劇場公開日 2018年6月23日

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「このキャストでしか出す事が出来ない良さ」カメラを止めるな! ぐぅbowさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0このキャストでしか出す事が出来ない良さ

2019年3月15日
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単純

この作品は、生放送ワンカット30分のゾンビ映画作成を頼まれた映画監督が多数のトラブルを抱えながらも撮影に挑む姿が描かれている。

冒頭30分は全く知名度のないキャスト、何とも言えない演技、意味不明なカメラワーク…etc
よくあるB級映画という感じで鑑賞者は退屈に感じてしまうかもしれない。

しかし、この30分の退屈はこの作品に
必須なスパイスであり、このワンカット無くしてこの作品は成り立たなくなってしまう。

この作品を「ミーハーのせいで評判が良くなっているだけの駄作」と言うレビューをよく見かけるが自分はそれは違うと思う。

私はこの作品は唯一無二で何処も真似できない作品だと思っている。
もし、この作品のヒロインが広瀬すずのような有名女優で監督役も大御所の俳優だったら…この作品はこんなにもヒットしていただろうか。
この方が確実にミーハーは盛り上がるだろう。

しかし、作品自体としてはどうだろうか。
自分はこの冒頭部分の良さ、全てが潰れてしまうと思う。

キャストの方には失礼だが、この作品は全く知名度のないキャストだからこそ冒頭を作品そのものだと信じ込ませる力があり、あえて下手に演じている事を鑑賞者に気づかせないという効果がある。
そのため、この作品のどんでん返しが話題性を持ったのではないかと思う。

これは、ハリウッド映画などでは見せる事のできない見せ方であり、無名という短所を最大に活かした賞賛されるべき作品であると思う。

私は邦画はあまり好きではなく洋画ばかり見ているので、邦画ファン、映画好きの皆さんと違った考え方で少数派なのかもしれないが、邦画では1番好きな作品になった。

これは、多くの人に見てもらいたい作品。

Ryo