劇場公開日 2018年6月23日

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「演技意外、素晴らしい!その演技も─」カメラを止めるな! SHさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0演技意外、素晴らしい!その演技も─

2018年8月16日
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鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

低予算やらゾンビやら長回しといったところだけが強調され、というか自ら変な固定観念を持っていたため、なかなか興味を持てずにいた。
上映館数の増殖にも驚かされるけど、実際の観客数にも驚かされた。小さい劇場だと完売続出で、大劇場では軒並みデカい箱での上映、そしてホント人がいるいる。
実際に観賞しだすと、絵はひどい、演技も素人、しかもスプラッターでいわゆるなんとかホラーといった様相…まぁ解説のとおりの展開で、なんでこんな作品がこれほどまでに人を惹きつけるのか全く理解不明な30分、40分…
展開が変わると、ねじ曲がった作品への見方が一変した。
ごくごく普通、褒められた演技でもないし、奇想天外なものでもないよくあるようなドラマ。しかし、これが出だしの伏線により、大爆笑の連続。正直、演技や演出において何かイライラさせられる部分も少なくなかったけれど、そのイライラやぎこちなさ全てが一つの作品のための仕組まれたトラップのように感じてしまった、作品を見終わって─。
一生懸命に考え抜いたアイデアと構成にはただただ称賛を送るのみ。今できる全ての力をこの作品に注ぎ込んだといった印象で、自分たちの力量をよく理解したうえで作品を作っていると感じた。一般的な商業映画と比べると明らかに力不足と見て取れるところも作品の武器として利用しているところが非常に驚くべきところ。
そんなに難しくもなく、むしろシンプルな話だし、題材としてもどこからかの寄せ集めとしか思えないけれど、見せ方の創意工夫で唯一無二の映画になっていたように思う。
小難しいこと抜きに、とにかく面白くて、すごく笑える。ホラーとかスプラッターというイメージは大きな間違い。笑いと笑いの感動映画だと、最後の最後にようやく理解できた。
気持ちの良い映像は皆無で、やはり小さな劇場での上映がよく合っているような作品だったけれど、なんだか非常に映画らしい作品だったような気がするのはなんでだろう。手作り感があるからだろうか。最近の映画はテレビの延長だと感じるものが多いから、余計、久々に日本映画の映画を見たなという気持ちになった。

SH