、予告編って監督じゃなく映画会社が作るものだから仕方がない面もあるだろうが)。もちろん細かいところのいろいろなネタは初見だし、よく出来ててそれなりに面白い映画だとは思うけど、正直言ってそこまで大騒ぎするほどの映画でも……。こういうネタ自体はそこまで珍しいものでもないわけだし。昔から別の作品(何かはもうとっくに忘れたが、マンガか何かだったかもしれない)でこういうのは何回か観た記憶があるからなあ。
それと個人的には前半のゾンビ映画のパートが観ててどうにもイライラした。もちろんわざとそうしてるんだろうが、B級ホラー特有の見え見えの展開と演出がなあ。安西水丸だったか村上春樹だったかが、ホラー映画はあまりに見え見えなところが苦手と言ってたが、どうやら僕も同じようだ。