一人の息子のレビュー・感想・評価
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10分の短編を90分に長尺させた平凡過ぎる作品
『子供の頭をなでて、大切』
実に微笑ましい話であるが、アメリカで同じ事をすると『虐待』になるので気をつけるべきだ。
だから『郷に行っては郷に従え』は言うまでもないが、手話の国際化を望む。
一般貨物であっても運行管理上、そう言った業者が『飲みに行こう』は絶対にない。ましてや、その後で管理統括者自身が事故を起こしてしまえば、娘の誕生日を祝う事もないし、銀行の融資が通る訳が無い。
『親父が死んでから好きになる』と言う台詞。
それは嘘である。
何とも意外な結末
ネタばれになりますが。
最後が、主人公の2人が何度も出会いそうになりながら、最後まで出会わないのが意外でした。
絶対に、主人公2人が、本当は兄弟だったわけですから、会った方がドラマチックなのに。
最後は、会わないままそれぞれの道を歩むのが、何とも印象が残りました。
そこじゃない、という人もいると思いますけどね。
小さい規模の映画でしたが、感動は十分でした。
その時より、後から来るものが…
決して愉快な作品ではない
大きく感情を揺さぶるような娯楽作品でもない
ともすれば、どこかでありそうな話
作品をとられた谷監督ご自身語られていたが
観た瞬間のインパクトは薄くとも
後から何かあったときに、ふと思い出される
何か持ち帰ってもらったものが後々何かを考える
きっかけになったり、考える糸口になったり
そうして鑑賞料以上のものになっていること
そういう思いをもたれているようだった
実際、自分自身も少しばかり家庭の事情があり
この作品の主人公である山内 樹(やまうち いつき)と
倉田 歩(くらた あゆむ)の双方に少しずつ自分を重ね
どちらの立場も一部分ずつ共感できるように感じていた
さらに作品の端々に細かく描写されているものを
観ているうちに『氏より育ち』という言葉が
頭に浮かんでいた
また『親子』という言葉の意味を改めて考えていた
血の繋がりか、共に過ごした時間の繋がりか
どちらがより親と子を形作るのだろう
そんなことを思っていた
この辺りは実際の作品を観て拾ってみてもらい
感じてもらえたら嬉しい
この作品は一人の父親から
山内樹が受け継いだもの
倉田歩が受け継いだもの
それぞれに違っていて
それぞれが『一人の息子』なのだろう
そんなことを考えた
また監督はこれまで3作の作品を撮られて
共通するテーマは『向き合う』という事と
最近になって気づかれたそうだ
それならば、この作品は家族、もしくは人間関係と
向き合うということがテーマになるのだろう
きっと多くの方は優しい気持ちになったり
改めて周囲の方を思いやるきっかけになったり
するのではないかと思う
自分は家族に対して何らかの気持ちが沸くという事は
正直に言って薄く
どちらかというと主人公の二人が自分が存在することを
許されたような
まるで心の家なき子が帰る家を見つけ
帰り着いたような
そんなラストシーンに、どこか安堵の覚えている
そういう自分を感じ、それと向き合っていた
タイトルは、重要ですよ。
ミステリーじみた展開に過度の期待は禁物。ラスト、タイトルの意味を知る。というか、タイトルは遠回しのネタバレになってしまっている。結構気付くよ、そこのところ。そして、物語を暗く進めていくのなら、その分以上にハッとさせられる事実か事件が起きないと、満足は得られない。正直、こんなもんか、と冷めた感情だった。超満員の「カメラをとめるな」のあとに、ガラガラのこの映画。集客は正直だと思った。
死んだ親父を、他人は口をそろえて「いい人」だったというが、それは、お人よしに近い「人の良い」人だったのか、気遣いのできる「優しい」人だったのか分からないが、そう言われる人が息子に素っ気なかったというのがどうも馴染めなかった。できれば、ベッドの上だとしても親父の姿は一切見せない方が良かったと思うがどうか。
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