ゴーギャン タヒチ、楽園への旅のレビュー・感想・評価
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勉強では人生は学べない
映画「ゴーギャン タヒチ・楽園の旅」
(エドゥアルド・デルック監督)から。
物語は、タヒチに渡ってからの、画家・ゴーギャンを綴るが
私の気になったところは、フランスを去る前の
ゴーギャンの嘆きにも似た呟き。
「いつの世も画家は生活に追われ、時間とエネルギーを奪われる」
いつの世も、画家という職業だけで生活するのは難しく、
独身でも大変なのに、妻子持ちのゴーギャンは、
それ相当の苦労があったことが推察される。
また、一緒に移住すると思われていた家族に拒絶され、
子どもの将来を悲観する妻に、こう言い返す。
「勉強では人生は学べない」
いろいろな体験、経験することが「人生」を学ぶということ、
それには「タヒチ」という場所で生活するのも、
誰もが経験できることではないのだから、子どものためになる、
そんな意味なのだろうが、結局、妻には伝わらなかった。
「人生を学ぶ」って発想、なかなか難しいなぁ。
『われわれはどこから来たのか われわれは何者か われわれはどこへ行くのか』
ゴーギャンの第一次タヒチ時代を描いた作品です。時系列ではゴッホとの共同生活が破綻した後で、有名な『われわれは~』を作り上げる前にあたるようです(Wikipedia調べ)。
しっかしゴーギャンさん芸術家っぽく性格に難アリでしたね。芸術家に知り合いはいないので偏見なのですが、芸術家って基本自己中なイメージがありますよね。ゴーギャンはその最たる例でしょう。観てて「そりゃ駄目だよ、ゴーギャン」っと何度も思いました。ちなみに現実ではタヒチに行った時にはゴーギャン43歳、に対してテフラ13歳!?もし年齢までリアルに実写化していたら犯罪臭が漂う作品になった事でしょう。
ゴーギャンの一時代を切り取った作品であり、けっこう淡々と話が進み終わっていきます。正直美術に興味がある人ならまだしも、万人向けの映画作品ではないですね。でも、ヴァンサン・カッセルも歳取ったなぁ。
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