「傑作と誉めすぎるな!」カメラを止めるな! るいこすたさんの映画レビュー(感想・評価)
傑作と誉めすぎるな!
クリックして本文を読む
まず感想として、とても面白い、いい映画でした。
冒頭のワンカット。ゾンビ番組のワンカット中継とか(笑)どこに需要があるのか分からないバカバカしい設定ですが、役者をはじめ、カメラ、音声、さらにメイクや人形投げ込むスタッフなど。素晴らしい職人技術を駆使したワンカットでした。エンドロールまで込みで見ると「こんなことだってできるんだぜ」という映画人の誇りを感じます。
さらに脚本の妙。あの間の取り方とネタばらしのやり方は、内田けんじさんのメソッドですよね。あのワンカットゾンビ中継でこのやり方を持ってくるのは、アイデア勝ちですね。後半はゲラゲラ笑わされました。
でもね、この映画は、あくまで気軽に見られて面白いと思える、いい映画って評価に留めておきたいです。
なぜなら技は駆使されているが、深いテーマがあって心がえぐられる類いのものではない。
もちろん、監督さんもそれを狙って作っていません。こんな面白いもの作れたけどどう?といったところでしょう。
逆にこれを傑作と言っては、作り手に失礼な気がします。
映画人たちのアイデア、職人技が散りばめられていて、邦画の素晴らしさ、可能性を感じられました。
だからこそ次は彼らの「傑作」を見せていただきたい。そんな期待を抱かせる作品でした。
コメントする