「猫好きに媚びただけのB級映画」愛しのノラ 幸せのめぐり逢い odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
猫好きに媚びただけのB級映画
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子供の頃シロと同じオッドアイの白猫を飼っていたことがあるので惹かれて鑑賞。
映画は猫と暮らす中年夫婦のたわいのない日常、11月の一か月を夫のモノローグで日記調に綴ってゆく、まるでドキュメンタリーを観ている様な単調さ、室内の構図も同じアングルの繰り返し、意図的なのか才能がないのか・・。田尻監督はピンク映画出身とか、どおりで必然性の無い膣のエピソードが入っていましたね。
猫映画のようだが猫はある種添え物、かといって人間ドラマの方もパッとしませんから全てが中途半端、悪人ではないが競輪好きのぐうたら親父、妻もお玉から口に直接味見する品の無さ、無名の俳優さんたちと言うこともあり華も無いから妙にリアリティだけはあるものの他人の家を覗き見しているようで感情移入には至りません。
愛猫なのに首輪もつけず、たまたま迷い込んだ白猫を愛でているだけ、猫は大きな音や急な動きを嫌うのにお構いなしだし、咥え煙草で接する無神経さ、トレーナーの人は注意しなかったのでしょうかね、画面からも猫が嫌がっている様子が垣間見ます。
案の定家出、そこへ今度は黒の迷い猫、しっかり首輪を付けている。セリフではシロを想って泣けてくるといっているが猫ならなんでも受け入れる人たちとしか見えません。
そうこうするうちクロも飼い主がみつかり、シロも突然戻ってきて万車券も当てるし、めでたしめでたし。猫好きに媚びただけのB級映画といったら言い過ぎでしょうかね。
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